はなとゆめ の商品レビュー
この本の読後、枕草子を読むと、清少納言の中宮定子への敬意と深い愛情が伝わってくる。学生時代に読んだ感じとは全く別物だった。
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前から気になっていたけど、来年の大河もあるし友人も読んでいたので。 清少納言が語り部の、生い立ちから定子様に出会って別れるまでの話。一乗の法とか香炉峰の雪とか知っている言葉の意味を初めて知った。俺は愛の話が大好き。
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2024大河への助走① 前に読んだんだろうけど覚えていないので再読 清少納言のクソデカ感情にやられた。「春はあけぼの」で気持ちがぐちゃっとなった。とっくに既知の一節なのにな。 道長陣営視点のも読まないとフラットな感情で光る君へ観られないな…。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
この作品は清少納言のひとり語りという形で進みます。 最初の夫である橘則光との別れから始まります。 則光の母親が花山天皇の乳母だったために、将来を期待されていたがたった二年で出家するとは思わなかったことでしょう。 彼女は長男を連れて父の清原元輔の元へ戻った彼女。けれども、父である元輔は七十九歳で肥後守になり、彼女とはそれが永遠の別れとなります。仕官をした則光の元へ長男も行ってしまい……。 二十八歳になった時に清少納言は宮中へ、しかも中宮定子に仕えることになります。定子の年齢は十七歳。 若く美しいその華に清少納言はその生涯と一冊の書物を捧げることになるのです。 身分、美しくないわが身への引け目。そうしたことから、宮中は決して清少納言にとって居心地が良い場所ではなく、それを変えてくれたのが、だれでもない最も尊い女性である中宮。 ふさわしくありたいという気持ちが彼女を変えていく。それでも、宮中に恐れを感じる彼女に定子は上質な紙を与えるのです、いつか彼女が描く『枕』のために。 そして、定子の父である藤原道隆の死後、道長と伊周との政局争いに巻き込まれて、定子は髪を切り、清少納言は口さがない人々のうわさ話に疲れ果てて、定子の元から離れてしまい、そこで様々な思い出を書き綴り始まるのです。それはかつて定子が『枕』と呼んだもの、のちの世に『枕草紙』として歴史に残る書物になるのです。 道長と定子との政治的な争いは続き、結果として道長が勝利を収めたかのようにも思えるのですが、その後、定子をモデルにした『源氏物語』を書いていた紫式部を宮中に招いたり、彼女が彰子の漢文を教授したりということを考えると、あくまでも彰子は定子のコピーでしかなかったと思われて、切ないですね。 宮中で多くの人が続きを待ち望んだ『源氏物語』 定子が読み、苦しい生活の中で笑みを浮かべたと言われる『枕草子』 どちらにも価値があり、どちらの妃も辛い日々を送っていたと読み終えたときに思っていました。 この作品では淡々と、静かに語られていく日々が愛おしいと思わせてくれるものでした。だからこそ、歴史に翻弄された一人の女性の生涯が胸を打つのでしょう。
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清少納言の宮中における藤原定子、藤原道長らの人物と、自らがかきあげる作品との関係を 物語調で書いてくれている作品です。 美しいなと思ったのは、その言葉遣いや表現の文語体の高さで、本当に清少納言が生きていたら、こういう風に考え、こういう風に言葉を発するのかもしれないな、という風な感...
清少納言の宮中における藤原定子、藤原道長らの人物と、自らがかきあげる作品との関係を 物語調で書いてくれている作品です。 美しいなと思ったのは、その言葉遣いや表現の文語体の高さで、本当に清少納言が生きていたら、こういう風に考え、こういう風に言葉を発するのかもしれないな、という風な感じがしまし。 逆に残念だったのが、明らかに若すぎる清少納言がもう大人のような態度で宮中を見ている、 フィクションだな っていうのを何度も感じさせるような場面があったところです。
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春はあけぼの を読む前に、この本に出会っていたら。 背景を想像できると、作品の理解も変わるでしょう。今の子たちが羨ましい。
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清少納言は『枕草子』をなぜ書いたのか。 28歳の清少納言は、17歳の中宮定子に仕え始めます。 華やかな宮中の雰囲気の中、清少納言は定子に導かれ、才能を開花させていきます。 機転をもって知識を披露する清少納言は、やがて宮中での存在感を強めていくのでした。 しかし、権勢を振るおうとす...
清少納言は『枕草子』をなぜ書いたのか。 28歳の清少納言は、17歳の中宮定子に仕え始めます。 華やかな宮中の雰囲気の中、清少納言は定子に導かれ、才能を開花させていきます。 機転をもって知識を披露する清少納言は、やがて宮中での存在感を強めていくのでした。 しかし、権勢を振るおうとする藤原道長の政争に巻き込まれてしまいます。 清少納言の生涯を描く歴史小説。 枕草子が書かれた訳、成立過程などがよく分かります。
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冲方丁さんの天地明察、光圀伝に感銘し、 手に取った作品です。 物語の冒頭にドラマがなかったからか。 和歌が諸所に挿入されている文体か。 3作目のこちらはなぜか面白さが感じられず、 途中で読み飛ばしてしまった。
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清少納言の視点で平安時代の貴族たちの生活や政治が語られる。清少納言は中宮(藤原定子)に女房(使用人)として仕える。その期間に、清少納言がかかわった貴族や他に中宮に使える女房達とのやりとりが語られる。とても描写がたおやかで、平安時代の状況が目に浮かぶ。平安時代の貴族文化や人々の考え...
清少納言の視点で平安時代の貴族たちの生活や政治が語られる。清少納言は中宮(藤原定子)に女房(使用人)として仕える。その期間に、清少納言がかかわった貴族や他に中宮に使える女房達とのやりとりが語られる。とても描写がたおやかで、平安時代の状況が目に浮かぶ。平安時代の貴族文化や人々の考え方もわかる。清少納言が「枕草子」を執筆するのは中宮へのあこがれに似た感情から書かれた。この感情は恋心に近いのではないだろうか。「枕草子」は学校の教科書に記載された部分くらいしかしらない(有名だけど)。「枕草子」を読んでみたくなった。もちろん現代語訳になるだろうけど。
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手紙風に書かれていて主人の定子をこよなく愛し、寄り添う。勝ち気と思っていた清少納言は内気に書かれている 紫式部を先に読んでいたので詳しく書いていない人物もなんなく解りこれを最初に読んでいたら途中で挫折していた気もする。
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