七月に流れる花 の商品レビュー
酒井駒子さんのイラストを見るために単行本へ 少女たちの戸惑いとみずみずしさが美しい挿入絵 巻末にある作者の「わたしがこどもだったころ」 誰にでもある女の子部分として、赤毛のアンや若草物語の中に出てくる、大人になったら作家になる登場人物たちを挙げています。素敵です。
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★少女たちはざわめき、顔を見合わせた。(p.180) ■中途半端な時期に転校してきたミチル/鏡/「夏の人」と呼ばれる全身緑色ずくめの人らしきもの/大人びている佐藤蘇芳/窓のない冬のお城/夏流城(かなしろ)への招待(親公認)/六人の少女/集められた理由はミチルには不明だが地元の子た...
★少女たちはざわめき、顔を見合わせた。(p.180) ■中途半端な時期に転校してきたミチル/鏡/「夏の人」と呼ばれる全身緑色ずくめの人らしきもの/大人びている佐藤蘇芳/窓のない冬のお城/夏流城(かなしろ)への招待(親公認)/六人の少女/集められた理由はミチルには不明だが地元の子たちにはわかっているようだ/謎のお地蔵様(後ろは鏡)/流れる花観測の意味は?/落ち着いていて静かな暮らしはミチルに合っている/花火/隣に同じような男子の林間学校があるらしい/ひとり失踪する/毒/鳩/メメント・モリ/ミステリではあります。 ■簡単なメモ■ 【お地蔵様】後ろに鐘がありお祈りしている自分たちが見える。鐘が三回鳴ったらお地蔵様に手を合わせにいかなければならない。 【稲垣孝子/いながき・たかこ】夏流城(かなしろ)に招待されたひとり。お下げ髪でちっちゃい。五中の生徒で斉木加奈と同学年だがクラスは違う。趣味は将棋。理詰めでものを考えるタイプ。 【夏流城/かなしろ】夏のお城。そこで開かれる林間学校への参加を招待というかたちで強制された。親も「仕方ない」と言った。蔦におおわれて緑色の岩山に見えた。ミチルと同時期の参加者はミチルと佐藤蘇芳を含め六人の少女。あまり名誉なことではないらしい。メンバーはミチル、佐藤蘇芳、斉木加奈、稲垣孝子、塚田憲子、辰巳亜季代。 【この世】《この世は、見た目通りのものとは限らない。》p.10 【斉木加奈/さいき・かな】夏流城(かなしろ)に招待されたひとり。ひとつ上。涼しげな雰囲気。五中の生徒。バレー部だが膝を故障中で練習には参加できない。スポーツ万能。気さくであり内向的で神経質。自分の神経質なところは嫌いなようでそんなところを見せてしまうとくどいくらいに謝る。 【佐藤蘇芳/さとう・さとう・すおう】三中の生徒。クラスに一人くらいいるなにもしてなくても目立つ子。学級委員。夏流城(かなしろ)に招待されたひとり。自然とリーダー役になる。 【辰巳亜季代/たつみ・あきよ】夏流城(かなしろ)に招待されたひとり。私立のミッション系中学の生徒。最年長。眼鏡で長髪。おっとりしたお嬢さんタイプ。いつも編み物をしている。 【塚田憲子/つかだ・のりこ】夏流城(かなしろ)に招待されたひとり。一中の生徒。一歳上。眼鏡でおかっぱ。磊落な自由人。 【夏のお城】→夏流城(かなしろ) 【夏の人】→みどりおとこ 【慣れ】《ずっと怯え続けているのにも飽きてしまった。恐ろしいことも、日常になるとやがては慣れるものなのだ。》p.163 【冬のお城】誰のつくった城だったかは不明。窓がなかったらしい。 【ミチル】主人公。視点役。大木ミチル。三中の生徒。夏休み直前の中途半端な時期に転校してきたばかり。夏流城(かなしろ)での林間学校に招待された。「どうして」攻撃が特技。 【みどりおとこ】「夏の人」と呼ばれ先生も含めクラスのみんなは夏の風物詩くらいに思っているようだ。全身緑色づくめの男? でほとんど不審者なのに。 【流花観察ノート/りゅうかかんさつのおと】水路を流れてくる花の色と数を報告する。
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コロナ禍に書かれた作品なのかと思ったが、2016年出版とある。図書館で今この本を手に取ったことを運命的に感じたりした。対になっている八月の方も借りに行かねば。
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夏休みの前に転入してきた主人公。 友達ができないまま夏休みへ。しかし、何故か林間学校へ招待され出かけていくと、そこには主人公を入れて6人の少女達がいて、共同生活を始めます。 最初は、謎だらけ。緑色をしたみどりおとこや、鐘がなる回数で行動が決まるとか。 不気味な感じが...
