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コンビニ人間 の商品レビュー

3.8

1607件のお客様レビュー

  1. 5つ

    291

  2. 4つ

    637

  3. 3つ

    400

  4. 2つ

    79

  5. 1つ

    22

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2024/01/03

みんな、それぞれの思う「普通」があるのに、勝手に他人にもその「普通」を求めてるところはあると思う。 「普通」でありたい、「普通」になりたい。 そう思う主人公の気持ちは分からなくもないが… 自分は何も努力しようとせず、人に文句を言い蔑むばかりの白羽にイライラが止まらなかった。 何...

みんな、それぞれの思う「普通」があるのに、勝手に他人にもその「普通」を求めてるところはあると思う。 「普通」でありたい、「普通」になりたい。 そう思う主人公の気持ちは分からなくもないが… 自分は何も努力しようとせず、人に文句を言い蔑むばかりの白羽にイライラが止まらなかった。 何度も読むのを中断しようと思った本は初めてです。 人を見下す前にやるべきことがあるだろう!!! 白羽に会ったら、そう伝えたい。

Posted byブクログ

2024/01/02
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

共感出来そうで出来ない、そんな微妙な感覚を覚えさせられた。 「いい年をした人間がまともに○○もしてない」なんて違和感の目で見たり見られたりなんてのはよくあることだと思うけど、それに対して主人公ほどの機械的な反応を見せられる人はそういないだろう。 良くも悪くも人は周りの環境に左右されるものだ。作中にあるように、よく接する人と口調が似て来るというような経験は私もある。同様に、人と接している中である種の”ルール”も共有していくものだと思うのだけど、彼女はあくまでもコンビニバイトとしてのルールにしか同調できなかった。その潔さにスカッとする一方、なんだか寂しいような気持ちが後に残る。

Posted byブクログ

2023/12/30

みなさんは、「18年間コンビニでバイトとして働き、男性経験もなく、仕事中は元気溌剌な36歳の女性がいる」と聞いた時、一体どのような反応をするだろうか? 僕はきっと「やばい奴」の一言で片づける。この通り、物語に出てくる登場人物は、恵子を”ふつう”ではない人として扱っていた。 ”...

みなさんは、「18年間コンビニでバイトとして働き、男性経験もなく、仕事中は元気溌剌な36歳の女性がいる」と聞いた時、一体どのような反応をするだろうか? 僕はきっと「やばい奴」の一言で片づける。この通り、物語に出てくる登場人物は、恵子を”ふつう”ではない人として扱っていた。 ”ふつう”になりたい、誰に何とも言われないようになりたい。恵子はただただその様に感じていたと思う。 ある時、さらに”ふつう”ではない男、白羽と会う。彼は、出会いのためにコンビニバイトに応募した。そのくせ、コンビニで働く恵子を含め店長を蔑む態度をとっていた。 彼は、仕事中に訪れるある女性にストーカー行為を幾度となく繰り返しバイトから解雇される。それからいくつかたったある日、夜のコンビニに、また同じく女性を待っている白羽に恵子が注意するところから物語は動き出した。 僕自身、主人公の恵子、そして物語の中心人物にいた白羽に共感することはあまり感じられない。 僕はそれよりも、恵子の家族や友達、コンビニバイトの仕事仲間の側に立って人生を見ていると思う。実際に恵子のような人と関わったことがある。その時を客観視しているような感じだった。 人は自分やみんなと違う”ふつう”でない人にとても冷たい。実際、僕も、僕の友達もその子に対して心の中で見下していたような物言いをしたいたと思う。 結婚、恋愛、仕事、社会的地位、共通の感覚を持っていないと”ふつう”ではない”おかしい奴”なんだ。 そんな風に構えて、家族や友達は恵子のことを是正しようとした。表向きの体裁が、”男と同棲している”というステータスになっただけで180°態度を変える世界、これが僕たちが生きている当たり前の世界なんだと気づかされた。 恵子から見て”ふつう"という感覚は分かっていた。みんなに認められようと、当たり障りのない、角の立たない自分でいようと”ふつう”を装うとした。だから、白羽を家に住ませた。そして18年間務めていたバイトもやめた。白羽の言うとおりに就職活動を始めた。 物語の最後、恵子はコンビニに入る。バイトで培った能力、感覚が蘇る。今自分がいるコンビニに違和感を感じる。商品の並べ方、ドアの清潔感。最後には、恵子はコンビニで再度働くことを決めた。 この本は、たくさんの解釈の余地があってとても素敵な作品だと思う。 僕は、最後に恵子がコンビニバイトとして生きることを決意した瞬間がとても思い出に残っている。それはとある選択の瞬間だからだ。 世間一般では。それを「変わることのできなかった臆病者」と言うかもしれないし、「自分の信念を貫いたかっこいい奴」と言うかもしれない。その判断を下すのは結局、その後の人生だし、その後の自分の捉え方だ。 この作品を通して、自分はいかに他人の目線を気にしていたのかが分かった。作品中に社会が決めた当たり前を無意識に持っている自分がいた。社会が決めた正解に近づこうとしている自分に気づいた。その分、どう思われようと自分の道を生きようと決意した恵子はとても強い人間だと思った。 それに、他の誰かにとってきっと僕は恵子のような人間に映っていのだろう。”ふつう”の定義なんて人の数だけあるに決まってる。もっと堂々と自分の価値観に委ねて生きてみようと思えた。

