リバース の商品レビュー
ある日、深瀬の恋人の職場に「深瀬和久は人殺しだ」という怪文書が届いた。 真実はNOだ。 しかし深瀬は親しい友人広沢を亡くした、大学生の時の事件を思い出さずにはいられなかった。 深瀬は地味で大人しい。 人に自慢ができることは、美味しいコーヒーを入れることだけ 広沢はそんな深瀬に初...
ある日、深瀬の恋人の職場に「深瀬和久は人殺しだ」という怪文書が届いた。 真実はNOだ。 しかし深瀬は親しい友人広沢を亡くした、大学生の時の事件を思い出さずにはいられなかった。 深瀬は地味で大人しい。 人に自慢ができることは、美味しいコーヒーを入れることだけ 広沢はそんな深瀬に初めてできた親友だった。 優しくて穏やかだった広沢。 怪文書事件から、深瀬は広沢の事を知るために動き始める。 そして最後に知った衝撃の真実とは…。 もうね。 これぞイヤミス! ブクログのレビューに惹かれて読んだ、久しぶりの湊かなえさん。 さすがのラストでした。 先日、叔父がコーヒーに蜂蜜入れてたのを思い出すなぁ。 私も今夜はコーヒーに蜂蜜入れてみようっと。
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終盤の回収が見事。 最後の1行もずっしりと重くのしかかった。1人真相に辿り着いた深瀬はこの後どうするのだろうか、全てを告白するのか。結末後の主人公の行動に自然に想像を巡らすほどに本書に没入させられていたことに気づいた。 解説に「男が同性に対して抱く嫉妬心や劣等感を容赦なく暴き立てて」とあるがまさにその通り、読みながら深瀬や古山につい自身を投影させていた。女性である作者が男性のナルチシズムをここまで解像度高く描けるということは、ナルチシズムに男女差はあまりないのだろうか。 第三者視点のフーダニットのミステリーで終始興味深く読み進められたが、設定自体が若干地味だった印象は否めない。
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最初から最後までコーヒーが鍵を握っていた。最後はやたら丁寧に場面を描写するから何かあるなと思ったけど、オチは予想外でなんとも後味が悪かった。 途中で怪しいと思った部分は伏線ではなく、別の部分が伏線だった。よく考えつくなあ。 深瀬と美穂子の関係性をもう少し知りたかったかな。
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なるほど!だからリバースなのか!さすが湊さん!そういうイヤミスもあったか!という感じです。贖罪に似ている感じで、途中まで、あれ?読んだことあったっけ??いやでもこんなにコーヒーが美味しそうなの読んだっけなー??と思いながら、最後の1行で「え?」と固まってしまった。 何となく、こ...
なるほど!だからリバースなのか!さすが湊さん!そういうイヤミスもあったか!という感じです。贖罪に似ている感じで、途中まで、あれ?読んだことあったっけ??いやでもこんなにコーヒーが美味しそうなの読んだっけなー??と思いながら、最後の1行で「え?」と固まってしまった。 何となく、こうなるんだろうな。やっぱりね。の後にくる、このイヤな感じ。たまに無性に味わいたくなるんですよね。
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結末から。 事件の真相、友人だと思っていた広沢について理解を深めていき、最後には広沢の両親に自分たちの罪を明かそうと決意した矢先に、深瀬が知った真実。 深瀬のとった行動が事故の直接的な原因を作ったことにはなり、そもそも飲酒運転を止めなかったなど作中にもある通り遡って後悔してもキリがないが最終的には1人にのしかかる重責は辛すぎると思った。 結論は蕎麦アレルギーの広沢に「蕎麦蜂蜜入りコーヒーを持たせた」ことがオチとシンプルではあるが、それまでに文中に散りばめられた何気ない日常の中に落とし穴があることも恐ろしくも面白い点だと感じた。 また、いわゆるイケてない人間である深瀬の、自分は誰の1番でもない、自分はついででしかないといったような屈折した考えは、読んでいて共感する部分も多くあった。 このように考えている人間は世の中にたくさんいるってこと?
