にじいろガーデン の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
和やかなストーリーを想像して読み進めていましたが、こんな展開になるとは。 物語は4視点から語られ、この不思議な縁でつながった家族をそれぞれがどう見ているのかが分かります。血の繋がりのない家族を、4人全員が大切にしていたのでしょう。見知らぬ土地へ行き、近所の人たちとも少しずつ理解を深めていきながらやりたいことを実現していく過程には、「何でもできる。ありのままの自分たちで良い」というメッセージをもらった気がします。 無情にも家族は最後、血のつながらない二人の母娘が残されることになる。家族として二人で前を向いていこうとする姿にわずかな希望を感じつつ…想像もしていなかったビターエンドが強く印象に残った作品です。
Posted by
新しい家族のあり方を見せてもらえた。日本が性の多様性に対してもっと寛容になって欲しいと願う。おチョコちゃんが最後になくなってしまう展開には驚いた。2人が生まれ変わったら二人の子供を持てるくらい医療技術が発展していて欲しい。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
タカシマ家って勝手に名乗れるものなのかな?保険証とか免許証とか学校とかそういうわけにはいかんだろうなあ。 泉ちゃんはすぐにでも宝と養子縁組してほしい。気持ちの上では完全に家族だとしても血縁関係も書類上も他人なら、倒れたときとか色々しなくていい苦労や悲しみがきっとあるから。 泉ちゃんと宝で亡くなったおチョコちゃんの…のシーンは、かなり引いた。 他人も目の前にいるのに。それだけじゃないけど。 個人の感情や行動を否定はしないけど、自分は見たくなかった(読みたくなかった)という強めの嫌悪感があった。 同性愛も否定しない。 でもレズビアンだから二人は惹かれ合ったのかな? オンリーワンの相手に巡り合ってそれがたまたま同性だったんじゃないかな。 ソータのことはもうやりきれなさ過ぎる。 ソータ自身も辛かっただろうし、立て続けに悲しいことが起きた母と妹の気持ちに立ってもたまらなく苦しい。 望んでではなく、本当にフッと糸が切れちゃったんだろうけど、辛い。 それでも日々は続くし、最愛の人との宝物を守り続けていかなければいけない。 コーヒーを淹れようとする泉ちゃんにほんの少しの希望を見出す。 でもやりきれなさが多すぎてもう読みたくない。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
読み始めてからすっと入り込めなかったところもあってやっと読了。 第二章ぐらいまでは言語化が難しいんだけど、なぜかピンとこなくて。だけど、第三章、第四章と子ども視点の物語展開は自然と馴染んで読み進めることができました。子ども視点の方がリアルな気持ちの揺れ動きとかに感情移入できたかなと。物語的にも、谷、山、谷が描かれていて核の部分だけどね。 宝は大変面白くてずっと見ていたいキャラだった、宝視点の話がもう一本あってもいいぐらい。本書のなかでミラクル宝、というキーワードがあったけど、読者からしてもミラクル宝、で宝の憎めない率直さや我儘なところに救いがあったし、惹かれるのではないかなと。 ただ、、最後の草介のところは私は少し分からない。優しさで溢れた人の脆さ、あるいはそれに気づくことのできない無情さ、、それもまた人間の心のあり様の一つだと思うけど、生きて(生きているけど)、周囲も含めてそれに向き合ってほしかったなと。 儚さは美しさでもあるけど。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
序盤の駆け落ちからゲストハウス創立までがトントンすぎて現実味がなかった。 素人が突貫工事で直した家で資格とか規定とかどうクリアしたのか気になった。細かいことは気にするなってことなのかな~。 物語を通して家族愛とか血の繋がりは関係ないとか諸々伝えたいことはわかった。だけど泣かせよう感を感じてしまい逆に冷静になってしまった。 また、最後の草介の結末は救いがなくて悲しかった。仕事はやりがいは感じるがしんどくて家族みんなに頼りにされててカカとおちょこちゃんから見たら良い息子だけど草介から見た2人はまた違ったもののように思えた。草介の悩みを打ち明けられる人はいなかったのかな。一方的に頼られてすり減ってたんじゃないかな。親の都合に振り回され、皺寄せが草介にいってしまった気がして辛かった。 あと亡くなったおちょこちゃんの乳首を咥える描写が個人的には理解できずモヤモヤしてしまった。死んだ後乳首咥えられたら嫌じゃない?
Posted by
いろんな、多様性の世の中で、生きるのが難しいながらも、自分たちの家族を築き、困難にも立ち向かえる勇気をもらえました。
Posted by
食堂かたつむり、ライオンのおやつに続き彼女の作品を読んだのは3作目。子供が生まれてからというもの、活字を読むことが物理的にも精神的にもできなくなっていた私だが、彼女の作品はかなり私好みなのだろう、あっという間に読み終えてしまった。 重要人物それぞれの視点で描かれるが、同時にストー...
食堂かたつむり、ライオンのおやつに続き彼女の作品を読んだのは3作目。子供が生まれてからというもの、活字を読むことが物理的にも精神的にもできなくなっていた私だが、彼女の作品はかなり私好みなのだろう、あっという間に読み終えてしまった。 重要人物それぞれの視点で描かれるが、同時にストーリーも進んでいくのがないように飽きが来ず読み進めやすい。 自分は果たして家族とあんなふうに嘘偽りなく正面からぶつかろうとしているだろうか。お金とか、周囲からの見られ方とか、未来とか、そんなハリボテの何かじゃなくて、自分と自分の大切な人が心地よくいられているかだけを見つめて生きているだろうか。特におチョコちゃんは、自分のありたい姿が詰まった人物そのものであった。
Posted by
今、自分や家族が生きていることは決して当たり前のことではないんだと思い起こさせてくれました。 この本はいつかまた読みたくなる、そんな気がします。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
幼い頃から、都会に暮らすことが幸せだと思っていた。その根本的な考えは、今も変わらない。しかし、ふと自然が懐かしくなることもある。 駆け落ち同然のシングルマザーと高校生が、たとえ田舎だったとしても子供抱えて生きられるか?(主に金銭面で)と設定の難を感じるところもあったが、時間のゆっくり流れる自然とゲストハウス、そして二人のお母さんと暮らすのもいいなあと思った。そう思ったがゆえに、後半の怒涛の悲しい展開にガックリきてしまった。私はラストにあまり希望は感じられなかった。 そこに至るまでがゆったりとした展開だったので、結構驚いた。
Posted by
読み終わるまでものすごく時間がかかった。なかなか読む気にならなくて。どの登場人物にも共感できず。でもみんなが一生懸命に生きてる。それはわかった。
Posted by