永い言い訳 の商品レビュー
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
生きていく為には他者の存在が必要で、生きている時間を舐めとったら、取り返しがつかないことになる。後悔する。 大切な存在はちゃんと大切にして、大切って伝えようと思った。 言い訳ばっかりの主人公を、妻の死が、出会いが変えた。 最後妻を思って主人公が泣いた時、私も泣きそうになった。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
これは、評価が分かれる作品だなぁと思う。主人公は、私に言わせればただの甲斐性のない根性なしで、逃げているだけに思えた。子供すぎて、好きにはなれなかった。 事故で妻をなくした人間たちの再生を描いており、彼やの心情がとても細やかに伝わってくる。それこそが作品の醍醐味であるけど、生きてる間の妻への態度、酷すぎないか。。 愛するべき日々に愛することを怠ったことの、代償は小さくない。その通りだ。
Posted by
妻を事故で亡くすことから、人生が変化していく小説家の物語。 幸夫の考えに共感することが多く、心がチクチクしながら読みました。 亡くなった妻に対する感情の変化がとても生々しい。 もう戻らない、大事なことに気付くまでの物語だと感じました。
Posted by
後悔しないように生きようと思わせてくれる作品。様々な登場人物目線の描写があり、おもしろい。お気に入りの一作になりました。
Posted by
持つべきものは家族。途中、何度も胸が熱くなった。大宮ではなく津村側になってしまっている現実の自分の姿に置き換え、後悔しながら読んだ。もはや手遅れかとは思うが、我々はまだ二人とも生きている。作者の他の作品も読んでみようと思う。
Posted by
自分の心を大切に、他人の心も大切に 言い訳めいた男の話は共感できるところもあり面白かった。 近しい人が亡くなった時自分はちゃんと悲しめるのか、もし悲しめなくても他を否定してはいけない。 自分の感情を受け入れ、かつ他人の感情に寄り添えていけたらいいと思う
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
咀嚼に時間がかかる本だ。 視点がどんどん変わりながら進んでいくのと、 冷めた現実から始まるため前半は、 なかなか没頭できなかったが、 妻を亡くした主人公(衣笠幸夫)が、 同じく妻を亡くした大宮陽一と出会ってからの展開は引きずり込まれる内容だった。 心温まるシーンもありながら、 それだけでは終わらせてくれない葛藤があり。 今は亡き人は、何を想っていたのか分からないまま。(読後、現実世界でも当然だなと改めて感じる。) 何かを大切にできてないと感じたときに また読むと考えさせられる作品かもしれない。 『永い言い訳』 タイトルと内容を浮かべ反芻する。 この気持ちを咀嚼するのには、 きっと永い時間が必要だと思う。
Posted by
読み終わったときに変わった不思議な気持ちになる 小説を読んだ後の現実離れ感が深い作品だと思う。 この気持ち自分にもある、、、 あるのが嫌だ、と思ってしまう本。
Posted by
歪んだ自意識のもと事故で妻を失っても泣けない作家の男の話。妻の親友の子供と触れ合ううちに、居場所を見つけ依存していくように愛を深まらせる男と、しらじらしいと非難する関係者の心情の描写の対比にひりひりとした緊張感がつのる。背立する二者の見方はそれぞれ正しいようでどこかに矛盾や傲慢さ...
歪んだ自意識のもと事故で妻を失っても泣けない作家の男の話。妻の親友の子供と触れ合ううちに、居場所を見つけ依存していくように愛を深まらせる男と、しらじらしいと非難する関係者の心情の描写の対比にひりひりとした緊張感がつのる。背立する二者の見方はそれぞれ正しいようでどこかに矛盾や傲慢さが宿り、筆舌に尽くしがたい。憎む言葉で取り繕いながらも、心の底では妻を愛していたことに気づき、妻との日々を回顧し言い訳を続ける男のこれからは、切なくも純粋な愛に満ちた愛おしい日々なのかもしれない。
Posted by
複数の視点で語られ文章は読みやすく、結構好き。『ゆれる』も良かったから相性はいいみたい。映像化もされていてキャスティングも頭に入れて読んだからスラスラと読了。子役がキーになるお話だから映像でも確認したくなった。突然妻に先立たれた状況の幸夫の心情が何故か少し理解できる自分がいる。憎...
複数の視点で語られ文章は読みやすく、結構好き。『ゆれる』も良かったから相性はいいみたい。映像化もされていてキャスティングも頭に入れて読んだからスラスラと読了。子役がキーになるお話だから映像でも確認したくなった。突然妻に先立たれた状況の幸夫の心情が何故か少し理解できる自分がいる。憎めない。読了後に何とも言えない余韻が残る。
Posted by