〈インターネット〉の次に来るもの の商品レビュー
タイトル通りではありますが、インターネット以降の未来予測が具体的に書かれています。ただし、具体的な商品やサービスというよりも、フレームワーク、考え方が12個に分けられています。
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第53回ビブリオバトルinいこまテーマ「ツナグ」で紹介された本です。チャンプ本。 2017.12.24
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ホール・アース・カタログ(かのスティーブ・ジョブズがスタンフォード大学のスピーチで最後に話していた雑誌)やWIREDなど、世界的にきわめて影響力の高い雑誌の編集者を務めていたケリー氏が、未来へのガイドラインとして書いた本になります。副題にもあるように、未来を決める12の法則という...
ホール・アース・カタログ(かのスティーブ・ジョブズがスタンフォード大学のスピーチで最後に話していた雑誌)やWIREDなど、世界的にきわめて影響力の高い雑誌の編集者を務めていたケリー氏が、未来へのガイドラインとして書いた本になります。副題にもあるように、未来を決める12の法則ということで、著者が考える「不可避」な動きを12の動詞で解説しています。「名詞」から「動詞」へというのも一つのキーメッセージで、これからのモノは固定的なモノではなく、常に変化していく、Flowingするモノになる、というのも本書内で記述されています。確かに、テスラの電気自動車を思い浮かべると、ソフトウェアが日々アップグレードされるので、見た目は変わらないように見えても、実は性能が日々変化しています。 本書を読んでたびたび感じたことを1つだけ。本書に記載されている12のキーワードが実現される世界は、仏教が考える世界観にきわめて近いのではないかという印象をたびたび感じました。IoTによって、すべての人やモノがつながる。そこでは各人が「いち」であると同時に「全体」でもある。”I”であると同時に”We”でもあるのです。これは従来の西洋哲学の世界観とは全く違います。つまり従来の西洋哲学は”I or You”であって、自己と他人は別のものであるという前提で近代科学も発展してきました。しかしケリー氏の描く次世代の世界は、自分が世界と融合しているという感覚を強く感じる世界だと思います。また、すべてのものがFLOWINGになる世界とはまさに仏教における「諸行無常」であります。そのため、本書を読んで、今起こっている情報通信革命は価値観をもひっくりかえす可能性があるのではないかと感じました(日本人はあまり抵抗なく受け入れられる気がしますが、欧米人にとっては強烈な変化かもしれません)。つまり単に技術革新だけが起こるだけでなく、意識革命、価値観革命も起こるかもしれない。そうなると、まさに18世紀にイギリスで起こった産業革命に匹敵する革命になりそうだと、個人的には感じました。
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インターネットの誕生と今日における爆発的な広がりを以外12の視点から述べている。読み応えがあり、なお、まだ誰も想像できない何かの誕生を予感させる。 1.BECOMING 2.COGNIFYING 3.FLOWING 4.SCREENING 5.ACCESSING 6.SH...
インターネットの誕生と今日における爆発的な広がりを以外12の視点から述べている。読み応えがあり、なお、まだ誰も想像できない何かの誕生を予感させる。 1.BECOMING 2.COGNIFYING 3.FLOWING 4.SCREENING 5.ACCESSING 6.SHARING 7.FILTERING 8.REMIXING 9.INTERACTING 10.TRACKING 11.QUESTIONING 12.BEGINING
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考えさせられるお題提供という意味で読書の価値あり、テクノロジーの進化という観点では、目新しさは感じられず残念。 「インターネット社会で膨大な情報が我々の手中にあるのに、使いこなせていない」と、最近出会った人が発言していて、印象に残った。インターネットは、劇的に社会を変えたが、大...
