応仁の乱 の商品レビュー
すでに多くの読者を得ていることからも分かる通り、本書は応仁の乱という複雑な歴史を筆者なりの方法により整理したものである。もちろん、それでもかなり複雑でわかりにくい面があるのは歴史自体の性格によるものであろう。 同族間の勢力争いに加えて、旧主派と新興勢力との争い、地域紛争などが...
すでに多くの読者を得ていることからも分かる通り、本書は応仁の乱という複雑な歴史を筆者なりの方法により整理したものである。もちろん、それでもかなり複雑でわかりにくい面があるのは歴史自体の性格によるものであろう。 同族間の勢力争いに加えて、旧主派と新興勢力との争い、地域紛争などが戦乱に次々に取り込まれ、勝手に争いを広げていくのがこの戦乱の特徴だ。そして、それを治める役の幕府は態度が一定せず、その局面で強い方に味方するという優柔不断さが傷を深くする。すべての豪族が戦いで自己実現を試み、皮肉にもそのためにすべてが疲弊する戦国時代を招いてしまうのである。 本書は応仁の乱を近代的革命思想に解釈から開放しようとしたところに主目的をおいているように感じた。この戦いが何らかの目的意識をもって行われたとするにはあまりにも混乱が大きすぎ、大義がなさすぎる。中世という時代の人々の世界観人生観や倫理観などについて、現代とは切り離して考えなくてはならないと感じた。
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評判が高いから読んでみて、途中まで人名に苦しんだけど、予想外に面白かった。いろいろ理解できたし、このへんの歴史を他の本でも読みたいと思われる。
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戦国時代以前の歴史をよく知らないのはあかんと思ってたところにどうも応仁の乱ブームが来たようなので乗っかって読んでみた。 興福寺の2人の僧の日記から見ているんだけど、そもそも戦国以前の大和の事情を知らなかったので興福寺の力とか筒井家がそもそもなんだったのかとかいうところで勉強になっ...
戦国時代以前の歴史をよく知らないのはあかんと思ってたところにどうも応仁の乱ブームが来たようなので乗っかって読んでみた。 興福寺の2人の僧の日記から見ているんだけど、そもそも戦国以前の大和の事情を知らなかったので興福寺の力とか筒井家がそもそもなんだったのかとかいうところで勉強になった。 あとは室町幕府の政治体制がどのようなものだったのかとか、守護代がどのような経過を経て台頭していったのかとか。 あとがきにもあるんだが、想定していなかっな自分への行為の反動でなし崩し的に誰も想像しなかった長い争いになったってのは第一次世界大戦のよう。
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応仁の乱は日本史における大きな転換点の1つであり、歴史の授業でも必ず取り上げられるのだが、一方であまりにも複雑であるため重要性の割にはあまり時間が割かれない。本書から、応仁の乱の原因は将軍家や有力大名の後継争いといった一般に言われていることだけでなく、実はそのかなり前から伏線があ...
応仁の乱は日本史における大きな転換点の1つであり、歴史の授業でも必ず取り上げられるのだが、一方であまりにも複雑であるため重要性の割にはあまり時間が割かれない。本書から、応仁の乱の原因は将軍家や有力大名の後継争いといった一般に言われていることだけでなく、実はそのかなり前から伏線があったことが理解できる。
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この誰でも聞いたり習ったことがあるにもかかわらず、その詳細を聞かれるとあまりよくわからないという、地味な乱についてまじめに解説した本。なぜか話題になって人気ということで本屋で購入して呼んでみた。ただまじめに地味に解説してあり、一次資料を基に詳しく描かれてはいるが、全体の流れはつ...
この誰でも聞いたり習ったことがあるにもかかわらず、その詳細を聞かれるとあまりよくわからないという、地味な乱についてまじめに解説した本。なぜか話題になって人気ということで本屋で購入して呼んでみた。ただまじめに地味に解説してあり、一次資料を基に詳しく描かれてはいるが、全体の流れはつかみにくく、読んでいて楽しい本でもないし読みやすい本でもなかった。これを読んだら応仁の乱に興味を持つようにあるかというと、そこは疑問。
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上御霊神社を「御霊神社」と書くのは誤記ではないか? 今でも下御霊神社が存在し上下揃っているのに。 応仁の乱はこのように説明されても本当に面白くない。
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細川勝元、山名宗全をそれぞれ中心とした、御所を巻き込んだ戦いだが、何が原因で、なんのために行われたかがよくわからないダラダラと長期化した戦乱、て感じ。 これはかなりマジに史実を説明していて素人には難しい。なんでこういうのがベストセラーなんだ?
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ベストセラーだっていうので京都に行く前にと思って読み始めましたが、結局読了したのは行った後。 いやぁ。同じような人の名前がたくさん出てきて、全然頭に入りません。まんがで読む応仁の乱も売れているのがよく分かる。 応仁の乱と掲げておきながら、奈良興福寺の視点で書かれているから余計にや...
ベストセラーだっていうので京都に行く前にと思って読み始めましたが、結局読了したのは行った後。 いやぁ。同じような人の名前がたくさん出てきて、全然頭に入りません。まんがで読む応仁の乱も売れているのがよく分かる。 応仁の乱と掲げておきながら、奈良興福寺の視点で書かれているから余計にややこしい。 とりあえず、人の世むなしい応仁の乱が一筋縄ではいかなかったということは分かった。
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かなりの長期的な戦だったのでいくつもの出来事と人物で構成されてくるので登場人物を把握するだけでも容易ではない。 応仁の乱と第一次世界大戦が似ているとあとがきで書いてあったが納得できた。
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評価は最高を4とする 極上のものがあれば5かな ベストセラーだけある呉座先生 面白かったです ・・・一条兼良に興味できました
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