夏休みの前に転入してきた主人公。 友達ができないまま夏休みへ。しかし、何故か林間学校へ招待され出かけていくと、そこには主人公を入れて6人の少女達がいて、共同生活を始めます。 最初は、謎だらけ。緑色をしたみどりおとこや、鐘がなる回数で行動が決まるとか。 不気味な感じがただよい始め、いよいよホラー系か?と思っていると、真実がわかり、切なくなります。
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不思議な話 最初はミチルと同じで何が何だかわからなかった。 最後にあーそうなのかってわかる。 幻想的、ふわっとした感じ。恩田さんらしい。 夏の人が悲しいね
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夏流(かなし)という街に転校してきた中学生のミチルは、終業式の日に全身緑色の「夏の人」から「夏の城」での林間学校に招待された。ミチルは5人の少女たちとともに夏の城で静かな共同生活を開始する。 ダークファンタジーというか静謐で悲しい話。 恩田ワールド全開、面白かった。 (図書館)
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
【ファンタジー】 「ーー夏のお城に呼ばれたのね。」 すべてはこのことばからはじまる 夏流(かなし)という城下町に越してきたミチルは 「みどりおとこ」に誘われて 夏流城(かなしろ)の林間学校に参加する 歳は近いけど共通点の見当たらない 女の子6人との共同生活は淡々と流れていくが、 やがて事件が起きる ここまでは完全にミステリー すべての謎は最終章で明かされ、 見事にファンタジーへと昇華する お城は緑色感冒という不治の病のシェルターで、 末期患者の子どものミチルたちは 親の最期のために呼ばれたのだった 川を流れる花は病で亡くなった人の数 「やっぱり花はきれいだよ。花それ自体が、 命そのものなんだもの。きれいに咲いた花が、 それぞれ一生懸命生きて死んでいった人を 表してるのって、 それでいいんだって思うようになった。」 幻想的な酒井駒子さんの絵が 世界観を一層彩っている…なんて切ない… 最後で一気にカタルシスまで持ってった 文章にはふりがなが振ってあり 児童文学的ではあるけど、ちょっと怖いかな 酒井さんの絵も含め、これも大好き
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長年の恩田ファンは、この誰に読んでもらいたいのかわからない毒っ気のある感じが良いんだろうなぁ。そうそう、こういうのもいいんですよ。 2019/3/6読了
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恩田陸さんらしい、冷たさと聡さを感じる子供達の物語。これまで読んだシリーズとは違って、最後で謎解きがあるのだが、話の展開からの期待値と噛み合わなかった。
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転校してきたばかりのミチルは、全身緑色の”夏の人”から夏休みの林間学校の招待状を渡される。呼ばれた子供は必ず行かねばならないらしく事情がよくわからないまま出かけるのだが、夏の城と呼ばれるそこでの生活は奇妙なものだった… 恩田陸らしい詩情溢れた物語だが、ラストが少々唐突だし疑問が残...
転校してきたばかりのミチルは、全身緑色の”夏の人”から夏休みの林間学校の招待状を渡される。呼ばれた子供は必ず行かねばならないらしく事情がよくわからないまま出かけるのだが、夏の城と呼ばれるそこでの生活は奇妙なものだった… 恩田陸らしい詩情溢れた物語だが、ラストが少々唐突だし疑問が残った。
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