池上彰の世界の見方 中国・香港・台湾 の商品レビュー
中国の現代史を授業形式で解説した本。池上氏と高校生と問答する構成となっていて、読んでいるだけで授業を受けているような感覚になる。図や写真が特別多い訳では無いが、文章だけでも非常に分かりやすく、内容がすっと頭に入ってくる。私はあまり歴史が得意ではないが、池上氏の解説のように、ひとつ...
中国の現代史を授業形式で解説した本。池上氏と高校生と問答する構成となっていて、読んでいるだけで授業を受けているような感覚になる。図や写真が特別多い訳では無いが、文章だけでも非常に分かりやすく、内容がすっと頭に入ってくる。私はあまり歴史が得意ではないが、池上氏の解説のように、ひとつひとつの出来事の背景が分かると楽しく学べて良い。このシリーズを読んだのは2冊目だが、3冊目、4冊目とどんどん読んでみたいと思わせる1冊だった。 この本を通して学んだこと - 中国の土地は「省」「市」「自治区」に大きく分けられている。北京市、天津市、上海市、重慶市の4つは、政府の直轄市として重要な都市に位置づけられている。自治区には、新疆ウイグル自治区、チベット自治区、寧夏回族自治区、広西チワン族自治区、内モンゴル自治区の5つがある。 - 中国はマナーの悪い行動が目立ったり、粗悪な商品が作られていたりしたが、これは中国だけではなく日本も同じだった。高度経済成長期以前は、メイド・イン・ジャパンは粗悪品の代名詞であったし、列車の中がゴミだらけのこともあった。オリンピックなどを通して外国に触れる機会が増え、世界標準のモラルやルールを知っていくのである。 - ダライ・ラマに続く、チベット仏教ナンバー2の指導者がパンチェン・ラマ。輪廻転生の考えに基づき、ダライ・ラマの後継者はパンチェン・ラマが、パンチェン・ラマの後継者はダライ・ラマが認定する。現在のパンチェン・ラマ11世は、インドに亡命したダライ・ラマ14世が認定した人と、中国共産党が認定した人の2人が並立した状態になっている。
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中国人はマナーが悪いというが,日本も昔はそうだったというところに衝撃を受ける(写真付きで). 台湾とはいろいろな歴史があったが親日な理由, 中国大企業には中国共産党直通の赤い電話がある(ホント?), チベット自治区のパンチェンラマ11世が2人いる問題 など,わかってなかったま...
中国人はマナーが悪いというが,日本も昔はそうだったというところに衝撃を受ける(写真付きで). 台湾とはいろいろな歴史があったが親日な理由, 中国大企業には中国共産党直通の赤い電話がある(ホント?), チベット自治区のパンチェンラマ11世が2人いる問題 など,わかってなかったまたは知らなかった問題が多数あった
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去年中国に行ってから、中国についてもっと詳しく知りたくなりこの本を読んだ。中国・台湾の成り立ちや歴史がわかりやすく解説されてあった。こういった経緯で国が出来たんだと知った。おもしろい。映画「ラストエンペラー」での意味が分からなかったシーン、青信号で止まり赤信号で道を渡る、というシ...
去年中国に行ってから、中国についてもっと詳しく知りたくなりこの本を読んだ。中国・台湾の成り立ちや歴史がわかりやすく解説されてあった。こういった経緯で国が出来たんだと知った。おもしろい。映画「ラストエンペラー」での意味が分からなかったシーン、青信号で止まり赤信号で道を渡る、というシーンは、紅衛兵による過激な活動による事だとこの本を読んで理解した。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
社会主義国家成立から現在に至るまでの中国、台湾、香港との関係性について書かれている. 中国は毛沢東主導のもと大躍進政策、文化大革命により道徳観を覆され天安門事件後、愛国教育、一人っ子政策による少子化がおきている. 香港マカオは一国二制度のもと中国共産党支配が起き、台湾も中国から統一を目指されている 中国との関係性を改めて考えてみたいと思い再読.2回目だがさらに読み込めた気がする. 現在中国はGDP2位となってはいつつもその経緯についてこれほどわかり訳す書いてくれたおかげで内容を理解しやすかった.毛沢東は名前ぐらいしか記憶がなかったがこれほど中国にとって大きな存在だと思わなかった.中国共産党の党員としてソ連を見本に中国で初めて社会主義国を作り、イギリスを真似て大躍進政策、百花斉放を行っていたが、それ以降は一国のトップも人間だという印象を受ける.独裁者によってどうにでも転ぶのだということを学ばせてもらえる. 情報を制限し、コントロールしている様子は中国の目指す社会主義とはなんなんだろうと考えてしまう.貧富の差が激しく、豊かな人が貧しい人に分け与えられる人はどのくらいいるのだろうか.その結果が現在なのではないのだろうか. そして現在台湾、香港において民主化を求めているがそれらを阻もうとしている これも中国共産党が全ての権限があるからなのだろう. そして日本よりずっと能力主義なことも驚いた .確かに日本は年功序列が残っており呑気にやっている.今考えればこのような状態で高度成長期をよく迎えられたものだと思う。これも真面目さがあったからなのだろうか。 ただ日本も中国も昔とは違い若者たちの質が変わりつつあるどのように変化していくのか。 現在日中関係が悪いのは天安門事件後から愛国主義の1つで日本批判したもはやとてもわかりやすく、私たち友人関係でもよくあることだ.これを国ぐるみで行った。それゆえ根深い。いくら国交正常化と言いつつ何かあれば再び日本批判である これを解決することができないのだろうか。愛国主義と日本批判は一緒なのだろうか。いつまで経っても同じことを繰り返すことに悲しみを感じる。お互いを理解し本当の意味で国交が正常化することを強く希望する。 そのためにもまずはお互いのことをよく知ることも方法なのかも知れない。中国は難しいのかも知れないが。 この本は流れがわかりやすく書かれているためs初心者向けだと思う。また学び直しの人にもおすすめである。この本を読むことでニュースの時代背景について理解できるためより深くニュースを読むことができると思う
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中国、中国人に対する偏見を改められる本だった。 中国人はうるさいとか、マナーが悪いとか思っていたが、貧しい国が急に豊かになるとマナーがついてこず、そうなる。それはかつての日本人もそうだった。そんな時代があったことを初めて知った。 また、共産党の独裁政権の怖さも改めて知った。民主主...
