「原因と結果」の経済学 の商品レビュー
まさかのゼミ卒業後に読了。 将来管理会計をするにあたり、会計の数字の増減の原因を正しく認識する力が必要になると考え、手に取った。 世の中に氾濫するデータを正しく読み取ったり、根拠のあやしい通説を正しく理解したりするのに、因果推論は非常に重要な方法論である。 また、時代の流れに...
まさかのゼミ卒業後に読了。 将来管理会計をするにあたり、会計の数字の増減の原因を正しく認識する力が必要になると考え、手に取った。 世の中に氾濫するデータを正しく読み取ったり、根拠のあやしい通説を正しく理解したりするのに、因果推論は非常に重要な方法論である。 また、時代の流れに左右されやすい政策も、因果関係をはっきりさせることができれば首相や政党が変わってもその政策を長期的に実施できる。首相や政党がコロコロ変わりやすい日本にとって大事。 計量経済学の本も引き続き読もうかな。 大学在学中にしとけという話ですね
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Aという事象がおこったから、Bという事象が起こったのか?これを常に疑ってデータをみていった方がよいと考えました。 なぜなら、Bが発生するにはAであることが多い(相関関係)があるだけというケースもありえることをこの本ではいっていた。 因果関係を読み解くポイント ・「原因」は何か?→...
Aという事象がおこったから、Bという事象が起こったのか?これを常に疑ってデータをみていった方がよいと考えました。 なぜなら、Bが発生するにはAであることが多い(相関関係)があるだけというケースもありえることをこの本ではいっていた。 因果関係を読み解くポイント ・「原因」は何か?→定義づけ重要 ・「結果」は何か?→同じく定義づけ重要 ・3つのチェックポイント→「全くの偶然」「第3の変数の存在」「逆の因果関係」 ・反事実を作り出す→その事象が行われていなかった場合の結果
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「メタボ健診を受けていれば長生きできる」「テレビを見せると子どもの学力は下がる」「偏差値の高い大学へ行けば収入は上がる」世の中にはこのような「通説」が数多く存在する。これらの正当性について考えるうえで重要なのが、「因果関係」と「相関関係」の違いだ。 <2つのことがらのうち、片方...
「メタボ健診を受けていれば長生きできる」「テレビを見せると子どもの学力は下がる」「偏差値の高い大学へ行けば収入は上がる」世の中にはこのような「通説」が数多く存在する。これらの正当性について考えるうえで重要なのが、「因果関係」と「相関関係」の違いだ。 <2つのことがらのうち、片方が原因となって、もう片方が結果として生じた場合、この2つのあいだには「因果関係」があるという。一方。片方につられてもう片方も変化しているように見えるもの、原因と結果の関係にない場合は「相関関係」があるという。>(26頁) 世の中の通説には、実際は相関関係であるにもかかわらず、因果関係のものとして誤解されているものが多い。例えば、「英語ができると給料があがる」という言説はよく言われる。しかし、本当だろうか。これについては、寺沢拓敬『「日本人と英語」の社会学』(研究社)にくわしく書かれているが、答えは否だ。実際には、「英語能力」と「収入」に因果関係はなく、つまり、英語ができても給料があがるわけではない。 このように、「因果関係」と「相関関係」の区別を見誤ると、たいして意味のないことに時間と労力を使うことになりかねない。では、どうすれば見分けられるのか。その方法として、本書では3つのチェックポイントを提示している。 <因果関係が存在するかどうかを確認するための3つのチェックポイントは、(1)まったくの偶然ではない、(2)交絡因子が存在していない、(3)逆の因果関係が存在していない、を満たす確実な方法というだけのことである。>(179頁) 情報が錯綜する現代社会だからこそ、何が本当なのかを見定める「眼力」を本書で身につけるべきだ。
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統計学、因果推論の入門書。 一見「因果性」のように見えても、それは「相関関係」に過ぎない。世に出回った噂は因果関係と相関関係を混同させたものが非常に多い(ex.健診を受けるほど長生きする、運動神経が良いと学力が上がる)しかし因果関係の検証には反事実が必要であるが故に、因果推論は...
統計学、因果推論の入門書。 一見「因果性」のように見えても、それは「相関関係」に過ぎない。世に出回った噂は因果関係と相関関係を混同させたものが非常に多い(ex.健診を受けるほど長生きする、運動神経が良いと学力が上がる)しかし因果関係の検証には反事実が必要であるが故に、因果推論は非常に難しい。疑似実験等を応用させるしかない。 初心者の自分にとっても分かりやすい本だった。例示も分かりやすく、とても読みやすい。(1日で読めた)これを機に統計学の知見を深めたい。 quote: 軽薄は人間は運勢を信じ、強者は因果関係を信じる ーラルフ・ウォルド・エマーソン
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因果関係と相関関係を混同 因果推論 思い込みから自由になれる 本当に因果関係があるかのトレーニング 思い込み・根拠のない俗説 教育と医療→通説多い 擬似相関 ①まったくの偶然②第3の変数③逆の因果関係(警察と犯罪数) 統計的に有意 4回連続で裏…あるかも 5回…まずないだろ...
