ネガティブ・ケイパビリティ 答えの出ない事態に耐える力 の商品レビュー
TVで紹介されていて、わたしに必要だと思い手に取った本。「日薬」なんとかしているうちになんとかなる、「目薬」ちゃんと見守っている目があると苦しみに耐えられる、という言葉がなるほどと腑に落ちた。
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ネガティヴ・ケイパビリティ どこかで耳にしたことがあった。 日々のモヤモヤっとした気持ちに 名前や理由を着けられず抱えていたから、 自ずとここに漂着したのかもしれない。 早急で極端な答えに振り回されるのでなく、 考え続ける大事さを、この本を通して少しだけ 再認識することができ明...
ネガティヴ・ケイパビリティ どこかで耳にしたことがあった。 日々のモヤモヤっとした気持ちに 名前や理由を着けられず抱えていたから、 自ずとここに漂着したのかもしれない。 早急で極端な答えに振り回されるのでなく、 考え続ける大事さを、この本を通して少しだけ 再認識することができ明日からまた 寛容な気持ちを志しながら、 先の見えない道を歩くことができるんだろうなあ。
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精神科医の診療場面で起こるただの人生相談だったり、他者が解決してあげることは到底できないグリーフの対応だったりを、キーツが言葉にしたというネガティブ・ケイパビリティとして考え、著者本人が十分に腑に落ちていたようだが、読者としては精神科医として対応し切れないことの言い訳にしか聞こ...
精神科医の診療場面で起こるただの人生相談だったり、他者が解決してあげることは到底できないグリーフの対応だったりを、キーツが言葉にしたというネガティブ・ケイパビリティとして考え、著者本人が十分に腑に落ちていたようだが、読者としては精神科医として対応し切れないことの言い訳にしか聞こえてこないのが残念な表現だった。 ネガティブ・ケイパビリティという概念は興味深いものだが、この本ではこの概念に対する説明よりも、どうしてこの概念が出てきたのか、キーツやそれに纏わる回想が多過ぎてくどく、全て読む気にならなかった。
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住吉美紀さんのラジオで、ネガティブ・ケイパビリティという言葉を初めて知った。「解決しなくても持ちこたえていくことができる力を培っていけば、落ち着くところに落ち着き解決していく」概念がわかってよかった。治療ではなくトリートメント。日薬。シェイクスピアや紫式部、ドイツのメルケル元首相...
住吉美紀さんのラジオで、ネガティブ・ケイパビリティという言葉を初めて知った。「解決しなくても持ちこたえていくことができる力を培っていけば、落ち着くところに落ち着き解決していく」概念がわかってよかった。治療ではなくトリートメント。日薬。シェイクスピアや紫式部、ドイツのメルケル元首相に備わっているという見方。
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人間の底力を再確認できた本。 以下読みながら思いを馳せた事 【子育てについて】 こどもが不登校になったとき、その子はネガティヴ・ケイパビリティを駆使している。容易に解決できない事態にジッと耐えているのだ。 つい親は、画一教育に適応してきた自分を基準に、子どもの落第を想像して、安易...
