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スペードの3 の商品レビュー

3.5

171件のお客様レビュー

  1. 5つ

    15

  2. 4つ

    65

  3. 3つ

    58

  4. 2つ

    13

  5. 1つ

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2023/06/20

自分の人生なのに主人公感がないというか、「特別な人」になれなかった人のちょっとドロっとした気持ち、わかるー

Posted byブクログ

2023/02/19

★4.0 私が朝井リョウを好きな理由が、この本に詰まっているなって思いました。 人生に革命は起こらない。誰もがみんなドラマチックな過去を持っている訳ではない。それでも、今の自分に満足していないのなら変わらないといけない。たとえ、ほんの小さなことからでも。他人から反対されることでも...

★4.0 私が朝井リョウを好きな理由が、この本に詰まっているなって思いました。 人生に革命は起こらない。誰もがみんなドラマチックな過去を持っている訳ではない。それでも、今の自分に満足していないのなら変わらないといけない。たとえ、ほんの小さなことからでも。他人から反対されることでも。 朝井リョウは、ハッとする気付きをくれます。ときどき自己嫌悪になります。それでも、登場人物への愛が感じられて、最後には未来への期待が少しだけ見えます。だから私は朝井リョウ作品を読まずにはいられないのです。

Posted byブクログ

2023/02/13

こんな感情あったなぁと3人の女性それぞれに少しずつ共感するところがあり、自分の醜い部分を改めて思い出した気がした。

Posted byブクログ

2024/01/02

朝井リョウさんの女子視点の話は女の私よりも女子のドロドロとした感情を良く捉えて描写されていると思う。今回の話もよかった。 今回は3つの連作短編集。 ・スペードの3 学級委員、ファンクラブのリーダー。集団を率いて、時に人の嫌がることを率先してやることにより自分は集団を動かせるほどの...

朝井リョウさんの女子視点の話は女の私よりも女子のドロドロとした感情を良く捉えて描写されていると思う。今回の話もよかった。 今回は3つの連作短編集。 ・スペードの3 学級委員、ファンクラブのリーダー。集団を率いて、時に人の嫌がることを率先してやることにより自分は集団を動かせるほどのすごい人間だと思い込みたい女の感情が露になっている。終始仲良くしていた子達を「取り巻き」と呼んでいたのが印象深かった。美千代にとってはあの子たちは自分を持ち上げる人間A、人間B程度のものだと思っているのだろう。最終的に、呼び名を上司に伝えることで、プライドを捨てきれないけれどそれでも1歩踏み出した美千代。終わり方がいいと思った。 ・ハートの2 中学時代のむつ美の話。弟を助けるためという大義名分を得ることによりようやく思い切り進みたい道へと進めたむつ美。愛季と再会した時の「神様はいる。むつ美はそう思う。神様はこうして、たまに、忘れられないようにしてくれる。自分が生きていくべき場所を、勘違いさせないようにしてくれる」という文が好きだ。くれるを使うことにより、むつ美が世界の在り方、視点をどうしようもなく冷静に見ていて、自分は愛季のようなキラキラとした女の子にはなれないしなってはいけないということに自覚的なことが伝わってくる。 ・ダイヤのエース つかさ様の話。果たして、むつ美が思った通り、つかさはむつ美に似ていた。同期の、人々に憐れみを誘う物語を背景にゆらめかせる円に、嫉妬を抱かせていた。確かに順風満帆な人よりも、悲劇的な背景をもつ人物の方が世間では評判をうみやすい。安易な不幸話はその人を見る目に物語を育ませることはよく共感出来たので、ずるいというつかさの気持ちには何度も頷いた。ずるいことを自覚していることが1番ずるいと思うのもよく分かる。ただの不幸な女の子なのではなく、不幸で、だけどそれに甘えることなく確かな実力と努力をも併せ持つ円は本当にずるい。全体的に特に共感する部分が多い話だった。

Posted byブクログ

2023/02/03

劇団夢組のエース、つかさ様の追っかけのリーダーに抜擢された化粧品会社のやり手OL美知子。ファミリアと言われるファンクラブをまとめ、つかさ様に不快にならないように気を配る。そんなある日、新たなファミリアになりたいという女性が現れた。それは、小学校の頃に美知子を姫の座から引き摺り下ろ...