因果関係と相関関係を混同 因果推論 思い込みから自由になれる 本当に因果関係があるかのトレーニング 思い込み・根拠のない俗説 教育と医療→通説多い 擬似相関 ①まったくの偶然②第3の変数③逆の因果関係(警察と犯罪数) 統計的に有意 4回連続で裏…あるかも 5回…まずないだろうという感覚→5% がん検診・健康診断 検診なら有効・健康診断は科学的根拠薄い ×小さく産んで大きく育てよ→科学的に否定 実験を真似る疑似実験 災害時のデータ分析 前後比較が行えない→タイムマシン必要 最低賃金と雇用の因果関係→不明 ノルウェー 女性管理職数の値目標→身内の女性役員・能力がある女性役員のイメージはウソ 友人の学力・自分の学力→因果関係なし
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計量経済学の勉強を始める前に読んでおくと因果関係分析について勉強する時にぐっと見通しが良くなります。ただ、当然ですがこれだけでは不十分。あくまで入門書として敷居がとても低いのでお勧めです。 伊藤先生のデータ分析の力と併せて読むとなお良いです。
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肌感で理解していた因果と相関の差異が例を挙げて解説されているので、タメになった。データを元に仕事をすることもあるので、今後に役立ちそう。因果推論にも関心を持った。
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【因果推論の入門書】 単なる相関関係のデータを見れられ、さも因果関係があるように結論づける情報が多くなっている。その中で自分が騙されないようにするためにも、因果推論を知ることは実はこのネット社会で知る必要性が高まっているのかもしれない。 本書の第1章は、そういう意味でも是非読んで...
【因果推論の入門書】 単なる相関関係のデータを見れられ、さも因果関係があるように結論づける情報が多くなっている。その中で自分が騙されないようにするためにも、因果推論を知ることは実はこのネット社会で知る必要性が高まっているのかもしれない。 本書の第1章は、そういう意味でも是非読んでおくべき内容。
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以前読んだ著者の一人・中室牧子氏の『学力の経済学』が面白かったので、本書を手に取ってみた。ちょっと予想とは違って本書は「因果推論」の入門書であり、純粋な学術書。 因果推論の根底にある考え方を図やイラスト、そして身近な事例などを踏まえて徹底的にわかりやすく説明するために執筆された本...
以前読んだ著者の一人・中室牧子氏の『学力の経済学』が面白かったので、本書を手に取ってみた。ちょっと予想とは違って本書は「因果推論」の入門書であり、純粋な学術書。 因果推論の根底にある考え方を図やイラスト、そして身近な事例などを踏まえて徹底的にわかりやすく説明するために執筆された本である。 ・健診を受けていれば健康になれる ・テレビを見せると子どもの学力が下がる ・偏差値の高い大学に行けば収入は上がる など、一見して「これはそうなんじゃないの?」と思うようなことがらについて、それが「因果関係」なのか「相関関係」なのかが分かりやすく説明されている。 「因果関係」と「相関関係」を誤って認識してしまうと、全く違った方向に企業戦略や国家戦略が向かってしまうことが往々にしてある。 例えば、Aという政策をやったらBという結果がでた。だから「Aをやれば必ずBになる」のかといえば、そうはならない。 その結果はもしかしたら 1「まったくの偶然」かもしれない 2「第3の要素C」が関係しているかもしれない 3「逆の因果関係」で、BだったからAなのかもしれない ということがあるのだ。 こういったことを踏まえ、本書では日本の各種政策等がきっちりとした検証が行われずに行き当たりばったりで行われているのではないかと思われるような事例も多く紹介されている。 本書は数式など出てこず、非常に分かりやすく説明されており、ビジネスパーソンとしてはマーケティングなどを担当している人が読んだら非常に参考になると思う(もしかしたら、そのような人にとっては「ここに書いてあることは常識だよ!」と言われてしまうかもしれないが・・・)。 本書を読んで、さらに「因果推論」を勉強したいという人には専門書もきっちりと紹介されているので、興味を持った人はそちらも読んでみると良い(僕はいいかな・・・)。
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「ヘルニアが『治った』!」「膝が痛くなくなった!」「狭窄症もこわくない!」 整体業界の「宣伝」は、“個人の経験談の寄せ集め”が少なくない。これらを“データではなく、エビデンスでもありません。個々の話に惑わされずに”と戒めてくれる。 整体師として当事者である私は、特に、「自分の...
「ヘルニアが『治った』!」「膝が痛くなくなった!」「狭窄症もこわくない!」 整体業界の「宣伝」は、“個人の経験談の寄せ集め”が少なくない。これらを“データではなく、エビデンスでもありません。個々の話に惑わされずに”と戒めてくれる。 整体師として当事者である私は、特に、「自分の『サービス』の成果を勘違いしない」強烈な戒めとなった。 因果関係と相関関係を混同しないことの大切さを認識させてくれた、『世界一シンプルで科学的に証明された究極の食事』も素晴らしい津川友介さんの、評判にたがわない良書(中室牧子さんとの2年越しの共著)だった。
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