人間の底力を再確認できた本。 以下読みながら思いを馳せた事 【子育てについて】 こどもが不登校になったとき、その子はネガティヴ・ケイパビリティを駆使している。容易に解決できない事態にジッと耐えているのだ。 つい親は、画一教育に適応してきた自分を基準に、子どもの落第を想像して、安易に解決させようとする。励ましや叱咤をするだろう。しかし、本当に必要なのは親も子どもへネガティヴ・ケイパビリティを駆使することだ。記憶も理解も欲望も発揮してはならない。神秘と不可思議さを持ちながら、ひたすらに見守るのだ。なぜなら、世の中には解決できない問題の方がずっと多い。こどもはまさにそういった現実を直感で感じとり、対処方法を実践しているのだ。強い人間に育つ芽を摘むことはいけない。 【研究分野について】 研究に必要なのは「運、鈍、根」 光明が見える運の巡り合わせ信じ、浅薄な知識で安易な解決を図らず、結果の出ない日々を根気強く耐え抜く。これが世紀の大発見に繋がる。 わたしは新聞で、日本の研究者に対する風当たりは酷いと聞いた。なんでも選択と集中を推し進められて、研究費が削られ続けているらしい。しかしネガティヴ・ケイパビリティの力を知れば、社会が安直な成果を求めることがそもそも間違いなのだと知る。 【問いを立てる能力について】 なにかの本で、これからの時代は問いを立てる力が必要だとあった。世の中の現象にアンテナを張って、仮説をもって自分で問いを設定するのだ。そうして問いを立てれば解決策を考えられる。これからの混沌社会の大きなスキルと書かれていた。 今回の本を読んで、この問いを立てる力への認識がより深まった。これまでは、問題解決能力の重要さ(ポジティブ・ケイパビリティ)について言及しているように感じていた。しかし、この本の読後は『問いが生まれるまでジッと現象に耐えて観察すること』だと感じた。問いを立てる力とは、逃げずに社会を直視し続けて、問いが羽化するのを信じることだ。 【寛容であること】 この社会には解決できない事柄が溢れており、今人間はそれにジッと耐えていく力が試されている。決して安直な解決策に流されず、互いのwin-winを信じて探る寛容さが求められる。寛容は平和の土台だ。権力者はもちろん、我々主権者も、寛容を大切によく生きねばならない。
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ネガティブケイパビリティ、 寛容性大事だよなあと思って読んでいたが、 後半、源氏物語を長々と語られなんなんだ、、となりそのあたりから真剣に読めず。
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問題解決ではなくそもそも問いを疑え,的な話はビジネス本でよく見かけるけど問題解決だけでなく発見(問い直し)すらもできない宙ぶらりんな状態の状態に身を置くことの価値,重要性を言語化し,ネガティブケイパビリティと定義をした(著者が再発見し現代に甦らせた)ことの価値は非常に大きいと思う...
問題解決ではなくそもそも問いを疑え,的な話はビジネス本でよく見かけるけど問題解決だけでなく発見(問い直し)すらもできない宙ぶらりんな状態の状態に身を置くことの価値,重要性を言語化し,ネガティブケイパビリティと定義をした(著者が再発見し現代に甦らせた)ことの価値は非常に大きいと思う. 反脆弱性にも通ずるものを感じる. 暗中模索,宙ぶらりんに耐えて,性急な結論や過激な意思決定に強く自戒し,一方でその場に背を向けることなく対峙し続ける姿勢. 現実にこの概念を当てはめ,眼前の苦境をメタ認知できるようになったことは今後の仕事や生活の中でも役に立つだろう. あと現代の創作の源泉にもなっているシェイクスピアや紫式部といった歴史的な文学作品にちょっと興味を持った. ========================= ネガティブケイパビリティ 事実や理由をせっかちに求めず、不確実さや不思議さ、懐疑の中にいられる能力 その先には発展的な深い理解が待ち受けると確信して、耐えていく持続力を生み出す 宙ぶらりんの状態を回避せず、耐え抜く能力 脳は当面している事象に、とりあえず意味付けしをし、何とか「わかろう」とする ネガティブケイパビリティが保持するのは、形のない、無限の、言葉では言い表しようのない、非存在の存在 接客業での脳死のマニュアル再現→チグハグした本来のサービス精神を忘れた接客 合理的な懐疑主義者 "分からなくてもいい" 分かることを前提としないもの...音楽、景色、抽象画etc "答えは質問の不幸である "答えは好奇心を殺す" 問題解決でもなく、問題発見でもなく、その過程・間にある暗中模索を耐える力 精神科医→身の上相談をよく受ける→手の施しようのないものも→患者を見捨てず、かといって無理やり解決策につなげることもなく、同情。 治療ではなく、トリートメント。治すのではなく、これ以上、傷まないようにする ギャンブル障害の本質 「同じ行為を繰り返しながら、違う結果を期待すること」 プラセボ効果 看護師ではなく主治医が訪問 錠剤ではなく注射 薬の色や形、大きさも エセ医療、水素水など→プラセボ商売 プラセボ効果の副作用→ノセボ効果 ネガティブケイパビリティが最も自戒するのは、性急な結論づけ 小説家は宙吊りに耐える →創作の葛藤の本質、宙吊り シェイクスピア→黒澤明映画、ウエストサイド物語などの原典 ネガティブケイパビリティ= 運 鈍 根 戦争は寛容さ、ネガティブケイパビリティを失ったものが引き起こすもの 共感にはネガティブケイパビリティが大前提
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ビジネスの世界ではポジティブケイパビリティが求められる事が多いが、ネガティヴケイパビリティは精神的な強さの証明である気がする。早々に結論を出して楽になるのではなく、答えの出ない事態に耐える力。 問題解決をしたがる夫と愚痴を言って発散したい妻が相容れない、、という話を思い出した。
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まよどく(ポッドキャスト 真夜中の読書会 おしゃべりな図書室)で紹介されてて気になってた本。 ネガティブ・ケイパビリティとは、「簡単には答えが出ない問題に耐える能力」の事らしい。 人間関係、健康、政治、宗教...などなど世の中には不安や問題が溢れていて、すぐに解決できる問題なんて...