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湊かなえさんの本は読みやすいですね。事故に隠された何かあるのか?!気になりながらあっという間に読めました。タイトルは意識してなかったけど、ラストでなるほど、、衝撃。。
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最後の1行まで目が離せない!という帯や周りの紹介に惹かれて読了。 第2章の回想シーンでだいぶ怒りが込み上げた。谷原も浅見も村井も自分勝手な人間だが、それを見過ごしにした深瀬も同罪。私があの場にいたら止められたのかなとか、考えてしまう。 途中までは深瀬は、「こいつらよりも俺は罪深くない」と周りと比べていた節があるけど、広沢の事を調べていくうちに、ただ周りを受け入れる懐の広さに自分自身を見つめ直していく様子は私自身同情していた。 というより、深瀬は自分自身なのではないかと読んでいくうちに感じた。深瀬や古川のように周りと比べ、釣り合いを考えてしまう人は多いと思う。私も中学の環境が嫌で受験を頑張ったということもあり、かなり深瀬にシンパシーを感じた。広沢のように来るものを拒まず、誰とも比べることなく、心を広く持ち穏やかに生きていきたい。 古川も深瀬も、自分は広沢を引きずり下ろしていたのだと気づいたように見えたが、広沢にとっては大事な友人だった事を知り、嬉しい気持ちになった!これも広沢は人をカーストで見ているのではなく、一人の人間として見ている描写だと思うし、古川も深瀬もまだ周りと比べてしまう所は直せていないんだろうな。 ラストで広沢の死の真相が明らかになるが、仕方の無い部分もあるのではと感じると同時に、受け身がちな広沢ともっと向き合い、色んなことを語り合えていたら防げた事故なのではと感じた。 最後、飲酒運転だった事を広沢の両親に伝えようと思う、と言っており、両親たちに重石を背負わせることになるのではという描写があったけど、蕎麦蜂蜜を食べさせてしまった事はいうのかな?今後、主人公はこの重石とどう向き合っていくのかが気になる。 コーヒーとはちみつトーストを味わいながらもう1回読みたい。
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イヤミスの女王こと湊かなえ作品という事で 気持ちに余裕のある時に、覚悟して読んだ。 ここからどうイヤミスに?? と思いながら読み進め、ん?もう終わるけど? からの最後、、、 鳥肌ー!!! いい人が犠牲になるので終始 暗い気持ちにはなるけど、 最後あの流れからのあれは 目の前が真っ暗になりました。さすがです 主人公の彼女が絡んでいる事は、すぐに分かっちゃったのと、落ち込むので星3で
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大学の仲間と行った長野。一人は後から合流予定で、連絡を受けて、仲間のうちの1人が迎えに行くもなかなか戻らない。 どうしたのか…。 最後の最後での大どんでん返し!驚愕でした。しかも内容が…。本当にどうしたらいいの?って感じで、さすがイヤミスの女王だなと思いました。
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友達がいない。 話題の中心なれない。 特別な趣味がない。 言いたいことがはっきり言えない。 でもコーヒーの知識、淹れ方だけは周囲を納得させる腕前。 そういうふうに生きてきた深瀬のキャラは、なぜか嫌いではなかったな。 事故で亡くなった唯一心許せるゼミの仲間の原因、犯人を探そうと動き...
友達がいない。 話題の中心なれない。 特別な趣味がない。 言いたいことがはっきり言えない。 でもコーヒーの知識、淹れ方だけは周囲を納得させる腕前。 そういうふうに生きてきた深瀬のキャラは、なぜか嫌いではなかったな。 事故で亡くなった唯一心許せるゼミの仲間の原因、犯人を探そうと動き出す。 進むにつれて最後に衝撃! 一瞬キョトンとなったけど。 最初からサクサク読めて面白かった!
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