考えさせられるお題提供という意味で読書の価値あり、テクノロジーの進化という観点では、目新しさは感じられず残念。 「インターネット社会で膨大な情報が我々の手中にあるのに、使いこなせていない」と、最近出会った人が発言していて、印象に残った。インターネットは、劇的に社会を変えたが、大きな変化は生活の利便性や娯楽分野であり、恒久平和や社会問題の解決に有効かと言えば、まだ可能性が残されている気がする。 本著に記されるようにAIの価値は、その追求により、人間を再定義する事にもある。働き方が変わり、旧式の単純労働の形が変わり、人間はどのように生きるべきか。農業でも工業でも、人に対するサービスでも、「生産」する事が労働で、「生産性」を高める事がマーケティングを含む企画業務とする付加価値至上主義は、間もなく終わるだろう。インターネットの次に来るもの。そこに氾濫する情報を生産性という価値観から切り離した世界に待つものを、私は見てみたい。
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ボリューム感、コンピュータ用語満載の難書、しかも、図表がほとんどなく、ガイダンスとして、あるのは、せいぜい、段落分けと箇条書きです。 原題は、"The Ineviable" 不可避:でこちらのほうがしっくりくる。 30年先の未来から現在を見たときに、こんな...
ボリューム感、コンピュータ用語満載の難書、しかも、図表がほとんどなく、ガイダンスとして、あるのは、せいぜい、段落分けと箇条書きです。 原題は、"The Ineviable" 不可避:でこちらのほうがしっくりくる。 30年先の未来から現在を見たときに、こんな時代もあったと考える テクノロジーの原点として、今のIT技術を解説しています。 12の章立てからなっています。 1 Becoming なっていく 現在の技術はまだ始まったばかりだ。インターネットに関してははじまっていない。 2 Cognifying 認知化していく AIの話、ビッグデータ、アルゴリズムの改良によって惑星規模の知性が誕生する。 3 Flowing 流れていく 音楽をはじめ、本、画像、動画など、コピーできるものは流動化され、拡散されていく。 4 Screening 画面で見ていく 全世界の本、映画、動画などをあつめた、ユニバーサル図書館が誕生する。 5 Accessing 接続していく ブラットフォームはサービスの工場化し、所有よりアクセスすることに変化していく。 6 Sharing 共有していく 膨大なデータがシェアされると手に負えなくなって、選択をアシストするサービスが必要になる。 7 Filtering 選別していく データが指数的に増加していくので、選別の必要性がますます重要になる。 8 Remixing 再編成していく 本、動画などをいったん部品化して再編成したり、再利用できるようになる。 9 Interacting 相互作用していく VR,ARで、境目のないバーチャルな世界で体験ができるようになる。 10 Tracking 追跡していく 膨大なセンサーが、情報を収集していき、究極はライフストリームという個人ライブラリーが出現する。 11 Questioning 質問していく ウィキペディア、超スマートな回答がどこにでもある世界では、完璧な質問こそが求められる。 12 Beginning 始まっていく 地球規模の情報プラットフォームは、超知能と生み出すのか、人間にマシンが加わって複雑な相互依存にむかうのか。
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あらゆる事象がデータ化されあらゆる人が消費すると同時に生産する社会になり、価値は静的で所有するものから、常に流動的で形成途中で流れていく状態にアクセスしシェアするものになる、という内容は真新しさはないが納得感は高い。 新しい視点としては、 ・生活の全てのフェーズがデータ化され検索...
あらゆる事象がデータ化されあらゆる人が消費すると同時に生産する社会になり、価値は静的で所有するものから、常に流動的で形成途中で流れていく状態にアクセスしシェアするものになる、という内容は真新しさはないが納得感は高い。 新しい視点としては、 ・生活の全てのフェーズがデータ化され検索や参照ができる対象になる。 ・小説家が既にある言葉をリミックスして価値を生み出すように、音楽や動画も素材に分解されてリミックスされることになる。 ・感知できなかった定量データを測定して効果的なフィードバックができるようになると、望ましい行動につながる感覚自体を作り出すことができる(北側が常に振動するベルトを常時装着した人は「北」を感じるようになる) などが興味深かった。
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SF作家になった気分 ワクワクしながら読み進めることができます。Googleの凄さ、Facebookの価値を目の当たりにしている現在でも、ビジネスチャンスは無限にあるのではと思います。 もっとも印象に残ったのは、ピカソが「コンピュータは役に立たない…」という発言とアインシュタイ...
