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貘の耳たぶ
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商品詳細
内容紹介 | |
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販売会社/発売会社 | 幻冬舎 |
発売年月日 | 2017/04/20 |
JAN | 9784344030992 |
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貘の耳たぶ
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商品レビュー
3.7
58件のお客様レビュー
通常の小説家なら犯罪を描く時、悪意とか憎しみとか計画犯罪といった娯楽要素で物語を徹底的にデコレーションするが、芦沢はそうはしない。 悪意なく、自分が怖いから、何となく嫌だったから、これで実行された「犯罪」の方が後味が悪く、その後の人生をじわりじわりと侵してくる。瞬きする間すら惜し...
通常の小説家なら犯罪を描く時、悪意とか憎しみとか計画犯罪といった娯楽要素で物語を徹底的にデコレーションするが、芦沢はそうはしない。 悪意なく、自分が怖いから、何となく嫌だったから、これで実行された「犯罪」の方が後味が悪く、その後の人生をじわりじわりと侵してくる。瞬きする間すら惜しく、頁をめくった。結末まで読んで理解ができないと唸った。出産直後の我が子と他の子と取り替える母親の気持ちなど、理解出来るはずがない。芦沢の筆は徹底的に罪を、罰を、淡々と描いていく。暴くのでもなく、寄り添うのでもなく、ただ起きた事を淡々と、一から十まで漏らさずに「これが行われるとどうなるのか?」を描いていく。そこに見える言葉は絶対零度を体現しているようだった。人間の不可思議さを描いた傑作である。
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この作者は本当に人の心の機微を書くのがうまい。どんどん主人公の中に自分が入り込んでいく。 取り違えという、滅多におこらないであろう事を題材にしながらも、本当にそれを経験したかのようなリアルな描写に胸を締め付けられる。子どもの動き、言葉が突き刺さってくる。繭子の動機がいまいち理解に...
この作者は本当に人の心の機微を書くのがうまい。どんどん主人公の中に自分が入り込んでいく。 取り違えという、滅多におこらないであろう事を題材にしながらも、本当にそれを経験したかのようなリアルな描写に胸を締め付けられる。子どもの動き、言葉が突き刺さってくる。繭子の動機がいまいち理解に苦しんで、初めは物語に入り込めなかったが、郁絵のターンになって一気読みだった。
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また、また面白い作家さんに出会ってしまった 一気読み後、じっくり読み中 出産前に読みたくない内容 育児中の新米ママの不安や辛さが抉られるように描かれていて、赤ちゃん取り替え関連のサスペンス以外に、その内容にすごく胸が締め付けられた 誘拐犯なのだけれど、この女性を心から糾弾する気...
また、また面白い作家さんに出会ってしまった 一気読み後、じっくり読み中 出産前に読みたくない内容 育児中の新米ママの不安や辛さが抉られるように描かれていて、赤ちゃん取り替え関連のサスペンス以外に、その内容にすごく胸が締め付けられた 誘拐犯なのだけれど、この女性を心から糾弾する気持ちになれないというか、深く感情移入して読むタイプのため、取り返しのつかないことをしでかしてしまった彼女の状態を考えるに 親に幸せにしてもらえなかった、自尊心が育たなかった→不幸を自分から求めに行くタイプ 自分を大切にできない、アダルトチルドレン、ホストにハマる女の子などもこの負のループだろうと 見出しの日付の進行とともにどんどん成長する子ども それが我が子でないとしたら、どれだけ苦しいだろうか 主人公は誰かに救いを求めるべきだった あと、私は救いを求められない人と結婚しちゃ駄目だと思っている。パイロットだろうが医師だろうが資産家だろうが 最後、二人とも手離さざるを得なくなったところで、こんな結末を望んでいたわけではないだろうに、という哀れみ?と、二人ともを引き取ろうと決めたご夫婦、特に父親を尊敬する気持ちとで 感情がどちらにも振れてすごい何とも言えない読後感 ワーママの辛さもめっちゃわかるし 保育士さんママはこういう感じなのかな、と思いを馳せたりした そして今回もやはり元凶は毒親だった 子どもが手を離れていないうちは、たとえどんなにどんなに辛いことがあっても、精神を病んではいけない、と感じた。それが親としての責任 2012年生まれ設定で古すぎるのでは?と感じたのが、 泣いている子どもをバシャバシャ写真撮影する両家(節分に父親が鬼の仮装、一升餅で転倒) 無痛分娩拒否、それどころか帝王切開忌避や母乳神話 価値観が古すぎ 田舎はこんなもんなのか?…いやこれ首都圏の話だ それとも、その後の5年でものすごい革新があったのか?
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