総理の夫 First Gentleman の商品レビュー

原田マハ(著者)

2023/11/27

政治に興味ない私が、この本を手にした理由は、作家が原田マハさん、解説が安倍昭恵さん、映画化された女総理が中谷美紀さん、私が大好きな人たちの集合体だったから。
こんな日本になる日まで、長生きしたいと思った、現在、アラフィフです。
ちなみにわたし、文庫本の最後の解説、ほとんど読んだことないですけど、これは読みました。

2023/09/10

新版を登録しようとして解説者が違うことに気付きました。読んだのはこちら。
最年少で初の女性総理になった相馬凛子との激動の日々の記録を、初の「総理の夫」となった相馬日和が記した日記形式です。激動だから日記なのにかなり飛び飛び。
国民の方を向いた政策を掲げて実行していく凛子に胸が熱くなるのと同時に、「メルヘン…」ともつくづく思いました。
現実世界じゃ到底実現しそうにない…女性総理も、国民の方を向いた政治も。「聞く力」や「丁寧に説明していく」も、本来こうやん……。暗澹とした気持ちになります。
こうあったらいいな…と思う総理大臣像だし、政治家がこうあれるなら男女関係ないです。
日和はいくらなんでもボンボン次男の…よく言うと鷹揚さで悪く言うとお花畑だけど、それでも考えるところは考えるし、言うべきこと言わないでもいいことはわきまえられる。長男が求めるみたいに、政治に物申すみたいな夫だったら早晩ダメになってると思います。夫婦関係も、相馬総理の存在も。
メルヘン、と思ったのはもうひとつあって、凛子の正義感と実行力、サラブレッドだけれど本人の能力もかなりあるのに加えて、夫の実家がかなり太いのでここまでやれたんだろうということ。それまでの柵をバッサバッサと切り捨ててもまだやっていけるのは特異な環境だからなぁ。相馬のお母さんも面白かった。

解説は薄さに笑ってしまい…「会いたい人に会い、行きたいところに行く」には(なるほど…この奔放さが……)となりました。凛子は御主人と真逆だと思ったけど、解説で比較してないところは「総理の妻」を徹底されてるなとは思いました。

2023/08/08

読み進めるにつれて、どんどん物語の世界に引き込まれていった。
総理大臣になる凛子さんの考え方や行動力はもちろん素敵だけど、凛子さんの夫日和くんがいい味を出してる。
日和くんの日記という形で物語が進んでいくので、日和くんの呟きが面白く、クスッと笑える部分もあり、今の日本について考えさせられる部分もあり、いろんなことを感じながら読むことができた。

2023/04/14

女性初総理大臣の夫が日記調で綴る物語。夫の”おめでたい"性格が最初から最後まで出てる。所々で飽きが来る。総理大臣はスケールがでかいが、単純に働く女性をテーマと捉えれば男も見方が変わるのでは？

2023/02/23

総理の夫が未来の誰かに向けて日記形式で綴っているというのが読みやすくて面白かった。
わかりやすくベタな展開で進んでいったけど凛子さんのような清廉潔白なリーダーがいて、富士宮さんや島崎くんみたいな若い力がこれからの国政を引っ張っていってくれたら、今の若者たちがもっと日本の未来に希望がもてるようになるのではないかと思った。

2022/11/06

結構厚みのある本だったけど、週末に一気読み。最近こんなにのめりこんだ本は無かった気がする。
総理大臣になった凛子はピッと筋が通っていて、美しかった。
沈没しかけている日本を立て直す凛子のような総理大臣が、現実の世界でも誕生して欲しいと願う。

2022/11/05

なんて分かりやすくファンタジー！
楽園のカンバスはリアルでピリピリして緊張感もあった気がしたけれど。
こんな日本ならみんな楽しいね。

展開も登場人物も分かりやすくべたべた。
(しかし選挙戦のくだりはうるっときたし、夫のピンチはハラハラして先に安心できるところまで飛ばし読みしてから戻った笑)
これだけ鮮やかなカリスマが登場するくらいしか、現実に日本復活のシナリオは描けないのだろうか。
そうなるとやはり話題性や演説力は大切だなあ。そういえば昔『英国王のスピーチ』なんて映画もあったっけ。

とりあえずひよりんかわいい。

あと安倍昭恵さんの解説は普通の読書感想文すぎました。もっとエッジの効いたこと書けばいいのに…。

2022/10/23

夫側の視点で描かれるのが興味深かった。
凛子視点でも描かれたらどうなるかな、と思いながら読んだが設定は面白いものの作品全体には浸りたいほどのものはなかったのが少し残念だった。

ただ、原田マハさんらしく、凛子のスピーチは心に打たれる内容だった。こんな総理がいたらなー。世の中もっとよくしてくれそう、と期待が湧き起こるほどの政治家がいたら…。現実との差に眩暈がした。

現実は汚職にまみれた信用ならない政治家ばかり。朝令暮改も甚だしく、国会答弁は答弁になっておらず、検討しますという上滑りのことばだけ。この国はもう泥舟の段階にまできてしまっている。自分の言葉で語れない政治家がどうして世の中を変えていけるんだろう。選択制夫婦別姓にすら手こずってるのに。命を賭してこの国を建て直す、そんな凛子のような政治家に出会いたい

2022/09/04

図書館でずっと前から予約していたこの本。
ようやく手に取り、
夢中で読み耽った。

巻末に、安倍昭恵さんの解説。
えも言われぬ思い。
改めて、ご冥福をお祈りします。

2022/09/03

政権交代！といえば日本でもありましたが、あの時、あまりにもひどかった。ちゃんとした党首がいれば、今の日本の政治は少し違ったものになっていたかも。こういう総理が早く誕生してほしいと思いました。それにしても、総理の夫も本当にかわいそう。プライベートも何もあったもんじゃあない。自分だったら、絶対嫌だなぁ。大阪では賛否両論ありましたが、橋下知事が出て、間違いなく変わりました。日本でもやはりどこか違ったパワフルな人が出ればいいなぁと思います。そして最後は安倍昭恵さんのあとがき。あまりあとがきは読まないのですが、これは読みました。