貘の耳たぶ の商品レビュー
2017/9/30 知人に言われた「帝王切開になって残念だったね」という言葉。 隣同士で眠るさっきうまれたばかりの新生児...わたしの子は残念な子...? 読んでいる間胸が押しつぶされそうだった。経膣分娩賛美に母乳神話、3歳児神話。 そんなに追い詰めないで。 繭子の気持ちが...
2017/9/30 知人に言われた「帝王切開になって残念だったね」という言葉。 隣同士で眠るさっきうまれたばかりの新生児...わたしの子は残念な子...? 読んでいる間胸が押しつぶされそうだった。経膣分娩賛美に母乳神話、3歳児神話。 そんなに追い詰めないで。 繭子の気持ちが分かってしまうわたしって危険なんだろうか
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産院で起こった新生児の取り換え事件。 それぞれの母の目線で語られる4年間の話。 前半の章の繭子の行動が理解できないままでした。 初めての出産で、こんな小さな子をちゃんと育てることが出来るのかという不安を感じることは、自分にも思い当たる節がありましたが、そこからのあの行動はやはり...
産院で起こった新生児の取り換え事件。 それぞれの母の目線で語られる4年間の話。 前半の章の繭子の行動が理解できないままでした。 初めての出産で、こんな小さな子をちゃんと育てることが出来るのかという不安を感じることは、自分にも思い当たる節がありましたが、そこからのあの行動はやはり理解出来ませんでした。 後半の郁絵の章、実の子と信じて育てた子を手放さないとならくなった母親の気持ちが辛かった。 そして、親から離されることになってしまった子供を思うと、ただただ不憫で仕方がなかったです。 何が正解かはわからないと思える物語。 フィクションで良かったと思わずにはいられません。
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自分が母親に捨てられたから、というのが理由だろうか? まったく理解できないが、こうゆうこともあるのだろう。
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+++ 帝王切開で出産した繭子は、あるアクシデントと異様な衝動に突き動かされ、新生児室の我が子を同じ日に生まれた隣のベッドの新生児と「取り替えて」しまう。取り替えた新生児は、母親学級で一緒だった郁絵が産んだ子だ。とんでもないことをしてしまった、正直に告白しなければ、いや、すぐに発...
+++ 帝王切開で出産した繭子は、あるアクシデントと異様な衝動に突き動かされ、新生児室の我が子を同じ日に生まれた隣のベッドの新生児と「取り替えて」しまう。取り替えた新生児は、母親学級で一緒だった郁絵が産んだ子だ。とんでもないことをしてしまった、正直に告白しなければ、いや、すぐに発覚するに違いない……、と逡巡するが、発覚することなく退院の日を迎える。そして、その子は「航太」と名付けられ、繭子の子として育っていく。罪の意識にとらわれながらも、育児に追われ、だんだん航太が愛しくなっていく繭子。やがて四年がたち、産院から繭子のもとに電話がかかってくる。 一方、郁絵は「璃空」と名付けた子を自分の子と疑わず、保育士の仕事を続けながらも、愛情深く育ててきた。しかし、突然、璃空は産院で「取り違え」られた子で、その相手は繭子の子だと知らされる。璃空と過ごした愛しい四年を思うと、郁絵は「血の繋がりがなんだというのだ」と思うのだが、周囲はだんだん「元に戻す」ほうへ話を進める。両家の食事会、バーベキュー、お泊まり……。郁絵の気持ちは揺らいでいく。 +++ 帝王切開で出産したことを、心のどこかで後ろめたく思い、不安定な気持ちで新生児室を覗いた繭子が、新生児につけられた名札が外れそうになっているのを見つけて、ついふらふらとそれを取り変えてしまったのは、動機としては弱いかもしれないが、産後の不安定さの中でかけられたふとした言葉や、ほかの母親と我が身を比べて、命を産み、これから育てていかなければならない責任と重圧に押しつぶされそうになり、自信を喪失する気持ちはとてもよく解る。そんな出来心でやってしまったことを、告白する機会を幾度も逃し、退院し、四年もそのままにしてしまったことに、弁解の余地はない。だが、繭子にとっても、子どもを取り違えられた郁絵にとっても、二人の子どもたちにとっても、あまりにも切なすぎる。繭子がもう少し強い心を持てていたら、とか、勇気をもって告白していたら、というのは簡単だが、そのときにはきっと、大きな流れに呑み込まれるように引きこまれてしまったのだろう、とも思う。子どもたちも、親たちも――繭子にはそんな日は来ないとわかってはいるが――、いつか心の傷が少しでも癒えて、屈託なく笑いあえる日が来ることを願うだけである。考えさせられることが多いが、切なすぎる一冊でもあった。
