「原因と結果」の経済学 の商品レビュー
どこで推薦されていたか忘れた。図書館で予約していたらようやく順番が回ってきた。 大方分かっているつもりの内容ではあったが、たまに原点に返って復習するのも悪くない気がした。 因果推論の5ステップ ステップ1 「原因」は何か ステップ2 「結果」は何か ステップ3 3つのチェックポ...
どこで推薦されていたか忘れた。図書館で予約していたらようやく順番が回ってきた。 大方分かっているつもりの内容ではあったが、たまに原点に返って復習するのも悪くない気がした。 因果推論の5ステップ ステップ1 「原因」は何か ステップ2 「結果」は何か ステップ3 3つのチェックポイントを確認しよう (1)まったくの偶然ではないか (2)交絡因子が存在しないか (3)逆の因果関係は存在しないか ステップ4 反事実を作り出そう ステップ5 比較可能になるよう調整しよう
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自分が正しく理解し直すためにと、患者から質問されたときにわかりやすく説明できるために購入。文体があっさりしているのでとても読みやすいです
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因果関係がはっきりしない、根拠のない通説が山のようにあるのが、教育と医療の分野だ。 具体的な部分は読みごたえもあり面白いが、分析や手法論の部分は読みづらい。
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あれが起きたらきっとこうなる みたいなのって色々言われているけど、 実はそのほとんどが相関関係であって、 因果関係を指しているわけではない。 データ分析をやっていたら必ず言われることですが、 意外と自分もそうなんだって思っていた因果関係が 実はただの偶然だったといった事象が紹介...
あれが起きたらきっとこうなる みたいなのって色々言われているけど、 実はそのほとんどが相関関係であって、 因果関係を指しているわけではない。 データ分析をやっていたら必ず言われることですが、 意外と自分もそうなんだって思っていた因果関係が 実はただの偶然だったといった事象が紹介されていた。 因果関係を証明するのって読めば読むほど難しい、 極論をいうと同じ地点に戻って別の選択肢を選んで その結果を見るといったことをしないと無理。 バックトゥザフューチャーみたいな話ですね。 【勉強になったこと】 ・相関関係は、因果関係と疑似相関の2つに分けられ、 世の中の事象のほとんどが疑似相関。 ・因果関係をチェックする3つのポイント ①全くの偶然ではないか ②第3の変数は存在していないか ③逆の因果関係は成立していないか ・因果関係を証明するエビデンスは以下に分類され、 上に行けば行くほど根拠があるエビデンス ①メタアナリシス 複数のランダム化比較試験を統合したもの ②ランダム化比較試験 対象となる人をランダムに介入群と対照群に 割り付け、因果関係を評価する方法 ③自然実験と疑似実験 世の中にある実験のような状況をうまく利用 することで、因果関係を評価する方法 ④回帰分析 すでに手元にデータがあるときに用いる方法 ・メタアナリシスとは、複数の研究結果を1つに まとめて、全体としてどのような関係があるの かを明らかにする研究手法のこと。 ・前後比較は意味がない。 何故なら、その時代のトレンドが必ず介入する ため、Aパターン、Bパターン以外の要素が 入って、因果関係を証明することが出来ない。 ・比較対象を選定するときは、規模や構成だけでなく、 時系列的なトレンドも似ているところで比較すると、 ある事象を実施・未実施による効果測定が出来る。 ・実は簡素で情報の少ないダイレクトメールほど、 反応率が高い。 ・分析の妥当性 内的妥当性: 2つの変数の間に因果関係があることの確からしさ を意味する。効果のあった集団に同じことを すると同じ効果が得られる、再現性がある。 外的妥当性: 研究結果を他の集団に行ったときに、同じ効果が 再現される程度のこと。
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因果推論の方法論レビューが主。 各種イシューはその方法論の例題に使われただけで、本書のメインでは無いのだろう。 個人的には、 「残念ながら、多くの保護者の期待を裏切って、勉強のできる友人に囲まれて高校生活 を送っても、自分の子どもの学力にはほとんど影響がないということのようだ。」p137 という点にひっかかる。 確か著者の一人、中室さんは『学力の経済学』の方で「悪友は貧乏神」的な言説には肯首していたような記憶があったので。 改めて確認してみたら、学力の高い友達の中にいると自分の学力にもプラスの影響があるよ。→でもそれは元々学力が高い層だけだよ。→ただし、問題児がいるとクラス全体には悪影響だよ。→反社会的的行為については友達の影響が大きいよ。って感じだった。P61ー72あたり 少し説明が端折られているかもしれないですね。
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内容自体は非常に有用だと思うが、帯にあるような命題(e.g.「メタボ健診を受けていれば長生きできる」)が、過去のある調査で立証されなかったというその一事実をもって、あたかも「常に偽である」かのような捉えられ方がされないか、ちょっと心配。「統計上利用できるデータの制約から真偽が判別...
内容自体は非常に有用だと思うが、帯にあるような命題(e.g.「メタボ健診を受けていれば長生きできる」)が、過去のある調査で立証されなかったというその一事実をもって、あたかも「常に偽である」かのような捉えられ方がされないか、ちょっと心配。「統計上利用できるデータの制約から真偽が判別できない」ということと、その命題の真偽がどうであるかとういことは全く別の問題。無論学識ある著者らは百も承知だとは思うものの、当人らの思惑とは別に、販社側の事情でセンセーショナルなマーケティング(巷間に流布する通説が「誤りである」という言説に特別のシンパシーを感じる非メインストリーム層へのアピール)の片棒担ぎにされてしまっているのではないか、という疑念が拭えない。
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中室さんの前書を読んで手に取った人が多いのでは?と思いますが、そういう人には正直物足りない内容ではないかと思います。
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わかりやすいとは思う 分析手法がいくつもあるのは知らなかった 因果関係と相関関係の違いがもっと広まればいいと思う
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統計的因果推論の入りとしては良書だと思う。細かいところは、専門書を読んで正確に把握する必要があることは言うまでもないが。
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「原因と結果」の経済学 中室牧子、津川友介 私のおすすめ本ナンバーワン「学力の経済学」の中室牧子さんの2作目。 因果関係と相関関係を混同せずにビックデータを読みとこうというのもの。 メタボ検診を受ければ長生きできるか→検診だけでは長生きできない 男性医師は女性医師より優れているのか→ホスピタリストに限り男性医師よりも女性医師が担当した患者の方が0.4%も30日死亡率が低い。 認可保育園を増やせば母親は就業するのか→しない テレビを見せると子供の学力が下がるのか→下がらない 勉強ができる友人と付き合うと学力は上がるのか→上がらない 偏差値の高い学校に行けば収入は上がるのか→上がらない などなど。 個人的には星三つ。 私はデータから真実を見抜く思考法ではなく、信頼できるデータ分析者から新しい教育のデータの真実を教えて欲しかったからである。良い読者でない事は認める。
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