まよどく(ポッドキャスト 真夜中の読書会 おしゃべりな図書室)で紹介されてて気になってた本。 ネガティブ・ケイパビリティとは、「簡単には答えが出ない問題に耐える能力」の事らしい。 人間関係、健康、政治、宗教...などなど世の中には不安や問題が溢れていて、すぐに解決できる問題なんてほとんど無い。 そんな問題に対して、安易に答えを出さずに、問題は問題として宙ぶらりんの状態で耐える力が必要とのこと。 前の仕事は、ポジティブ・ケイパビリティで成り立っているような仕事で、現時点での問題点をなるべく早く見つけだして、早急にそれを解決する事が善とされていた。 今の仕事は、対象者と伴走しながら共に問題解決に向かっていく視点が重要になってくる。 転職した時に感じた違和感というか、時間の流れが違うような感覚はここからきてたんだなぁと納得。 手の付けようが無いように感じる状況だと、何もしてあげられない事がもどかしくて「それは私たちでは解決できません」と言って別の窓口を紹介したくなってしまう。 それが必要な場合もあるけど、「あなたの苦労はちゃんと知っていますよ」「どうにかできるように一緒に考えていきましょう」と、簡単には解決できない問題をすぐに白黒つけず、宙ぶらりんなまま保つ手伝いをするのも大事な事なんだなぁ。 対人援助職の人に特にオススメな本。
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・印象的だったところ ビオンの半生、及び集団療法への系統(要調べ)、荘子「混沌」=行き過ぎた知性化は可能性を殺す、*太陽に近づきすぎたエルメスが燃えたのは、真実を追い求めようとしたものの末路の話か?プラセボ効果の理屈=エンドルフィンの分泌、メディシン・マン=儀式について、芸術(...
・印象的だったところ ビオンの半生、及び集団療法への系統(要調べ)、荘子「混沌」=行き過ぎた知性化は可能性を殺す、*太陽に近づきすぎたエルメスが燃えたのは、真実を追い求めようとしたものの末路の話か?プラセボ効果の理屈=エンドルフィンの分泌、メディシン・マン=儀式について、芸術(文化)のネガティブ・ケイパビリティにおける有用性、紫式部のネガティブ・ケイパビリティ性について 双子対象転移=オキシトシン? 理想化対象転移?=希望=エンドルフィン? スリランカの悪魔祓い=儀式は、この両方を満たすものかもしれない。芸術、文化の効能も同じか。個人を超えた普遍的な領域で、感覚を共有することが必要。我ー汝の世界。 メメント・モリ、その恐ろしさから目をそらさず受け止める。他者とそれを共有できたとき=現状を正しく認識してもらった上で、かつ希望を見出せるところで人は癒える。 現状の正しい認識は個人ではできない。=ラプラスの悪魔のパラドックス。種への貢献への欲動によって、個人で断定的に環境、現状の評価を決めつけることは、禁止されているのではないか。バグを種にもたらさない為に。 メメント・モリ=人の死を知ること=自分の人生の限界を知ること。限界はある、「それでも!」と、希望を持って自らの役割に邁進しようとすること=幸福なのではないか?(メイド・イン・ヘブンの幸福論はこれか) そうあろうと決めること、これが「覚悟」。
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