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子どもたちの階級闘争 の商品レビュー

4.4

87件のお客様レビュー

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2026/05/09
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

イギリスで保育士として働いてきたブレイディみかこさんが、保育士ならではの視点でイギリスの社会保障政策をぶった切る。非常に興味深かった。 著者が勤めているのは、貧困層が子どもを預ける託児所。母親がドラッグ依存だったり、次から次に父親のちがう子どもを生んだり。 いわゆる「底辺」の子どもたちや、母親の生活を保育士として見つめながら、おのずと政治に関心を高めていく著者。特にイギリスは、移民が多く(著者自身も移民だ)、状況は複雑だ。移民の方がイギリス人より貧困かというとそうでもなく、今は貧困でも努力して生活水準をあげようとする一方、親の世代からずっと貧困で、国家の福祉(生活保護)に頼り切っており、生活水準をあげようという努力をしようとせずに「子どもをたくさん産んで国から生活保護を受け取ればOK!」と思っているイギリス人の方がよほど底辺の暮らしをしていたりする。 イギリスには様々な「格差」がある。 今の日本も、外国人の労働力を積極的に受け入れるかどうか、政策上の岐路にあると思うが、本書を読むと「この状況はヤバい」と感じる人が多いかも…と感じた。日本も格差や子供の貧困が問題になっているが、ここまでひどくないぞ…。いや、日本でも特定の地域では同じようなことが起こっているのか? またブレイディみかこさんの他の著書も読もうと思います。

Posted byブクログ

2025/11/25

英国で働く著者の底辺託児所の話。 日本との違いや英国ならではの階級差や差別などを垣間見ることができる。 汚い言葉を使ったりユーモアを交えているのでどんより重い雰囲気はないのが特徴。

Posted byブクログ

2025/11/18

有名な「ぼくはイエローでホワイトでちょっとブルー」の前日弾で同じくらい傑作です。 ブレイディみかこさんはロンドンの南のブライトンの底辺託児所で働き、10代の英国人シングルマザーや自国流を貫く外国人専業主婦と放置気味の子どもたちをまっすぐに見つめます。 生活保護も保育士育成制度も外...

有名な「ぼくはイエローでホワイトでちょっとブルー」の前日弾で同じくらい傑作です。 ブレイディみかこさんはロンドンの南のブライトンの底辺託児所で働き、10代の英国人シングルマザーや自国流を貫く外国人専業主婦と放置気味の子どもたちをまっすぐに見つめます。 生活保護も保育士育成制度も外国人在留資格制度も政権政党でがらりと変わり、底辺の人々にそのしわ寄せがダイレクトに行ってしまうことが実感できました。 英国では2024年7月労働党が圧勝して政権を取りましたが政府にお金がたくさんあるわけでなく、底辺の人々はどうしているのか心配になります。

Posted byブクログ

2025/10/02

イギリスの底辺保育所で働く著者 貧しいけれど そこはエネルギーに満ち溢れていた 子どもの暴力 虐待 ドラッグ アルコール  多様な人種 文化 価値観 それでも命が輝いていた しかし経済主義一色の政権が 彼らの生活を蝕んでいく グローバルに進む「上と下」 移民問題 排斥など イギ...

イギリスの底辺保育所で働く著者 貧しいけれど そこはエネルギーに満ち溢れていた 子どもの暴力 虐待 ドラッグ アルコール  多様な人種 文化 価値観 それでも命が輝いていた しかし経済主義一色の政権が 彼らの生活を蝕んでいく グローバルに進む「上と下」 移民問題 排斥など イギリスやEU諸国が抱える問題が 少し理解できたけど 根深い 哀しい問題

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2025/05/07

時は2008年。ブレイディみかこ、43歳。なにを思ったか、イギリス・ブライトンの「底辺託児所」で保育士の見習い開始。ここでの経験が、社会の底辺から社会や政治や教育に目が向くようになるきっかけを作る。ブレイディみかこの原点だ。 本書は、第一部が2015-2016年の雑誌連載、第二部...

