朝が来るまでそばにいる の商品レビュー
感想 染み出る黒さ。どれだけ繕っても人間は感情に生きている。明るさだけではない。どこかに昏さは潜んでいる。時々顔を覗かせて日常に現れる。
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誰の心にもある弱い部分、黒い部分に焦点を当てた短編集でした。何とも気味の悪いものから、救われてよかったと思えるものまで。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
弱ったとき、逃げたいとき、見たくないものが見えてくる。 高校の廊下にうずくまる、かつての少女だったものの影。 疲れた女の部屋でせっせと料理を作る黒い鳥。 母が亡くなってから毎夜現れる白い手……。 何気ない暮らしの中に不意に現れる、この世の外から来たものたち。 傷ついた人間を甘く優しくゆさぶり、心の闇を広げていく。 (アマゾンより引用) この人の本、たまにこういうのあるよね…
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君の心臓をいだくまで 子どもが流産するかも…というドロドロした気持ち。 ゆびのいと 指に糸をつけたまま寝ても、ほどけなければいい。 眼が開くとき 小学校の時から好きな彼を食べてしまいたい。 よるのふち 母が死んでから、弟が変なものを食べてる。 明滅 川で溺れた...
君の心臓をいだくまで 子どもが流産するかも…というドロドロした気持ち。 ゆびのいと 指に糸をつけたまま寝ても、ほどけなければいい。 眼が開くとき 小学校の時から好きな彼を食べてしまいたい。 よるのふち 母が死んでから、弟が変なものを食べてる。 明滅 川で溺れたことから、真っ暗な場所に連れていかれそう…。 かいぶつの名前 嘘をついたまま死んでしまった自分。 なんだか、ダークな話ばかりでちょっと怖かった。 「死」についての恐怖を感じつつも、 ちょっと光も感じるような短編集。 んー、でもやっぱり怖かったかなぁー。
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身近にありそうな出来事を描いたホラー短編集。 稽留流産してしまった女の話、最愛の妻を亡くした夫が妻に取り憑かれてしまう話、初恋相手の宣材写真を撮る女性カメラマンの話、母を亡くした少年が父と共に母の死を乗り越えようとする話、人生最期の日をどう過ごすかを想像する話、霊が視える養護教諭...
身近にありそうな出来事を描いたホラー短編集。 稽留流産してしまった女の話、最愛の妻を亡くした夫が妻に取り憑かれてしまう話、初恋相手の宣材写真を撮る女性カメラマンの話、母を亡くした少年が父と共に母の死を乗り越えようとする話、人生最期の日をどう過ごすかを想像する話、霊が視える養護教諭に見つけてもらう学校に取り憑いた地縛霊の話。 どれもたんたんとしていて薄気味悪さがホラーには良い。でもちょっと単調であまり印象に残らず、読んだそばから忘れてしまいそうな感じが私には合わなかったかな。
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血生臭いような、不気味なぬめりを感じる文章だった。 かつて人間だったもの、怨霊的な何かの物語たち。 この作者の本を読むのはじめてだったんだけど、可愛らしい作者名と、一見優しそうな本のタイトルから、こんな短編集だなんて予想だにしなかった。 私は一人で食事するときに本を読む習慣があ...
血生臭いような、不気味なぬめりを感じる文章だった。 かつて人間だったもの、怨霊的な何かの物語たち。 この作者の本を読むのはじめてだったんだけど、可愛らしい作者名と、一見優しそうな本のタイトルから、こんな短編集だなんて予想だにしなかった。 私は一人で食事するときに本を読む習慣があるんだけど、この本を食事中に読んだら、ダメですね。 「よるのふち」は、事故で死んだ母を求めて幼い弟が泣いたり、霊的なものに取り込まれそうになってぼんやりしてる姿が、読んでてツラくて、泣けた。
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どろりとした湿度の高い文章。 現実と夢の境目がわからなくなる、 幼い頃田舎の祖母の庭でいつかみたような風景を思い出す描写が好き 短編でいい感じに澱んでいて読みやすい。 毒が必要な日にそばにあってくれてよかった
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繊細な文章やった。 感情移入しまくって電車の中で泣きそうになった。 ずっとその世界の中でみんなを横から見てるような感じで読み進めれた。 どの話も読み終わった後にタイトルの言葉が染みてきた。 素敵な本やった。
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死をモチーフに描いた短編集。 初めましてのこともあり、その独特な質感に 最初は少し戸惑ってしまった。 とても幻想的ながらリアルな息遣いがあって 恐ろしくも寂しい不思議な感覚にさせられる。 ラストの地縛霊の心を描いた「かいぶつの名前」が とても好きだった。 寂しくてどうしよう...
死をモチーフに描いた短編集。 初めましてのこともあり、その独特な質感に 最初は少し戸惑ってしまった。 とても幻想的ながらリアルな息遣いがあって 恐ろしくも寂しい不思議な感覚にさせられる。 ラストの地縛霊の心を描いた「かいぶつの名前」が とても好きだった。 寂しくてどうしようもなく泣きたくなる夜を 誰でも一度は経験したことがあるだろう。 そんな時に寄り添ってくれるものには その正体が何であれ、 しがみつきたくなるのかもしれない
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うーん、イマイチ。 読んで「?」ってなる所が多々ある。 「よるのふち」が1番好きかな。 お父さんの苦労とストレスがすごくリアリティがある。 施設の電話番号を見つけてクソって言ってるのがすごく印象的。
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