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人生の短さについて 他2篇 の商品レビュー

3.9

78件のお客様レビュー

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2021/05/09

2000年前の古代ローマの哲学者セネカの作品だが、現代にも思想は通じる。 時間の使い方、過去と向き合って今を大切にいきる、徳と理性、自分の境遇に慣れ、逆境においても自分を見失わない等。

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2021/04/25

古代ローマのストア派哲学者セネカの人と思想の入門書。母へ宛てての手紙など、とっつきやすい。考え方自体については、個人的には共感するところもあれば、古典的と感じる部分も多い。世界史好きだった人は、当時の生活なども垣間見えて別の部分でも楽しめるとおもう。

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2021/08/20

自分自身の時間の使い方、人生の向き合い方をふり返させられる本。 高い地位や名誉を得て多忙を極めている人、トリビアのような知識をひけらかす人、おしゃれや髪形ばかりを気にする人、コレクションを自慢する人。 今から2000年も前に書かれた(しかも外国の!)本の中にこれらタイプの人が「...

自分自身の時間の使い方、人生の向き合い方をふり返させられる本。 高い地位や名誉を得て多忙を極めている人、トリビアのような知識をひけらかす人、おしゃれや髪形ばかりを気にする人、コレクションを自慢する人。 今から2000年も前に書かれた(しかも外国の!)本の中にこれらタイプの人が「人生を短くしている」人の例として登場してくるなんて、人間社会や人の性質は全く変わらないんだな、と痛感。 セネカは手紙を宛てたパウリヌス(重責で地位も名誉もある)に、さっさと多忙な仕事から離れて、自分自身の人生を生きることを説いている。 現代風に言うと、脱サラ隠遁生活を進めているように一見、聞こえるが、そうではない。 人生はいつ終わるかわからない。だからこそ人生の時間の量ではなく質に焦点をあて「生きる」てほしい、と言っているんだと思う。 単に齢を重ねていくことは、長く生きたことではなく、長く存在しているだけ。 (丸山眞一の「であること」と「すること」に似ている) 時の長さではなく、束の間の人生をどう掴むか。 世間の評価を気にしたり、富を追い求めたり、それらのような世俗的な事柄から離れて、自分の人生をどう生きるか。そのためには過去と向き合うべきと説く。 不確かな未来、移ろいやすい現在と違い、過去は確かなもの。過去の偉大な賢人たちの言葉(古典)に触れ、過去という悠久の時間に向き合う。偉大な賢人たちとの対話が、歩むべき未来の人生を照らしていくから。 2021/8/20 追記 セネカは大西英文訳、茂木元蔵訳あり ラテン語でvitaは生、人生

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2021/03/29

耳読で読破できた。ギリシャの時代でも、今と悩みが一緒!みんな幸せになりたいのは変わらない。幸せになれた人となれなかった人の違いは、自分に幸せな環境を整えられたか否かか。

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2021/03/29

表題の「人生の短さについて」のみ読了。 ほとんどの人は時間が有限であることを忘れて生きているということが主題。 人は最後は皆死ぬことを意識しておらず、最期に人生が短いと嘆くのは愚かだという意見には同意。 しかし、かといって過去を振り返る事による賢者との会話や閑暇以外を批判す...

表題の「人生の短さについて」のみ読了。 ほとんどの人は時間が有限であることを忘れて生きているということが主題。 人は最後は皆死ぬことを意識しておらず、最期に人生が短いと嘆くのは愚かだという意見には同意。 しかし、かといって過去を振り返る事による賢者との会話や閑暇以外を批判するような論調には同意しがたかった。 生きている間はそれ以外は全て無意味だという論調は柔らかいニヒリズムのような感じがした。 Ex.雑学や歌手の否定。 本の内容は難しいが興味深い、しかし内容には同意できない部分が多かったのでこの評価。

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2021/03/27

表題作の「人生の短さについて」目当てで読み始めたけど、「心の安定について」がよかった。理念的な「人生の短さについて」と比べると、もっと生っぽくて自己啓発的。 「不完全で、凡庸で、不健全な人々に向けて、わたしはこの話をしている」とセネカは言う。 われわれは新しい刺激を求めてはす...

表題作の「人生の短さについて」目当てで読み始めたけど、「心の安定について」がよかった。理念的な「人生の短さについて」と比べると、もっと生っぽくて自己啓発的。 「不完全で、凡庸で、不健全な人々に向けて、わたしはこの話をしている」とセネカは言う。 われわれは新しい刺激を求めてはすぐに飽きて次第に疲れてしまうとか、自分の能力を過大評価して仕事で失敗するとか、覚えのあるような話ばかりで(しかも説明がいちいち生々しい)引き込まれた。 心の不安定な私たちはどうすればと思ってページをめくると、結局アドバイスは「仕事に打ち込んで適度に休め」とか「質素な生活をしろ」とか「人間嫌いになるな」とかよくあるものなわけだが、主張に至る説明過程への納得感が強いため身にしみる。 マイルドなストア派的生活実践ハウツーとして折に触れて読みたい。

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2021/03/06

時間とは何かについて考えさせられた。 多忙な時間も充実していて良いかもしれないが、自分と向き合う時間も必要だと思った。過去から学び、今をより充実させた生き方をしたいと思った。

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2020/10/16

1. この本を一言で表すと? 時間の使い方、悲しみへの対処、自分の弱さとの向き合い方について、まとめた短編集。 2.よかった点を3~5つ ・われわれは、短い人生を授かったのではない。われわれが、人生を短くしているのだ。われわれは、人生に不足などしていない。われわれが、人生を浪費...

