i(アイ) の商品レビュー
泣けましたよ!扱うテーマも考えさせられるし、人によっては生涯ベスト級っていうのも分かります!ただ僕には合わなかった、そして間違いなく「合わない」と感じる人が一定数いるだろう作品だと思います。その最大の理由が主人公であるアイです。周囲に甘やかされ過ぎです!そして満たされてるのに孤独...
泣けましたよ!扱うテーマも考えさせられるし、人によっては生涯ベスト級っていうのも分かります!ただ僕には合わなかった、そして間違いなく「合わない」と感じる人が一定数いるだろう作品だと思います。その最大の理由が主人公であるアイです。周囲に甘やかされ過ぎです!そして満たされてるのに孤独感スタンスが実にキツイ!アイちゃんに共感できるかどうかじゃないかなー
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(2017/3/22読了) 主人公の名前からの印象や、下記のような簡単な内容からは想像できない、壮大さ、深さ。 自伝を綴っているような錯覚を覚える。アイが西さんに乗り移っているかのようだ。まぁ、書いてる本人だからね。そして、世界のあらゆる災害や事件の、半端ない量のデータ!西さん、...
(2017/3/22読了) 主人公の名前からの印象や、下記のような簡単な内容からは想像できない、壮大さ、深さ。 自伝を綴っているような錯覚を覚える。アイが西さんに乗り移っているかのようだ。まぁ、書いてる本人だからね。そして、世界のあらゆる災害や事件の、半端ない量のデータ!西さん、すごい、凄すぎる!! 自分ではどうすることもできないことでも、想いならどうもできる。反対に、自分は望んでいないことを想い続けてしまい、想いに支配されてしまうこともある。 複雑な人生を送っているアイだけど、大人になってからの周りにいる人たちには、とても恵まれているなぁと、羨ましく思う。その人たちからの愛への愛がなかったら、このラストは導き出せなかっただろう。 (内容) 「この世界にアイは存在しません。」入学式の翌日、数学教師は言った。ひとりだけ、え、と声を出した。ワイルド曽田アイ。その言葉は、アイに衝撃を与え、彼女の胸に居座り続けることになる。ある「奇跡」が起こるまでは―。「想うこと」で生まれる圧倒的な強さと優しさ―直木賞作家・西加奈子の渾身の「叫び」に心揺さぶられる傑作長編!
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こんなに人の感情がそのまま伝わる文書はなかなかないな、と思う。 そして西加奈子の作品の主人公は結構内向的で考えすぎな子が多く、自分に似ている。 今回のアイも、彼女の悲しみ、卑屈さ、喜び、気付き、どれも自分のことのように響いた。浮かばれてはまた篭り、また気付き、世の中と折り合いをつ...
こんなに人の感情がそのまま伝わる文書はなかなかないな、と思う。 そして西加奈子の作品の主人公は結構内向的で考えすぎな子が多く、自分に似ている。 今回のアイも、彼女の悲しみ、卑屈さ、喜び、気付き、どれも自分のことのように響いた。浮かばれてはまた篭り、また気付き、世の中と折り合いをつける。でも自分だけでなくて色んな人の、自分の感情、に響く言葉が沢山あるんだろなと思う。
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「この世界にアイは存在しません。」 「アイ」は、「私」だったり、「愛」だったり、その両方でもある主人公の「アイ」でもある。 アイデンティティの確立というか、自己の肯定というか…まっすぐに前を向いて歩いていこうとする。その難しさ。もどかしさ。 よかったんだけど、中学生にわかるかな…...
「この世界にアイは存在しません。」 「アイ」は、「私」だったり、「愛」だったり、その両方でもある主人公の「アイ」でもある。 アイデンティティの確立というか、自己の肯定というか…まっすぐに前を向いて歩いていこうとする。その難しさ。もどかしさ。 よかったんだけど、中学生にわかるかな…難しいかな…
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養子となって裕福に暮らしていることに罪悪感を感じている主人公が、自分の存在を肯定できるまでの物語。「サラバ!」と雰囲気が同じだった。苦手。同じ文が何回も出てきて飽き飽きした。
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血液の流れる音は水の流れる音に似ている。されど、水の音にはない残酷さがある。音から漏れたものを淘汰する絶対的な力がある。情緒から大きく乖離し静かに佇む数。数字や記号は孤高。無慈悲でクリアな数字の世界がある。他方、誰かのことを思い苦しむことは想像にすぎないが、少なくともその場裡には...
血液の流れる音は水の流れる音に似ている。されど、水の音にはない残酷さがある。音から漏れたものを淘汰する絶対的な力がある。情緒から大きく乖離し静かに佇む数。数字や記号は孤高。無慈悲でクリアな数字の世界がある。他方、誰かのことを思い苦しむことは想像にすぎないが、少なくともその場裡には他者に対する思いやりがある。想いを寄せるということ。Iは必ずこの世に存在する。
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一気に読めた。 主人公はシリアで生まれ、アメリカ人の父親、日本人の母親の養子として裕福に、そして愛情たっぷりに育てられた。 私は養子にどうやって選ばれたの?誰が選んだの?本当は選ばれるはずだった別の誰かがいたんじゃない?その子はシリアでひどい目に合ってるんじゃない? 主人公...
一気に読めた。 主人公はシリアで生まれ、アメリカ人の父親、日本人の母親の養子として裕福に、そして愛情たっぷりに育てられた。 私は養子にどうやって選ばれたの?誰が選んだの?本当は選ばれるはずだった別の誰かがいたんじゃない?その子はシリアでひどい目に合ってるんじゃない? 主人公のアイはどんどん内向していく。 なに不自由ない生活で、欲しいものを買ってもらえ、美味しいものを食べる。 そんな環境に罪悪を感じる。 「自分」の輪郭がボヤける。 そんなアイを救ったのは友人だった。 筆者は何を伝えようとしているのかな?って思いながら読んだ。そんなに深く考えなくていいのかもしれないけど。 世界中で戦争や事故や災害が起こり、多くの人間が死んでいく。 そんなニュースを見るとヒドイ!可哀想!って思う。裕福で安全な場所から…。 それはすごく傲慢なことだと思ってしまう。そして、ひとり心をいためたとしても、何も変わらないんだという無力感。だんだん、そんなニュースをスルーするようになる。ツライから。どう捉えたらいいかわからないから。 でも、ひとりひとりが亡くなっていった人たちのことを思い、想像し、苦しむことは無意味なことではないんだよ、と教えてくれる。そんな小説。…だと思った。
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うーん、何だろう・・・ 難しい、簡単 複雑、単純 現実、空想 ありそう、あり得なさそう なんだか複雑に絡み合って層をなしているかのような。 鍵は複素数なのか?
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主人公は養子であり、養父と養母は国際結婚で家族みんなバラバラの国の出身者。そんな複雑な家族関係ではあるけれど、愛情いっぱいに裕福に育てられた主人公はこの恵まれた環境を素直に受け入れなれない。それは自分が何者であるのかを常に自分自身に問いているから・・・。幼少の頃から悩んでいた主人...
主人公は養子であり、養父と養母は国際結婚で家族みんなバラバラの国の出身者。そんな複雑な家族関係ではあるけれど、愛情いっぱいに裕福に育てられた主人公はこの恵まれた環境を素直に受け入れなれない。それは自分が何者であるのかを常に自分自身に問いているから・・・。幼少の頃から悩んでいた主人公の理解され難い揺れ動く感情が丁寧に書かれた一冊。
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アイ・アム・アイ。 アイデンティティとかレゾンデートルとか居場所とか、生きている限りずっと求め続けるのだ。
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