テミスの剣 の商品レビュー
誰が一番悪いのか、最後のどんでん返しが見もの。 こうしてみると、組織防衛という名前を借りた隠蔽行為がいかの無意味なのか、しかし根深いものなのかわかる。 いやなことであるが、人間の自己防衛本能に基づくものなのであろう。
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冤罪 どんでん返し この2つの前知識だけで読み始めたから、冤罪を被せられた明大があっという間に死んでしまってびっくり。 そこからもどんどん話が進んでいく。 話の展開が早く、スピード感があって、飽きさせない。 ただ、恩田検事は怪しいと思ってたよ! それほどのどんでん返しじゃなかったな。
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渡瀬警部の若い頃の事件。冤罪、周りの保身。渡瀬警部の正義感と背負う十字架。最後の方でやはりドドドドっと結びになる。が、今回はあんまり衝撃がなかったかなあ。プランAとかプランBとか雨の中での目撃とか、どうにか繋げたって感じ。自然でなく、すんなり読めれなかったな。それはともかく、正義...
渡瀬警部の若い頃の事件。冤罪、周りの保身。渡瀬警部の正義感と背負う十字架。最後の方でやはりドドドドっと結びになる。が、今回はあんまり衝撃がなかったかなあ。プランAとかプランBとか雨の中での目撃とか、どうにか繋げたって感じ。自然でなく、すんなり読めれなかったな。それはともかく、正義は正義とは限らない、かあ。苦悩はしっかり伝わりました。
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ラブホ街の不動産屋夫婦殺し。自供に追い込んだ被疑者に獄中で自死されただけでも後味悪いのに、5年後、別件逮捕した奴が真犯人だったーここまでが序盤。 相棒の先輩刑事の証拠捏造が発覚、内部告発で埼玉県警に粛正の嵐が(ココで検事やら判事やらは県警内部の腐敗とは別物と思わされたんだよなー)。 更に20年後。真犯人が仮釈放された直後に刺殺される。 発見者ラブホ従業員が支配人になってるのは良しとして、逃げたカップルの片割れが芸能人だったのをこのタイミングで思い出すとか、ないわー。しかも何、内部告発に加担した検事が黒幕とか、手持ち駒で回し過ぎ。確かに見事なドンデン返しだけど、後味わっるーい。 まあ、高円寺判事はイイ人だったので、ラストの取って付けたエピソード、個人的にはアリな。
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ドンデン返しの帝王・中山七里、渾身の驚愕ミステリー! 冤罪をめぐる社会派ミステリーとサプライズの完璧な融合。 昭和59年。浦和市で不動産屋夫婦が強盗に殺害された。ベテラン刑事・鳴海とともに捜査に当たるのは若手刑事・渡瀬。二人はカネに困っていた青年・楠木が犯人とにらみ、拷問まがいの...
ドンデン返しの帝王・中山七里、渾身の驚愕ミステリー! 冤罪をめぐる社会派ミステリーとサプライズの完璧な融合。 昭和59年。浦和市で不動産屋夫婦が強盗に殺害された。ベテラン刑事・鳴海とともに捜査に当たるのは若手刑事・渡瀬。二人はカネに困っていた青年・楠木が犯人とにらみ、拷問まがいの尋問で自供を引き出した。楠木は公判で自供をひるがえすも、被害者の血のついた上着という証拠が物を言い、死刑判決が。やがて判決は死刑で確定、楠木は絶望の中、自殺を遂げる。 だが平成に入り、渡瀬は驚くべき事実に直面する。強盗殺人犯が問題の殺人も自分がやったと自白したのだ! 楠木は冤罪だったのか? 事態の隠蔽を図ろうとする警察組織に抗い、渡瀬は事件の再捜査を開始する。だが彼はまだ知らなかった、さらに20年後、この冤罪事件が引き金となり、新たな殺人が行なわれることを……。 強引な捜査。証拠の捏造。冤罪。警察と司法の暗部に正面から切り込む重厚なる社会派ミステリーと、ヒリヒリした緊迫感で突進するノンストップ・エンタテイメント、そして意外な真相と巧妙な伏線を仕込んだドンデン返しミステリー――すべてを融合させた傑作。若手時代に逮捕した男は無実だったのか? 渡瀬刑事は孤独な捜査を始めたが…社会派ミステリーに驚愕の真実を仕掛けた傑作。 こう来たか!という感じ。登場人物がそれほど多くないので、察しはある程度ついていたのだが。
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縦糸にミステリィ,横糸にテーマ,いずれも極太に綿密に織られているため,重厚な読後感を得る.他の作品と層になってもいるので,確かな3次元の世界観を味わうこともできる.
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死刑執行を待たず死刑囚が自殺した後で真犯人が逮捕されるというショッキングな内容。脅しや証拠の捏造など、警察による非道な捜査やその証拠を疑うことなく鵜呑みにする検察や裁判官の性質といった、現在の司法システムの問題点が浮き彫りに。 問題が問題なだけに、脆弱な司法システムにメスが入っていくというスケールの大きな話になっていくのか。あるいは、強引かつ嘘にまみれた捜査が当たり前となっていた刑事たちに心境の変化が生まれ、何かしらのドラマが生まれるのか。 そんな展開を期待してしまったため、事件から時が経過した後半、司法も刑事たちも何一つ変わっていなかったことや、ある一つの真相について特に驚きがなかったことから読了感は今ひとつ。 前半は★5、後半は★3。間をとって★4というところでしょうか。
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内容(「BOOK」データベースより) 豪雨の夜の不動産業者殺し。強引な取調べで自白した青年は死刑判決を受け、自殺を遂げた。だが5年後、刑事・渡瀬は真犯人がいたことを知る。隠蔽を図る警察組織の妨害の中、渡瀬はひとり事件を追うが、最後に待ち受ける真相は予想を超えるものだった!どんで...
内容(「BOOK」データベースより) 豪雨の夜の不動産業者殺し。強引な取調べで自白した青年は死刑判決を受け、自殺を遂げた。だが5年後、刑事・渡瀬は真犯人がいたことを知る。隠蔽を図る警察組織の妨害の中、渡瀬はひとり事件を追うが、最後に待ち受ける真相は予想を超えるものだった!どんでん返しの帝王が司法の闇に挑む渾身の驚愕ミステリ。
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渡瀬刑事が主役なのだが、「静おばあちゃんにおまかせ」の高遠寺静が裁判官として登場。「静〜」で語られていた冤罪の話。 中山七里は本当に上手い。ペンで(キーボードだと思うけど)紙に書かれただけのフィクションに、こんなにも気持ちを動かされるというのは何という才能で何という幸せの享受なの...
渡瀬刑事が主役なのだが、「静おばあちゃんにおまかせ」の高遠寺静が裁判官として登場。「静〜」で語られていた冤罪の話。 中山七里は本当に上手い。ペンで(キーボードだと思うけど)紙に書かれただけのフィクションに、こんなにも気持ちを動かされるというのは何という才能で何という幸せの享受なのか。
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タイトルに惹かれて中山七里の本に初めてトライ。冤罪や死刑がテーマの暗い話だが、終盤まで飽きさせない展開。警察小説としての面白さもある。人が人を裁くことの難しさを考えさせられる。
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