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あの子は、私の子だ。 血の繋がりなんて、なんだというのだろう。 新生児を取り替えたのは、出産直後の実の母親だった。 切なすぎる「事件」の慟哭の結末は……。 帝王切開で出産した繭子は、あるアクシデントと異様な衝動に突き動かされ、新生児室の我が子を同じ日に生まれた隣のベッドの新生児と「取り替えて」しまう。 取り替えた新生児は、母親学級で一緒だった郁絵が産んだ子だ。 とんでもないことをしてしまった、正直に告白しなければ、いや、すぐに発覚するに違いない……、と逡巡するが、発覚することなく退院の日を迎える。 そして、その子は「航太」と名付けられ、繭子の子として育っていく。 罪の意識にとらわれながらも、育児に追われ、だんだん航太が愛しくなっていく繭子。 やがて四年がたち、産院から繭子のもとに電話がかかってくる。 一方、郁絵は「璃空」と名付けた子を自分の子と疑わず、保育士の仕事を続けながらも、愛情深く育ててきた。 しかし、突然、璃空は産院で「取り違え」られた子で、その相手は繭子の子だと知らされる。 璃空と過ごした愛しい四年を思うと、郁絵は「血の繋がりがなんだというのだ」と思うのだが、周囲はだんだん「元に戻す」ほうへ話を進める。 両家の食事会、バーベキュー、お泊まり……。 郁絵の気持ちは揺らいでいく。 (アマゾンより引用) これは…コントか? なんか取り替えた母親の気持ちがさっぱり分からん。 そこまで何で追い詰められなきゃいけないんだろう? 高収入の旦那がいて、理解のある義父母がいて、一体何がそんな不安だったんだろう? 読むほどに理解ができないその心情に、コントとしか思えなかった。
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母児同室の病院で出産したけれど、それでも取り違えられたりしないか、ふと思ったことを思い出す。 どうしても、交換する母親の気持ちが理解できず、その後の心情もわからず、後味が悪かった。
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あっという間に読めた。面白かったけど、繭子が赤ちゃんのネームタグを何で取り替えたのかは理解不能だった。自分の子だから育てられるのであって、人の子は育てられないでしょ。
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なんとも。 後味が悪い本でした。 面白い題材なので、 引き込まれるように読み進めたけれど。 福山雅治の映画そして父になる。 似ている。 でも。 母親目線の話なので、 涙涙になりながら、共感して読んでいましたが、 最後が、 もっと。何か真相があるのでは? と思いきや。。 この後の話...
なんとも。 後味が悪い本でした。 面白い題材なので、 引き込まれるように読み進めたけれど。 福山雅治の映画そして父になる。 似ている。 でも。 母親目線の話なので、 涙涙になりながら、共感して読んでいましたが、 最後が、 もっと。何か真相があるのでは? と思いきや。。 この後の話が読みたいです。
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母になる喜び、大変な思い、子供同士の交流やママ友ができたことの嬉しさ、産後うつになり、子供を取り替えてしまったという辛くも悲しい思い、母親の心情を慮ると余計に辛くなってしまう。「そして父になる」も読んだが、「そして~」は辛いものもあり、最後に明るい光が差し込み、泣けたのもある。こ...
母になる喜び、大変な思い、子供同士の交流やママ友ができたことの嬉しさ、産後うつになり、子供を取り替えてしまったという辛くも悲しい思い、母親の心情を慮ると余計に辛くなってしまう。「そして父になる」も読んだが、「そして~」は辛いものもあり、最後に明るい光が差し込み、泣けたのもある。この作品は母親の心情と心の闇が感じられ、夫婦のこと、血筋のこと、難しい問題であり、きっと周りが手を差しのべていたら、この事件は起こらなかったかも知れないと思うと、悲しく辛い気持ちになる。もう一人の女性、二人の子供に幸あれと願いたい。
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故意に新生児を取り違えた母と知らずに育てた母のお話。何度も語られた取り違えによる親の苦悩。もう少し捻りがあるかと期待したが感動もないまま読了。物語の設定自体に無理がありすぎて馴染めず。残念な作品だった。
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