中国、中国人に対する偏見を改められる本だった。 中国人はうるさいとか、マナーが悪いとか思っていたが、貧しい国が急に豊かになるとマナーがついてこず、そうなる。それはかつての日本人もそうだった。そんな時代があったことを初めて知った。 また、共産党の独裁政権の怖さも改めて知った。民主主義や発言の自由って恵まれているんだなと思った。そうである国に生まれたから当たり前と思っていたけど、そうでない国もあるんだなぁ。 反日の背景も詳しく説明されていて、本当は中国の人も反日じゃない人もたくさんいるんだろうなと思った。 反中の説明はあまりなかったけど、そういう報道がされるから、そして中国のことをあまり知らないから反中なんて考えが生まれるんだろうな。 最後の章で池上さんが言ってるみたいに、どこの国も豊かになって、人類が平和になればいいな。毎日戦争のニュース見てたらそう思います。
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孫文から習近平に至るまで、中国の近代史をわかりやすく説明。毛沢東の大躍進政策や文化大革命の説明は特にいつ見ても信じられないことの連続だが、現在の一党独裁体制も本質的には当時の問題点を孕んでいるのだと強い警戒を覚える。 2016年あたりの本なので例えば2019年の香港におけるデモ...
孫文から習近平に至るまで、中国の近代史をわかりやすく説明。毛沢東の大躍進政策や文化大革命の説明は特にいつ見ても信じられないことの連続だが、現在の一党独裁体制も本質的には当時の問題点を孕んでいるのだと強い警戒を覚える。 2016年あたりの本なので例えば2019年の香港におけるデモに関する記載はないが、中国、香港、台湾の歴史の基本はしっかり学べるので読んで損はない。
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共産党の独裁や、中国の今までの紆余曲折の歴史などを中心に学べる本です。 コロナ前は、中国人の民度が低いとか、マナーが悪いなどと言われていましたが、日本人も以前はそんなことを平気でしていたことが分かり、民族で括るものではないなと感じました。 毛沢東のとてもまともではない無茶苦茶...
共産党の独裁や、中国の今までの紆余曲折の歴史などを中心に学べる本です。 コロナ前は、中国人の民度が低いとか、マナーが悪いなどと言われていましたが、日本人も以前はそんなことを平気でしていたことが分かり、民族で括るものではないなと感じました。 毛沢東のとてもまともではない無茶苦茶な政策は、詳しく知らなかったので、驚きでした。権力の座に居座ると、こういう事がどこでも起こりかねないと、感じました。 今は特に、勢力を伸ばしつつある一方で、陰りも見えてきている中国。まだまだ中国の動き次第で、日本も含め世界に大きな影響を与えそうです。
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中国の直近の歴史を深く知ることができた。現在中国が問題視されている、一帯一路問題、南シナ海の問題、新疆ウイグル自治区問題が、なぜ起こったのか、理由として、明時代の偉大な国を取り戻したいという考えがあるからだとわかった。他国の歴史を学ぶことで、世界がより鮮明に見えてくる。
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すらっすら読めます。学生向けの授業を本にしているので非常にわかりやすく、それぞれの国の背景についてしっかり学ぶことができました。 こんなにスラスラ読めるなら、他の著作も読みたいです。
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中国人だから列に並ばない、は間違い。昔は日本もそうだった。●●だから、と決めつける考え方はよくない、というのを何度も語っていたのが印象的。 中国にも台湾にも何度か行ったことがあるが、深く知らないで旅したことを残念に思った。
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