劇団夢組のエース、つかさ様の追っかけのリーダーに抜擢された化粧品会社のやり手OL美知子。ファミリアと言われるファンクラブをまとめ、つかさ様に不快にならないように気を配る。そんなある日、新たなファミリアになりたいという女性が現れた。それは、小学校の頃に美知子を姫の座から引き摺り下ろした同級生だった…。 華やかな表面の裏で、実はあがいている人、逆に他人から疎まれているが隠れた特技で活躍する人。そしてそれらの順調に行きそうなところを天真爛漫にぶち壊していくか、もしくは計算ずくで壊していく人。そのあたりのバランス感を描くところはさすがである。 また、朝井リョウらしく、ブログサービスや各種SNSの結構細かい部分まで、サービスそのままを描写するという、それらがなくなってしまった後に意味がわからなくなるところまでをリアリティとして書いている部分は感心する。 また、細かいところではあるが、イラストを趣味にする中学生が、「手と靴が描けない」というのはネットで調べたのだろうが、よく調べているもので感心した。 しかしながら、全体に盛り上がりが今一つだし、盛り上げるために頻繁に過去の描写に飛び読んでいて混乱するなど、不出来部分が目立った作品でもある。 また、総タイトルからそれぞれ短編のタイトルまで、トランプの大富豪のルールに沿ったものになっているが、最初の項は2で、次が3では?という、部分がずっと気になったので☆減点。 買って損したというタイプのがっかりではなく、面白いは面白いものの、色々と最終的に納得はいっていない話であった。

Posted byブクログ

2023/02/03

一章の委員長の話は共感もあってかよかったけど、他はあまりはまらず、、 朝井リョウが書く女の解像度、ちょっと低い気する、単に私とズレてるだけかもしれないけど

Posted byブクログ

2023/01/31

一章と二章の繋がりが腑に落ちないところがあった。むつみがそれほどまで美知代を恨む理由が? 三章は決断の理由など所詮後付けが大きいということに納得できた。

Posted byブクログ

2023/01/28

久しぶりに朝井作品に触れようと思い手に取りました。 同一の場面に至る過程が3人の登場人物から描かれる作品です。私は劣等感がこの物語のテーマであると感じました。三者三様の劣等感が見事に描かれており、実態を持った登場人物の存在感を感じました。 ただ、3章から構成される本書のなかで...

久しぶりに朝井作品に触れようと思い手に取りました。 同一の場面に至る過程が3人の登場人物から描かれる作品です。私は劣等感がこの物語のテーマであると感じました。三者三様の劣等感が見事に描かれており、実態を持った登場人物の存在感を感じました。 ただ、3章から構成される本書のなかで第1章「スペードの3」のタイトルは理解できるのですが、特に第2章「ハートの2」は何を指すのかあまり腑に落ちませんでした。本書のテーマだと思われる大富豪の要素が、どこまで文脈にかかっているのか良くわからず、もやもやとしたまま読了してしまいました。 朝井リョウ作品の中では、比較的マイルドな作品だと思います。心に余裕がないが、筆者の作品に触れたい人にはお勧めできる一冊です。

Posted byブクログ

2023/01/07

劣等感で自分をゴリゴリ削って自分が被害者であることで悲劇のヒロインぶっても何も変わらないから、自分で変えろ、自分で動け、自分の人生を周りの人に譲るな、というメッセージを受け取った。私も小さなことでいいから、変化、進化し続けていきたいと思った。

Posted byブクログ

2023/01/06
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

誰しも誰かに認められたくて 生きているのかもしれないと感じました。 こう思われたいという理想があって、 その理想と現実のギャップに 時に苦しみ、悩み、 周りの人を妬んだりするのだと思いました。 完璧になんてなれない。 完璧になろうとしなくていい。 少しずつ成長していこうと思える作品でした。

Posted byブクログ