虚ろな十字架 の商品レビュー
学習能力幼稚園児以下レベルの自分にとっちゃ裁判やら死刑判決どうこう、死刑廃止論とか理解するの難しかったし法の裁判については苦手な部類やったわ。(数年ぶり再読) 学生時代に犯した2人の贖罪、なぜ昔愛娘を殺された元妻が殺されたのか元夫が事件の真相を求めるストーリー。加害者、被害者側の...
学習能力幼稚園児以下レベルの自分にとっちゃ裁判やら死刑判決どうこう、死刑廃止論とか理解するの難しかったし法の裁判については苦手な部類やったわ。(数年ぶり再読) 学生時代に犯した2人の贖罪、なぜ昔愛娘を殺された元妻が殺されたのか元夫が事件の真相を求めるストーリー。加害者、被害者側の視点が描かれてるなーって。 殺人事件の被害者にとっては何を生きがいにすればいいのかわからんやろし(今回のストーリーは殺人者は全員どんな供述であろうが死刑判決を望んでいる)、判決が出た後も目にみえない傷は残っているやろうし前に向いてこれからの人生歩めるかっていわれたら人それぞれやしわからない。 加害者側も反省してるふりして刑務所から出所したら働き口なくて再犯するし必ずしも更生するかもわからない。日本の裁判制度の実態とか描写されてる作品やった。 人殺しと一緒に生活、仕事なんかしたくないって思うのが常だよな… 何か自分の身に起こるかもしれんし最悪死ぬなんて可能性もあるし
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※このレビューにはネタバレを含みます
主人公の奥さんが殺された理由が、犯人の義息子が若い頃に赤ん坊を殺してしまったことに起因しているというどんでん返しが面白かった。死刑制度に対して異を唱える社会派の物語でもあり、「妻はなぜ殺されたのか」を辿るミステリーでもある。 メモ ≪人を殺した人間は、計画的であろうとなかろうと、衝動的なものだろうが何だろうが、また人を殺すおそれがある。それなのにこの国では、有期刑が下されることも少なくない。一体どこの誰に、「この殺人犯は刑務所に○○年入れておけば真人間になる」などと断言できるだろう。殺人者をそんな虚ろな十字架に縛り付けることに、どんな意味があるというのか。≫ 「あなたの御主人も死刑に処せられるべきだと私は思います。でもそうはならないでしょう。今の法律は犯罪者に甘いですからね。人を殺めた人間の自戒など、所詮は虚ろな十字架でしかないのに。だけどたとえそんな半端な十字架でも、せめて牢屋の中で背負ってもらわなければなりません。この罪を見逃せば、すべての殺人について見逃す余地が生じることになります。そんなことは絶対に認められませんから」
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登場人物がいろいろ出てきてところどころややこしい感じがした(ーー;) 2人が犯してしまった罪はとても痛ましかった。最後はまぁ良かったのかな? 十字架を背負いながら生きるってのはなかなか厳しいししっかり罪を償ってほしいと思った。
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死刑制度を取り扱う小説は何度か読んだが、その度に深く悩まされ、自分の中でも答えが出ない。 犯してしまった誤ち、それをどう償えば良いのか、そもそも遺族に対する償いなどあるのか。 しかし、遺族が前を向くための一つの通過点として死刑が存在するのならば、刑としての意義はあるように感じた。...
死刑制度を取り扱う小説は何度か読んだが、その度に深く悩まされ、自分の中でも答えが出ない。 犯してしまった誤ち、それをどう償えば良いのか、そもそも遺族に対する償いなどあるのか。 しかし、遺族が前を向くための一つの通過点として死刑が存在するのならば、刑としての意義はあるように感じた。 内容としては、死刑制度に疑問を投げかけながらも、ストーリーもよく仕上がっていると思いました(さすが東野さんです)。 社会派小説が好きな方には是非おすすめしたい一冊です。
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中原夫妻は一人娘を強盗により、殺害される。 犯人は裁判の末に、死刑となる。 その後、離婚することとなる。 数年後、元妻・小夜子が刺殺され、犯人・町村が出頭、強盗殺人で逮捕された… 中原は、小夜子が死刑廃止反対を訴えていたことを知る… 死刑について、考えさせられる。 『死刑...
中原夫妻は一人娘を強盗により、殺害される。 犯人は裁判の末に、死刑となる。 その後、離婚することとなる。 数年後、元妻・小夜子が刺殺され、犯人・町村が出頭、強盗殺人で逮捕された… 中原は、小夜子が死刑廃止反対を訴えていたことを知る… 死刑について、考えさせられる。 『死刑は無力』… 死刑によって、罪人の罪を償う機会、変わろうとする機会、多くの機会を奪うことになるだろう。 しかし、出所後の再犯率も低くはない… 再犯を防ぐためには、死刑はなければならないのか… 贖罪… 仁科史也のように、自らの罪への償いから、多くの生命を救ってきた人間もいるだろう… 井口沙織もその罪への意識から逃れられなかったのであろう。だからこそ、苦しんできたのである。 小夜子も沙織に対して、罪を償うよう、頑なに言う必要があったのだろうか… 罪は確かに償わなければならない。 が、償い方はそれぞれだ。 死刑廃止ありきではないだろう。 死刑ありきではないか… 犯罪被害者にとっては、死刑しかないだろう。 加害者が生きていることは許しがたいだろう。いくら罪を償おうとしていたとしても… 人が人を裁く、これは完璧ではない。 人の罪に対する意識、反省の程度は、本人にしかわからない…
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日本の死刑制度について考えさせられた。 刑務所でただ何もせず死刑を待つのと、たくさんの小さな命を救って誰かのために生きること どちらが罪を償ったと言えるのか。
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7点 死刑について色々と考えさせられた。 自分は今まで、殺人犯はよっぽどの事情がない限り死刑で良いと思っていた。無期懲役で、生活させる税金が無駄だから。だけど今回の小説で、受刑者にとって反省なしで死なせるのも良くないのかと考えるようになった。遺族は悲劇の傷を一生背負って生きてい...
7点 死刑について色々と考えさせられた。 自分は今まで、殺人犯はよっぽどの事情がない限り死刑で良いと思っていた。無期懲役で、生活させる税金が無駄だから。だけど今回の小説で、受刑者にとって反省なしで死なせるのも良くないのかと考えるようになった。遺族は悲劇の傷を一生背負って生きていかなければいけないのに、殺人者が反省なく簡単に命を絶てることは可笑しいとも思うようになった。 結局、人それぞれの価値観で、正解のない問題だと思う。それでも、遺族は死刑を望むものだと自分は思う。
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死刑制度や刑罰の在り方について考えさせられた… 死刑が決まっているけど、拘置所で住むところと食べるものが与えられて、あとはぶっちゃけ何も考えなくてもいい生活と、刑罰は受けないけど自分が過去に犯した罪を背負いながら誰かのために生きる生活、どちらが罪を償ったと言えるんだろう
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オチとしてはそれくらい警察がサッサと辿り着くだろうという感じではある。ただ、死刑制度に関して私が今までに抱いていた印象をまた変えてくれるような内容であったと思う。
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他者から学ぶことができても、 選択するのは自分自身 あなたにとっての償いとは? 最初の殺人の犯人は本当に? 最後の彼らの告白は果たしてなんだったのか? が少し気になるところです。
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