時は2008年。ブレイディみかこ、43歳。なにを思ったか、イギリス・ブライトンの「底辺託児所」で保育士の見習い開始。ここでの経験が、社会の底辺から社会や政治や教育に目が向くようになるきっかけを作る。ブレイディみかこの原点だ。 本書は、第一部が2015-2016年の雑誌連載、第二部が2008-2010年のブログと、時間が逆転した構成。ここはやはり、第二部から読み始めるべきだ。 第二部、18篇のブログ。中心に語られるのは個々の「クソガキ」とその親(多くはシングルマザー)、貧困、暴力、虐待、ネグレクト、障害、差別、発達遅滞……、そして個性的な保育ボランティアたち。みかこが「師」と仰ぐ託児所の責任者、「アニー」も頻繁に登場する。「師」は頼もしく、颯爽としていて、迷いがない。 「底辺託児所」の唖然とするような混沌、見るもの聞くものが初体験。奮闘するブレイディみかこ。まぶしいほどに初々しい。 (p.s.2008-2010年のブログは『アナキズム・イン・ザ・UK』(Pヴァイン)にも収録されている。重複はない。こちらもおすすめ。)

Posted byブクログ

2025/04/07

自分で体験はできない、 けど、こんな世界があるんだ、 現実のことなんだ、 今も起こってるんだ、 っていうことを思い知らされる。 大変な中でも、不満や改善したいことはいっぱいあるけれど、今の状況を受け入れて、その良さも感じられて。 ここでしか見えない景色があるんだろうなと思う。

Posted byブクログ

2025/02/19

「地べたから見るポリティクス」が彼女の心情なのだが、それに至ったのは保育園での子どもたち、その家族、スタッフとの数々の出会いだったことが明かされる本。みすず書房の本を読むのは久しぶりで、読めるか最初は少し不安だったが、読んでみるとブレイディさんのなめらかな文体はこの本でも健在で、...

「地べたから見るポリティクス」が彼女の心情なのだが、それに至ったのは保育園での子どもたち、その家族、スタッフとの数々の出会いだったことが明かされる本。みすず書房の本を読むのは久しぶりで、読めるか最初は少し不安だったが、読んでみるとブレイディさんのなめらかな文体はこの本でも健在で、澱みなく読み進むことができた。統計的な資料にもしっかり支えられていてさすがと唸らされる。出会いと豊富な読書量が彼女を強くしている。そして連帯は古き良き時代のカッコ悪いものでなく、今こそ必要で、静かにそれを望みたいと思った。

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2024/04/19

実際働くとしんどいことだらけなんだろうけど、なぜか眩しい印象の底辺託児所。そしてその時代を懐かしむ切ない緊縮託児所。

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2023/11/23

この著者はほんとうに偏見のない人なんだな。かと言って、他の人の偏見に鈍感なわけでもない。声高に他人の偏見を糾弾することもなく、ただ差別される人、偏見を受ける人のそばで、同じ痛みを共有している。だからあんなふうに、背景も環境も性格も全く異なる人たちの苦悩やあり様がストンと納得できる...

この著者はほんとうに偏見のない人なんだな。かと言って、他の人の偏見に鈍感なわけでもない。声高に他人の偏見を糾弾することもなく、ただ差別される人、偏見を受ける人のそばで、同じ痛みを共有している。だからあんなふうに、背景も環境も性格も全く異なる人たちの苦悩やあり様がストンと納得できる、心の琴線に触れる文章が書けるのだろう。

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2023/10/17

英国で保育士として働く日本人の視点、ていうだけですごく特別で面白かった。こうゆう経験からブレイディみかこさんの考え方が出来上がってるんだなぁと感じた。 ケリーのコスプレの話、バス遠足の話、日本の保育園児との差の話が印象的だった。 大変な家庭の子が早熟だったりするのって、必然なん...

英国で保育士として働く日本人の視点、ていうだけですごく特別で面白かった。こうゆう経験からブレイディみかこさんの考え方が出来上がってるんだなぁと感じた。 ケリーのコスプレの話、バス遠足の話、日本の保育園児との差の話が印象的だった。 大変な家庭の子が早熟だったりするのって、必然なんだなぁと感じた。託児所に行く年齢の子達が、如何に親の考え方や生活に左右されるかを考えると切なくなる。 外国人のお母さん達の生活保護受給英国人に対する態度の話も、そりゃそうだろうなと思った。海外で働いて生活して子ども育ててくメンタリティ持つ女性たちだものねぇ。 色々思うことはあったけど、内容が2000年代、2010年代後半の話なので、第一部からも大分日が経ってる。良くなってる気は全くしないし、悪くなり続けてる気が…悲しい。ほんと、政治って大事だ。勿論ミドルクラスやアッパークラスの人の方が政策が変わることで払う税金額が変わったり影響金額は多いかもしれないけど、どれだけ生活に影響があるかで見ると労働者階級およびアンダークラスのほうが影響受けるんだよなぁ。だからこそ、政治を考えるべきだし携わるべきなんだけど、生きることに精一杯だとそれすら考えることがないのは、なんだかなぁだわ。もっと義務教育時代に如何に政治が私たちの生活に関わっているものかを勉強するべきだと思う。

Posted byブクログ