Posted byブクログ

2023/12/28

えー、嘘!こんな人間いるの? と最初思ったけど…いる、いるな。わけがわからない事言うけど、なんとなくわかるって気持ちになるような人。 でも、コンビニのために産まれきたんなら、コンビニない時代だと、自殺しちゃうかもʕʘ‿ʘʔ

Posted byブクログ

2023/12/28

クセ! 人のクセが、目に浮かぶように描かれていて、 夢中ですらすらと読めた こんな場面ある!という場面がたくさん出てきた 主人公の捉え方、答え方がおもしろい 意味のある生き物になれるんだったら コンビニだってバイトだって、 素晴らしい職業だ! 実際私には色々気がつかないのでき...

クセ! 人のクセが、目に浮かぶように描かれていて、 夢中ですらすらと読めた こんな場面ある!という場面がたくさん出てきた 主人公の捉え方、答え方がおもしろい 意味のある生き物になれるんだったら コンビニだってバイトだって、 素晴らしい職業だ! 実際私には色々気がつかないのできっとできない。 今の私は、今の仕事と周りの人によってできてる。 白羽さん、腹立つなぁ

Posted byブクログ

2023/12/05

面白かった。タイトル通りの主人公で、確かにちょっと怖かった。 でも、周りの人間もしっかり怖かった。しかもリアルというか、確実に“居る”し他人のプライベートを聞いたり気にする人間って、ほとんど悪意がないし失礼とも思っていないよな〜と読みながら思った。 年相応じゃないこと、多数派じ...

面白かった。タイトル通りの主人公で、確かにちょっと怖かった。 でも、周りの人間もしっかり怖かった。しかもリアルというか、確実に“居る”し他人のプライベートを聞いたり気にする人間って、ほとんど悪意がないし失礼とも思っていないよな〜と読みながら思った。 年相応じゃないこと、多数派じゃないこと、普通とは違うということに説明が要るのってすごく嫌で面倒くさいことだなと思った。 わたしのバイト先にも、主人公と違って家庭は持っているけれどオープンから18年間ずっと勤めている方が居る。 その人には主人公と同じように“声”が聞こえているのかもしれないなと想像した。

Posted byブクログ

2023/12/05

普通がわからない女性の主人公。 コンビニ店員としてのマニュアル通りに振る舞えば、社会に溶け込むことが出来ると、長い事アルバイトとして働いていた。 しかし、結婚も就職もせずコンビニで働いていることに周囲が疑問を持ち始め…。 常識、普通、モラルなどは社会生活をする上で備わっていなけ...

普通がわからない女性の主人公。 コンビニ店員としてのマニュアル通りに振る舞えば、社会に溶け込むことが出来ると、長い事アルバイトとして働いていた。 しかし、結婚も就職もせずコンビニで働いていることに周囲が疑問を持ち始め…。 常識、普通、モラルなどは社会生活をする上で備わっていなければ、奇異な目で見られるのは歴然だ。 でも、それがどうやったら自分自身の中に備わるのかわからない主人公は、常に悩み自分の場所を探している。 自分たちと生き方が違う、考えていることがわからない、決めつけなど、集団心理が引き起こす弾劾に違いやり取り。 全く持って余計なお世話である。 でも、それを自分自身していないか?とも読んでいて不安になった。 自分はコンビニ人間だ!と言い切った主人公の清々しさが眩しい。

Posted byブクログ

2023/12/03

第155回 芥川賞受賞作。これまで読んだ芥川賞受賞作のなかでは、いちばん読みやすく共感できる部分が多かった。と、言うのも私自身がコンビニでアルバイトをしたことがある"コンビニ人間"だから(ちょっと大げさ?)…。頭の中で来客を知らせるチャイムの音が、バイトが終わ...

第155回 芥川賞受賞作。これまで読んだ芥川賞受賞作のなかでは、いちばん読みやすく共感できる部分が多かった。と、言うのも私自身がコンビニでアルバイトをしたことがある"コンビニ人間"だから(ちょっと大げさ?)…。頭の中で来客を知らせるチャイムの音が、バイトが終わっても何かの拍子に鳴り響く感覚が特に共感できた。懐かしい思い出である。

Posted byブクログ

2023/11/29

野口超超勉強法・一定の長さの英語を暗記・婚活中・落ち込んだ時・罵り言葉の表現勉強のために暗記すること

Posted byブクログ

2023/11/25
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

人間椅子を思い出しました。 大多数の「普通」や「当たり前」が境界線になっている「あちら側」と「こちら側」で異物を排除し、正常を保とうとする心理が自分にもあるような気がして怖くなりました。

Posted byブクログ