みみずくは黄昏に飛びたつ の商品レビュー
村上春樹の考え方がわかる内容になっていて、インタビューのやり取りも面白い。ただ、若干くどく感じる部分もある。
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必要な記憶の抽斗がぽっと勝手に開いてくれるというのが、 すごく大事なんです。 「騎士団長殺し」 ふと思い浮かんだタイトルと、 書き留めておいた最初の一文 上田秋成「二世の縁」が、モチーフ。 1Q84の三人称から一人称に戻った。 僕でなく「私」に。 一般の小説は人々の暮らす1階や2階ではなく、地下1階の(論理的な)話だが、 村上小説は地下2階の話。 リアリズムの文体を使って、非リアリズムな物語。 二つのコツ。 ハッとするような比喩と会話のやり取り。 文体が大切。 僕よりうまく書ける人は少ない。
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インタビュワーの方が、本当に村上さんが好きで、村上さんのことをよく調べてからインタビューに臨んでいらっしゃるのが分かって、 すごく踏み込んだ質問をガンガンしているところがとっても良かったと思った。
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インサイダーとかメイキングとか好きな人には楽しいのだろうな。 あと、熱烈なファンの人も。 私はどちらでもないので。
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川上さんの問いがすべからくスカっているところが、村上さんの特異性を炙り出すことになっていて面白かった。 「作者も物語がどうしてこうなったか、サッパリわからん」とハッキリと言い切ってくれて、何かスッキリした。
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インタビュアーの川上さんが、村上作品の愛読者として、また作家として、両方の視点を持っているところが良かったです。共感もできたし、読み物としても面白かったです。
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村上さんご本人もおっしゃってますが、凄まじいインタビューです。川上未映子さんのコミュニケーション能力が垣間見れる。川上さんって人の心に入るの上手なんだろうなとずっと思っていたけど、ほんとうにそうなんだと思う。頭はいいし、勉強熱心だし、発想も豊かで、惹きつける。 こんなにも村上春樹...
村上さんご本人もおっしゃってますが、凄まじいインタビューです。川上未映子さんのコミュニケーション能力が垣間見れる。川上さんって人の心に入るの上手なんだろうなとずっと思っていたけど、ほんとうにそうなんだと思う。頭はいいし、勉強熱心だし、発想も豊かで、惹きつける。 こんなにも村上春樹から言葉をぐいぐい引き出すってほんとうにすごい。 決して退屈ではない、対談集です。
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言葉を紡ぐという行為が意味することについてのお話が興味深かったです。 密度の濃いインタビュー集でした。
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最新長編を書き終わった村上春樹さんに対して、川上未映子さんがインタビューするという形式の本。全4回に渡り場所を変えつつインタビューを繰り返し、川上さんが村上春樹の創作の秘密に迫る、という内容。村上春樹の過去作のネタバレ上等の中身なので、ネタバレが気になる人にはオススメできないけど...
最新長編を書き終わった村上春樹さんに対して、川上未映子さんがインタビューするという形式の本。全4回に渡り場所を変えつつインタビューを繰り返し、川上さんが村上春樹の創作の秘密に迫る、という内容。村上春樹の過去作のネタバレ上等の中身なので、ネタバレが気になる人にはオススメできないけど、過去作を全部読んでいるというディープなファンにとっては、非常に濃厚な文章が読めると思う。とにかく川上さんの切り込み方が本当に鋭くて、また村上春樹もその問いに対して真摯に答えており、非常に読み応えがあった。オイラの脳内に新しい補助線がたくさん引かれた感覚があるので、最新作も含めて過去作に遡って作品を読み直したいな、と強く感じた。村上春樹ファンには諸手を挙げてオススメします。
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昔はつっぱっていた村上春樹も、もうその必要もないから、という感じでこんなインタビューにも答えるようになった、ということかな。 「小説を書いていて、必要な時に必要な記憶の抽斗がぽっと勝手に開いてくれるというのがすごく大事」 「そろそろ読者の目を覚めさせようと思ったら、そこに適当な比喩を持ってくるわけ。文章にはそういうサプライズが必要なんです。」 「ものを書くっていうのは、とにかくこっちにものごとを呼び寄せることだから」 などなど、小説の書き方について、1章の最初の方だけでも、抜粋したくなるような発言がいっぱい。 「独立器官」や「ねむり」などの短編についての作者なりの解説も面白いです。 ただ、肝心の「騎士団長殺し」についての話はあんまり面白くなかったかな。個人的には、「二世の縁」とか仏教とか禅定とかについて、もう少し突っ込んだ質問をして欲しかった。
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