宮辻薬東宮 の商品レビュー
「この5人の中で誰が書いたパートでしょう?」とクイズが出ても当てられる自信がある。 それくらい、それぞれの作風が出ていて、面白かった。
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宮部みゆきを筆頭とした、売れっ子作家5人によるアンソロジー。首を傾げたくなるタイトルは、各作者の名前を一文字ずつつなげている。 前の人の作品からモチーフをバトンタッチして短編を書き下ろす、という一風変わった趣向にひかれて手に取った。しかも、普段から読んでいる作家ばかりなので、そ...
宮部みゆきを筆頭とした、売れっ子作家5人によるアンソロジー。首を傾げたくなるタイトルは、各作者の名前を一文字ずつつなげている。 前の人の作品からモチーフをバトンタッチして短編を書き下ろす、という一風変わった趣向にひかれて手に取った。しかも、普段から読んでいる作家ばかりなので、その人の持ち味が競作を通してどんな風に出てくるのか、とても興味深かった。 トップの宮部みゆきが打ち出したダークなホラーテイストが受け継がれ、母娘の心理をえぐる辻村深月、得意な犯罪ものを盛り込む薬丸岳、台湾の泥臭さをベースにした東山彰良がそれぞれ魅力を発揮する。最後の宮内悠介はやや毛色は異なるが、力技で宮部とつなげて輪を閉じた。 ひとつひとつの短編の完成度も高いことに加え、全編を通しての遊び心が楽しめるこの企画、ぜひ他の作家たちでも読んでみたい。
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短編集で、それぞれが独立した内容で読みやすかった。 自分の中で面白かった順番は、 ①辻村深月 ②薬丸岳 ③宮部みゆき ④東山彰良 ⑤宮内悠介 でした。 辻村さんのは、「真面目教」「旅行のための旅行」など、ここのに残る言葉があった。 薬丸さんのは、最後に指輪の真相がわかった時、ゾッ...
短編集で、それぞれが独立した内容で読みやすかった。 自分の中で面白かった順番は、 ①辻村深月 ②薬丸岳 ③宮部みゆき ④東山彰良 ⑤宮内悠介 でした。 辻村さんのは、「真面目教」「旅行のための旅行」など、ここのに残る言葉があった。 薬丸さんのは、最後に指輪の真相がわかった時、ゾッとした。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
(2017/12/28読了) アンソロジーのバトンリレー。最終話が第一話に繋がっている。それぞれの話の後に、作者の言葉として、今回の企画に対しての思いが書かれてる。 宮部さんは、自作の出来に不満そうだけど、五話中一番面白かった。海外ものと理数系が苦手なので、後ろの二話は全く受け付けなかった。 ホラーで繋いでいるけど、これが初めてのホラーの方もいる。面白い企画だと思うけど、ホラーで繋ぐなら、その方面の作家さんでやって欲しかったな。 (内容) 全編書き下ろし。超人気作家たちが2年の歳月をかけて“つないだ”前代未聞のリレーミステリーアンソロジー。 (目次) 人・で・なし 宮部みゆき 1960生 ママ・はは 辻村深月 1980生 わたし・わたし 薬丸岳 1969生 スマホが・ほ・し・い 東山彰良 1968生 夢・を・殺す 宮内悠介 1979生
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繋がっていくアンソロジー、とても新鮮だったけど、ホラーとしては少し物足りなかったかなあ。でも、人間の欲望の闇を見せてくれたのは確か。本当にすぐそばで起きてそうです。
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ホラーよりも怪異としてのお話だと思う。 希望や願望という本来いい方向に働くべき欲求は 一度歪むとよくわからないものに変化してしまう。 なぜ歪んだのか、歪ませたのは誰か。 一番怖いのは人間とも言いたくないし 環境のせいにもしないから 後味は苦く残る。
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書き下ろしのアンソロジーってとこがよかった。 読んだことのある短編が混ざってたらショック大きいし。 同じ題材で「いっせいの」で書くのではなく、リレー形式ってのも勝因だと思う。
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宮部みゆきお姉様のホラー短編をスタートとする、連作アンソロジーホラー。 連作っつっても、世界観が重なってたり、同じ登場人物が出てきたり、テーマが似てたりと、それぞれの作品によってカブり方は違うんだけどもね。 各作品作家さんの個性が出てて、大変おもろかったっす。
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5人の作家によるアンソロジー。その5人が豪華というだけでなく、予めテーマは決めず先頭の宮部みゆきさんの作品を主題として後に続いていくという珍しい作品。もうこれだけでも読む価値があると思う。 人が人でなくなる様や、人の欲望(業)の深さ、人の思いあがりなど、人間の闇を見せつけられる...
5人の作家によるアンソロジー。その5人が豪華というだけでなく、予めテーマは決めず先頭の宮部みゆきさんの作品を主題として後に続いていくという珍しい作品。もうこれだけでも読む価値があると思う。 人が人でなくなる様や、人の欲望(業)の深さ、人の思いあがりなど、人間の闇を見せつけられるミステリー。「人のかたちをした別のなにか(化け物)」をつきつけた宮内さんの作品が、バトンを受け継いできた最後の締めにぴったりでアンソロジー作品として完成度がとても高くなっているような気がする。
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ややホラーめいた雰囲気の作品が多いアンソロジー。それぞれの物語はもちろん単独で読めるものばかりなのだけれど、ちょこっと繋がっていたりもします。 お気に入りは薬丸岳「わたし・わたし」。あの人のシリーズなのにまさかのホラー展開? いやだけれどきちんとミステリにもなっているし。そうかそ...
ややホラーめいた雰囲気の作品が多いアンソロジー。それぞれの物語はもちろん単独で読めるものばかりなのだけれど、ちょこっと繋がっていたりもします。 お気に入りは薬丸岳「わたし・わたし」。あの人のシリーズなのにまさかのホラー展開? いやだけれどきちんとミステリにもなっているし。そうかそういうことだったのか。だけどあの子があの後どうなってしまうのかちょっと気がかりです。
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