「原因と結果」の経済学 の商品レビュー
統計的因果推論の入りとしては良書だと思う。細かいところは、専門書を読んで正確に把握する必要があることは言うまでもないが。
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「原因と結果」の経済学 中室牧子、津川友介 私のおすすめ本ナンバーワン「学力の経済学」の中室牧子さんの2作目。 因果関係と相関関係を混同せずにビックデータを読みとこうというのもの。 メタボ検診を受ければ長生きできるか→検診だけでは長生きできない 男性医師は女性医師より優れているのか→ホスピタリストに限り男性医師よりも女性医師が担当した患者の方が0.4%も30日死亡率が低い。 認可保育園を増やせば母親は就業するのか→しない テレビを見せると子供の学力が下がるのか→下がらない 勉強ができる友人と付き合うと学力は上がるのか→上がらない 偏差値の高い学校に行けば収入は上がるのか→上がらない などなど。 個人的には星三つ。 私はデータから真実を見抜く思考法ではなく、信頼できるデータ分析者から新しい教育のデータの真実を教えて欲しかったからである。良い読者でない事は認める。
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「統計的に意味のある」を抽出する社会実験手法を整理して、紹介した本。 「ランダム化比較実験」などについて知りたい人が読む本。 知っている人は読まなくていい本。 タイトルがおかしくて、経済学の話ではない。手法の話だと思う。 で、手法についてはだいたい知っていることだったから、★が...
「統計的に意味のある」を抽出する社会実験手法を整理して、紹介した本。 「ランダム化比較実験」などについて知りたい人が読む本。 知っている人は読まなくていい本。 タイトルがおかしくて、経済学の話ではない。手法の話だと思う。 で、手法についてはだいたい知っていることだったから、★が少なくなりました。
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因果推論の入門書です。 因果関係と相関関係についてややこしいと感じましたが、全体的に分かりやすく、丁寧に解説してありました。 因果関係を確認する3つのチェックポイント。 1「まったくの偶然」ではないか 2「第3の変数」は存在していないか 3「逆の因果関係」は存在していないか 根拠のない通説が山ほど溢れる世の中ですが、因果関係があるかどうかを考える癖付けをして、正しい判断ができるようになりたいと思いました。
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因果関係推論をわかりやすい事例と共に概説。 一般通念とデータに基づく理解は大分違うことを知った。 女性のダイバーシティと仕事のダイバーシティの差など興味深かった。
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以前読んだ『「学力」の経済学』とかぶる内容もあったような気が。そうは言っても、何度も読んでも良さそうな内容。人の予想を裏切ることだとしても、実際のデータがそうなのだったらそれが正しいって、なんかホームズみたい。
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教育、医療、喫煙問題等々で政策を議論する際に、もっとエビデンスに基づく議論が行われるべきである。あまりに場当たり的な、思い込みによる政策が多く、しかも結果が定量的に評価される事は殆どない。 間接喫煙の防止が非常に緩い規制になってしまったのは、禁煙にすると客が減少するという思い込み...
教育、医療、喫煙問題等々で政策を議論する際に、もっとエビデンスに基づく議論が行われるべきである。あまりに場当たり的な、思い込みによる政策が多く、しかも結果が定量的に評価される事は殆どない。 間接喫煙の防止が非常に緩い規制になってしまったのは、禁煙にすると客が減少するという思い込みがまかり通ったせいである。政治家はもっと勉強すべし!
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数式がないので、誰でも簡単に理解できます。 Causal Inferenceが何かを理解する事は、 きっと今後の人生で役に立つと思います。 (Takuさん)
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統計学と経済学の最新の知見を凝縮した本(帯) メモ ✴︎キーワード ランダム化比較試験 自然実験 差の差分析 操作変数法 回帰不連続デザイン マッチング法 回帰分析 ✴︎因果関係か相関関係かを確認するポイント ①まったくの偶然ではないか ②第三の変数は存在していないか(交絡因子) ③逆の因果関係は存在していないか 時事問題や社会問題を考える時だけでなく、ビジネスにも有効だと思った。分かりやすい文言に捉われるのではなく、きちんと真実を見抜けるようになりたい。
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因果推論について解説した本。相関関係があることと因果関係があることは別物、ということについて、数々の研究を取り上げて説明している。 読んでいくとよくわかると思うが、科学的根拠に基づいていないにも関わらず、政策決定者(や政策の意思決定に大きく関わる「世論」を形成する国民)の価値観...
因果推論について解説した本。相関関係があることと因果関係があることは別物、ということについて、数々の研究を取り上げて説明している。 読んでいくとよくわかると思うが、科学的根拠に基づいていないにも関わらず、政策決定者(や政策の意思決定に大きく関わる「世論」を形成する国民)の価値観や信念、時には感覚や経験に基づいて政策が決まることが往往にしてありうる。医療の世界ではもはや常識となっているが、同様に"Evidence-Based Policy"を強く進めていくことが必要と感じた。そのために、政策に関わる人(政治家や行政職など)はもちろん、多くの人がこの本の内容を理解し、実践していくことが重要と思った。
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