活版印刷三日月堂 海からの手紙 の商品レビュー
静謐という言葉が似合う作品。硬質な活字から生み出される、温かくて深みのある活版印刷の文字そのもののような。 辛いこと哀しいことを、忘れてしまわなくても、少しずつ前へ進んでいけるのかもしれないと、そう思うことができた。
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※このレビューにはネタバレを含みます
シリーズ2作目。 各々のお話を読み終えたあとに、改めて扉絵の写真を見るとその意味が分かる。伝わってくる。「あわゆき」なんかは特に。最後の「西部劇」のお話が好きだったな。好きな世界に没頭し追いかける姿とか、仲間内で盛り上がってる様子が目に浮かぶ。
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活版印刷所、三日月堂のお話。どれも心に染み渡り、涙無しには読めない、温かい話。 ①朗読を習ってる3人が朗読会を開く。読み方に正解はない。伝え方に正解はない。だからこそ染み渡るものがある。 ②生後3日で亡くなった姉のファースト名刺を11才の弟が作る話。自分が死を迎える時どうなるのか...
活版印刷所、三日月堂のお話。どれも心に染み渡り、涙無しには読めない、温かい話。 ①朗読を習ってる3人が朗読会を開く。読み方に正解はない。伝え方に正解はない。だからこそ染み渡るものがある。 ②生後3日で亡くなった姉のファースト名刺を11才の弟が作る話。自分が死を迎える時どうなるのか、人の死を乗り越えるとは…?死にまつわる温かな話。 ③亡くなった奥さんが伝えたかったものは?離れて行った元カレが伝えたかったものは?人と一緒にいるからこそ、傷つくもの、見つかるもの、両方がある。豆本が欲しくなった(笑) ④自分もそんな少年時代もあったなぁ、自分の息子を見ながら思う父に、30年前に死んだ父から手紙が届く。活版印刷だから、一度組んだままなら残せる印刷そだから、30年たって繋がれる。そんな父と息子の話。
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各話の主人公(語り手?)が三日月堂を訪ね、何か背中を押されて動き出すのと同じく、弓子さんにも少しずつ新しい挑戦がある。豆本はある程度話の分かる者同士、濃密な時間だっただろう。 そして同人誌の依頼のところではついに、大型印刷機を動かさなきゃ、と心動く。これからまだ続く印刷所の変...
各話の主人公(語り手?)が三日月堂を訪ね、何か背中を押されて動き出すのと同じく、弓子さんにも少しずつ新しい挑戦がある。豆本はある程度話の分かる者同士、濃密な時間だっただろう。 そして同人誌の依頼のところではついに、大型印刷機を動かさなきゃ、と心動く。これからまだ続く印刷所の変化や人々との出会いが楽しみ。
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幸せな気分になったりほっこりしたりするお話ではない少し切なさも感じるお話たちなんだけど、読んだあとは穏やかな気持ちになれる。
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シリーズ2作目。 どの話もとても良い。みんな優しくて素敵な人たち。 読後も温かい気持ちになる。 「書いた人も、組んだ人ももうここにいないのに、版が残っている。これを刷れば、言葉が浮かび上がってくる」 それが活版印刷の素敵なところなのだろう。
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シリーズ第二弾。 1話目はあまんきみこさんの「車のいろは空のいろ」という本の朗読会がテーマで、同じタイミングで息子がたまたま「車のいろは空のいろ」を予約して借りていたので(読書日記に載っている一冊)、並行して読みました。その中の「しろいぼうし」は少し前に息子が音読していて何度も...
シリーズ第二弾。 1話目はあまんきみこさんの「車のいろは空のいろ」という本の朗読会がテーマで、同じタイミングで息子がたまたま「車のいろは空のいろ」を予約して借りていたので(読書日記に載っている一冊)、並行して読みました。その中の「しろいぼうし」は少し前に息子が音読していて何度も聞いていたので、この本の朗読会のイメージが湧きやすくいいタイミングで読めたなぁと思います。 2話目の「あわゆきのあと」は読んでいて涙ポロポロ。子供の頃に感じていた死への恐怖が的確に言語化されていて共感。 他の2話も、誰でも体験する可能性のある悩みや葛藤がテーマで、重すぎず心温かくなる読後感でした。
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表紙の女性は、弓子さん? 縁と時系列が繋がっている。 ほっこり系のお話。 悪い人も出てこないし、読み後も良いです。
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シリーズ第二弾。 良い感じで安定してきていますね。 各話それぞれ活字と言葉の温かみというものが伝わってきて、読んでいて優しい気持ちになれます。 第一話「ちょうちょうの朗読会」で『車のいろは空のいろ』が取り上げられていて、懐かしくなりました。私も恥ずかしながら音読動画を挙げている...
シリーズ第二弾。 良い感じで安定してきていますね。 各話それぞれ活字と言葉の温かみというものが伝わってきて、読んでいて優しい気持ちになれます。 第一話「ちょうちょうの朗読会」で『車のいろは空のいろ』が取り上げられていて、懐かしくなりました。私も恥ずかしながら音読動画を挙げているので(閑古鳥が鳴いていますが・・汗)、この本を音読してみようかな。と思いました。 個人的に好きだったのは、第二話「あわゆきのあと」。生まれてすぐになくなった姉の存在を知らされた、少年の気持ちが繊細に描写されていて、家族への想いに胸がいっぱいになりました。「ファースト名刺」、素敵ですよね・・。 本好きな人は、少なからず印刷や活字に興味あるかなと思うのですが、このシリーズはそんな方にお勧めしたいですね。 と、いう訳で?『車のいろは空のいろ(すずかけ通り三丁目)』を音読してみました。↓↓ https://www.youtube.com/watch?v=7jPA7dxm9sg
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