1. この本を一言で表すと? 時間の使い方、悲しみへの対処、自分の弱さとの向き合い方について、まとめた短編集。 2.よかった点を3~5つ ・われわれは、短い人生を授かったのではない。われわれが、人生を短くしているのだ。われわれは、人生に不足などしていない。われわれが、人生を浪費しているのだ。(p.17) →時間を浪費するか有効利用するかは本人次第ということだろう。 ・人間の誤りを乗り越えた偉大な人物は、自分の時間から、なにひとつ取り去られることを許さない。それゆえ、彼の人生はきわめて長いのである。なぜなら彼は、自分の自由になる時間が長かろうが短かろうが、それをすべて自分のためだけに使うからだ。(p.38) →自分の時間というものは、放っておくと、どんどん奪われると思う。防ぐためには、自分のやりたいことを明確にしておく必要があると思う。 ・真の閑暇は、過去の哲人に学び、英知を求める生活の中にある  すべての人間の中で、閑暇な人といえるのは、英知を手にするために時間を使う人だけだ。そのような人だけが、いきているといえる。(略)人々に尊敬される諸学派を作り上げた高名な創設者たちは、われわれのために生まれてくれた。そして、われわれのために、生き方のお手本を用意してくれたのだと。(p.66-67)(p) →先人の残してくれた学問は有効利用して時間を有効活用すべきと思う。 ・だが、あなたがそんなに長生きする保証が、どこにあるというのか。あなたの思い通りに計画が進むことを、だれが許したというのか。人生の残りかすを自分のために取っておき、善き精神的活動のために、もうなんの仕事もできなくなった時間しかあてがわないなんて、恥ずかしいとは思わないのか。生きることをやめなければならないときに、生きることを始めるとは、遅すぎるのではないか。 自分が死すべき存在だということを忘れ、五十や六十という歳になるまで懸命な計画を先延ばしにし、わずかな人たちしか達することのない年齢になってから人生を始めようとするとは、どこまで愚かなのか。(p.25 – 26) →現代では、年代ごとに時間の使い方を考える必要があるのではないか。投資の時間、消費の時間をうまくバランスさせる必要があると思う。 2.参考にならなかった所(つっこみ所) ・悲しみというものは、まぎらわせるよりも、克服してしまうほうがよいのです。(p155) →あなたの孫たちのこともお考えになってください。(p160)は紛らしているだけでは? ・ストア派というのがよくわからなかった。 5.全体の感想・その他 ・スティーブ・ジョブズのスタンフォード大学での有名なスピーチの一節に通じる部分があるのではないか。 If today were the last day of my life, would I want to do what I am about to do today? 「もし今日が人生最後の日だとしたら、私は今日やろうとしたことを本当にやりたいだろうか」

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2020/03/10

富は人を幸せにしない。 必要な物は最小限で済む。 富よりも精神が大事。学問が大事。 精神を高める事が真の豊かさを与えてくれる。 という内容。 印象に残ったのは、希少なツボや大理石を収集して何になる。という話。高価な希少品を集めてもたしかに死んで時代経ったら何にもならない。...

富は人を幸せにしない。 必要な物は最小限で済む。 富よりも精神が大事。学問が大事。 精神を高める事が真の豊かさを与えてくれる。 という内容。 印象に残ったのは、希少なツボや大理石を収集して何になる。という話。高価な希少品を集めてもたしかに死んで時代経ったら何にもならない。何が大切かよくわからなくなってる証拠だ。 一方で富が才覚や広い見聞、さまざまな体験や将来の可能性、精神の安定に直結する。貧しさは世界の狭さや奴隷的労働、精神の不安定に繋がる。親の離婚で貧しさや奨学金で苦しむ人もいる。富と学問には相関関係がある。そして例外があるにしろ富と幸福にも相関関係があると思う。 大金を得ると人間がおかしくなるというのも良く聞く。貧しくとも学問を志し、生活に必要な十分なだけのお金を得るというのが理想なのかもしれないが、なかなかそうはいかないのが世の中。 ただ学びを通じて精神を高め、自分を信じる事が安定をもたらす。そしてそうした精神は侮辱されても侮辱を受けた事にならない。というような趣旨の具体的な表現はとても参考になる。歴史や場所が全然違うところで書かれた書籍であるが故に本質をついているところもある。年齢を重ねるにつれ味わいがわかる人生観を考えさせられる良書だと思う。何度も読み返したい。 この本を読むにあたりセネカがストア派であり、ストア派が生まれた背景は知っておいた方が色々な見方ができる。

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2019/12/18

2019/2/1 古代ローマの哲学者、セネカの著作。ストア派は倫理で習った程度の知識だが、本作を読んでこんなに現代にも通じる教えなのかと驚いた。運命に翻弄されず、逆境にも動じないというのは仏教の考え方にも共通するところがあるので、セネカは日本で人気が高いのだと思う。セネカに従い...

2019/2/1 古代ローマの哲学者、セネカの著作。ストア派は倫理で習った程度の知識だが、本作を読んでこんなに現代にも通じる教えなのかと驚いた。運命に翻弄されず、逆境にも動じないというのは仏教の考え方にも共通するところがあるので、セネカは日本で人気が高いのだと思う。セネカに従い、今後は日々の生活に疲れたら、読書という名の閑暇に逃げ込むことにします。

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