西の魔女が死んだ の商品レビュー
久々に読むが全然色褪せる事なくストレートに胸に染み渡る。丁寧な暮らしに頭のよさ、そして1人で生活する楽しさ。孫の目線から見た祖母だけど、私の中で祖母が際立って孫との数週間の暮らしより、孫が来る前の生活に思いを寄せてしまう。そして孫が帰った後の寂しさ。孫は新しい生活で祖母を忘れ、祖...
久々に読むが全然色褪せる事なくストレートに胸に染み渡る。丁寧な暮らしに頭のよさ、そして1人で生活する楽しさ。孫の目線から見た祖母だけど、私の中で祖母が際立って孫との数週間の暮らしより、孫が来る前の生活に思いを寄せてしまう。そして孫が帰った後の寂しさ。孫は新しい生活で祖母を忘れ、祖母は孫の内向的な性格を心配しながら時を過ごして囚われていたのかも知れない。同じサイクルを過ごす生活は幸せなのだろうか。と考えさせられるけど答えは出ない。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
スローライフの達人の祖母の家で主人公「まい」が都会とは違う生活の中で学ぶ。先日読んだ「エミリの小さな包丁」と似ている。 祖母に教わった魔女修行とは自分で決めたことは黙々と継続してやり抜くという精神修行。 最後、棚にちょっと洒落た書き置きメッセージがあるぐらいで、結末で話が大きく盛り上がる訳ではないので、それほど感動はしなかった。 どちらかといえば『ブラッキーの話』の方が話が短い割にじんわりした。 『冬の午後』:傷つきやすい質(たち)のまいに「こんなことは私の致命傷にはならない」と思うように諭すのは素敵だと思った。
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読み終えて、、久々によい本に出会えて嬉しい。 おばあちゃんと女の子のやりとりや心や言葉選び、草花や自然に関する表現が個人的にとても気に入りました。
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短い期間ではあるが共に暮らすことになった、祖母と孫の日々の物語。田舎暮らしの中で少しずつ心が成長していく「まい」。後悔の残る別れにはなったが、2人の心は離れている間も確実に通っていたと思う。後日描いたらしいモノローグも素敵だった。そして、短いあとがきもすごく素敵だった。
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多感な時期に逃避行先があるという選択肢は心の支えになります。私も同じ頃、悩んでいた自分に読ませてあげたい☺︎ 田舎に帰省が永遠の憧れです。
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読書好きになったきっかけの本であり、今でも1番好きな本。 改めて読み返したけど、相変わらず心にスッと入ってきて、包み込んでくれる本。 優しく背中を押してくれる様で、思いっきり叩いてくれる様で、この先もこの本には何度も帰って来ると思う。
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読み終わった瞬間、私の中で思わず、快哉を叫ばずにはいられなかった程、素敵で完璧な終わり方だった。 梨木香歩さんの作品は、「岸辺のヤービ」が初めてだったので、この作品も、日本の四季特有の移り変わる自然や動植物の美しさ、そこにおける素朴な生活の素晴らしさを謳っている話かと思っていま...
読み終わった瞬間、私の中で思わず、快哉を叫ばずにはいられなかった程、素敵で完璧な終わり方だった。 梨木香歩さんの作品は、「岸辺のヤービ」が初めてだったので、この作品も、日本の四季特有の移り変わる自然や動植物の美しさ、そこにおける素朴な生活の素晴らしさを謳っている話かと思っていました。 しかし、それだけではなく、人間の物語としても素晴らしく、子供心に繊細で、なかなか分かってもらえない苦しみと、それを受け入れながらも、如何に自分自身のままに生きていくのかを問い掛けながら、子供時代のチクッとするような後悔の念の、なんとも言えない切なさを、とても丁寧に描いており、愛蔵版として、新たに発売されることにも納得いたしました。 中古書店の棚等に、常に置いてある作品だったこともあって、今まで読まずにいたのですが、この作品に関しては、本当に後悔しました。 なぜ、もっと早く読まなかったのかを。 おそらく、この先、何年経とうが、日本の名作として読み継がれてゆくのは、こういう作品なんだろうなと感じるとともに、その理由を、もう一つあげると、生きることの素晴らしさだけでなく、その辛さも同様に取り上げていることであり、おばあちゃんの言葉は、優しくもあり、とても厳しい。 しかし、そうした生き方をしている人の輝きは、やはり、どこか違って見えて、そこに説得力を感じられるから、素晴らしい作品だと思えるのでしょうね。
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学生時代に読んだことがある本と思って懐かしむ気持ちで手にとったけど、初めて読んだ。冬の間私自身がおばあちゃんの家に今居候していたこともあって、なんだか親近感をもちながら読み進めた。 ジャム作りやお洗濯、銀の器磨き等、おばあちゃんの丁寧な暮らしぶりが素敵だった。まいへ宛てたメッセ...
学生時代に読んだことがある本と思って懐かしむ気持ちで手にとったけど、初めて読んだ。冬の間私自身がおばあちゃんの家に今居候していたこともあって、なんだか親近感をもちながら読み進めた。 ジャム作りやお洗濯、銀の器磨き等、おばあちゃんの丁寧な暮らしぶりが素敵だった。まいへ宛てたメッセージを見つけるシーンは、驚いた。なんとはなしに話したことを覚えてて、約束を守るのがグッときた。 学生の子たちも読む本というから読みやすいのかなと思って手に取ったし、実際読みやすかった。でも、先が気になって早々と読んでしまった私は、この話の本質を理解できていないと思う。 展開を覚えていても、大切な場所に戻ってくるような気持ちで楽しめる本。だから数年後、また読んでみたい。
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西の魔女が死んだは意外と普通だったけど、他の短編集が良かった。 自分で自分の人生を決めること どんなときでも季節は巡って自然は動いていること どんな困難でも乗り越えられること 子供の苦難や悩みと生きていく上での苦難や悩みがたくさん分かる小説だった 穏やかな気持ちになれる1冊だった
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名前を聞いたことは幾度もあって、うっかり読んだことさえあるつもりになっていたけれど実は初読。端々に鏤められた輝く言葉たちに思わず瞠目する。生きることを支えてくれる、決して損なわれない出逢いの記憶、大切なひとたち。
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