闇に香る嘘 の商品レビュー

下村敦史(著者)

2024/11/10

なんとなく結末は予想できたけど、最初から最後までおもしろく一気に読めた。
ただ主人公に好感が持てないことが残念だった。
けっこう酷い奴じゃない？

2024/11/09

盲目主人公とその兄

兄は本当に兄なのか？

面白い要素満載の設定だが、
ストーリーは思った以上に面白い展開でした。
久々にいい小説と出会えました。

下村敦史先生、ついていきます。

2024/11/03

主人公が盲目なので、読者も主人公と同じ情報量しかない中物語が展開するというのは新鮮だった。満州開拓団として過ごした壮絶な過去、中国残留孤児問題、孫の肝臓移植など辛く暗い要素も多く、読み進める手が止まってしまった時もあったが、最後は思いがけない展開に驚きと家族を想う人の温かさにちょっと胸が熱くなり、総合的には良かったと思う。

2024/10/27

目が見えない主人公目線で話が進むので、状況が分からない謎の部分が多くて読者も主人公の気持ちで物語に入り込める。あとは、中国残留孤児などの話が難しくてちょっと読み飛ばしてしまったけど、ストーリーは分かりやすかった！

2024/09/27

村上和久は腎臓移植が必要な孫の夏帆に自分の腎臓を移植しようと試みたが、不適合だった。そこで、兄の竜彦に、検査を受けてもらうように頼んだが、きっぱりと断られる。
和久は盲目で、兄の姿も見えないため、別人が残留孤児の兄に変わって帰国したのではないかと疑い始める。自分の兄だという中国人も現れ、ますます疑いを強めていくが、盲目であるため、調査は難しくかった。ついになぜ兄は検査を拒んだのか、思いもしない家族関係が明らかになる。
点字の俳句に関しては、何かのメッセージであることは分かっているが、点字であるたまに考えることは放棄してしまった。

2024/08/18

主人公が盲目であり、１人称で語られるのでどんな場面展開になっているのか読者側も想像しながら読み進めていくため、終始何とも言えない不穏な感じで進んだ印象であった。

和久自身に何らかの秘密があるのだろうなと予想はつくが、語られた真相は予想を超えたものであった事は事実。社会問題と上手く融合しストーリーが展開していくも若干すきっ利しないのは主人公である和久にあまり感情移入できなかったせいかもしれない。

最後に夏帆が救われたのは良かったと思う。

2024/08/16

盲目の主人公がある出来事から目の前の男が実兄なのか疑念を抱き真相を探るお話であり、終盤のある1行の文章で声上げるくらい非常に驚きましたね。
実際の歴史を織り混ぜた作品で読み応えたっぷりでした。

2024/08/03

2冊目の下村作品。
孫娘の臓器移植をきっかけに兄を偽者じゃないかと疑い始める盲目の主人公。
中国残留孤児の話が絡んでたのに読み易かった。
戦争って本当に誰もが奪われ続けて、でも誰が悪いとかも言えなくて戦争が題材の作品を読むたびに繰り返してはいけないなと再認識させてもらえる。

後半でわたしはやっと「あれ、これ主人公が血が繋がらないパターン…？」と気づいた。
お兄さんと和解したあともまだ20頁くらい残ってたからなんか後味悪いどんでん返しでもあるのかなとびくびくしてたらそのあとはさらに中国のお兄さんともいい感じになって夏帆ちゃんの移植も成功して大団円になってた。
かおりさんが和久を許すのはちょっと都合良すぎかなと思った。父親とはいえ婚約者を10年で5人も追い返されて、介護も何年もさせられて、結局臓器も使えなくて…許せる要素がなかった…

『無言の恩人』や、ぶつかったりした謎の人は、現実ではお兄さんだったなら体臭で気づけた気がする。

2024/07/23

前半から中盤にかけて完全に信じ込んでしまった。終盤のどんでん返しは一気読み。盲目の人の生活が感じ取れるようで、新しい経験をしたような感覚。テンポも良くて、面白かった。

2024/07/02

電車移動で読み終わり、主人公の孫も無事に腎臓移植を受けられ手術も成功して良かった。
終盤は主人公のどんでん返しもあるし、ハラハラドキドキだったのだが、色々詰め込まれた内容だったからかイマイチこの物語に入り込めなかった。
主人公が全盲であり、背景に中国残留孤児の重いテーマが重なると、共に重いテーマなので少しイメージしにくいからかもしれない。
真相究明までの過程がもどかしくもあったが最後まで面白く読み終えた。