SF作家になった気分 ワクワクしながら読み進めることができます。Googleの凄さ、Facebookの価値を目の当たりにしている現在でも、ビジネスチャンスは無限にあるのではと思います。 もっとも印象に残ったのは、ピカソが「コンピュータは役に立たない…」という発言とアインシュタインの例。良い質問こそ、我々人間がコンピュータに勝り出来ること、何処かで聞いた言葉でしたが、腹落ちしました。(p381) 自分の思考力、創造力を鍛えて読み直すと、また違う次元で楽しめると思います。
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インターネットが使われるようになって約30年。Windows95が発売されて一般人にも使われるようになってからは、本書出版時(2015年)でまだ20年。この20年をリアルタイムで、しかもインターネットに比較的近い仕事に携われて経験できたことは、凄いことだった。著者も言うように、こ...
インターネットが使われるようになって約30年。Windows95が発売されて一般人にも使われるようになってからは、本書出版時(2015年)でまだ20年。この20年をリアルタイムで、しかもインターネットに比較的近い仕事に携われて経験できたことは、凄いことだった。著者も言うように、これから何千年先の人が振り返ったとき、初めて人類がネットワークでつながり始めたこの時代は、必ず記録されるだろう。 でも、まだ始まったばかり、これから加速度的に大きな変化が起きてくる。雑誌Wired創刊者の著者が、根底に流れるテクノロジーの大きな方向を12のキーワードで解説したのが本書。AI、全てがデジタル化にデータ化する、限りなくコピーされ続ける情報、所有からシェアへ、フィルタリングによる検索、コンテンツの自由な融合、新しいIFとしてのVR、トラッキングによるライフログ情報の集積、など。数十年の間には、揺り戻しや、国家などによる規制はあるだろうが、この大きなテクノロジーの流れには逆らえない。しかし、著者は未来について比較的楽観的だ。人類が初めて完全に繋がり、想像もつかない情報量が行きかうことにより、現在では想像もつかない新たな知が創造される。しかし、ずっと後から振り返ってみれば、そのとっかかりは現在に存在している。 課題満載の世の中ですが、テクノロジーによる未来を信じてみたくなる一冊です。
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1. 次の産業革命を起こした国が覇権を握るとメディアは報じており、その最先端として米国と中国が争っています。ここでそもそも何をしたら産業革命になるのか?という疑問を持ったのでヒントになるかと思い読んでみました。 2.インターネットが普及したことは革命的であった。それにより、不可...
1. 次の産業革命を起こした国が覇権を握るとメディアは報じており、その最先端として米国と中国が争っています。ここでそもそも何をしたら産業革命になるのか?という疑問を持ったのでヒントになるかと思い読んでみました。 2.インターネットが普及したことは革命的であった。それにより、不可避の未来がある。本書ではbegining,cognifying,flowing,screening,accessing,sharing,filetering,remixing,interacting,tracking,questioning,beginingの12個のキーワードを取り上げています。 人類はインターネットを活用し、テクノロジーを受け入れることを強制されています。これを活用できなくては取り残される人間となってしまいます。根本として、変化していくことを避けず、社会に適応していかなければならない。そのうえで、未来を見極める要素が何なのかを把握しなさいということです。本書では、その要素として12個上げています。 3.かなりの分量があったので、読み切るに時間がかかりました。しかし、理解できたのは40%くらいだと思っています。外国人の著者はどうしても回りくどい口調になってしまうため、要点をつかみづらく、苦戦してしまいます。その中で得た答えとして、人口知能(AI)を人間社会に役立てていけるかどうかが産業革命の要なのだと思いました。今は研究が盛んに行われており、実験段階ですが、自動化された世の中がかつてないほど人間の生活を楽にできればそれを生み出した国が勝つということになるでしょう。日本の場合、テクノロジーを受け入れる体制が海外より整備されないため、国内企業は政府の規制に阻まれることは予想されます。そうなると日本からGAFAMのような企業は生まれないでしょう。他方、より便利な方を消費者が好んでしまい、海外産に依存してしまう恐れもあります。 日本が産業革命によって覇権を握ることはないので残念ですが、IT企業が苦しくなっていくのが目に見えているので何かしら対策があればいいかなと思います。(現時点で自分は何も思いついていない)
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