コンビニ人間 の商品レビュー
★お気に入りの場面 終盤で結局コンビニに執着するところが、ブレがなくて好感をもった。 ★嫌な場面 コンビニ店員は必要不可欠で立派な仕事なのに、世間は冷たい印象を持っているところが嫌だった。
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ものすごくクレイジーな主人公で面白かった。 その質問にそれで返す?ってあまりに予想外なセリフが多くて、最初はちょっと怖いと思ったけど、だんだんクスッと笑えるようになった。 主人公の周りの人は騒いでいたけど、処女で独身でアルバイトでも自分で稼いで暮らしていけてるんだから何の問題もな...
ものすごくクレイジーな主人公で面白かった。 その質問にそれで返す?ってあまりに予想外なセリフが多くて、最初はちょっと怖いと思ったけど、だんだんクスッと笑えるようになった。 主人公の周りの人は騒いでいたけど、処女で独身でアルバイトでも自分で稼いで暮らしていけてるんだから何の問題もないよなあと思う。コンビニ店員としては最高だし。この世にコンビニがあってよかった。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
この小説を読み終わった後、他の人のレビューを読んでみた。この主人公に対して、どう感じているのか知りたくて。 共感している人が多かったが、「気持ちが悪い」、「どういう人間か分からない」と言う人も結構いたようだ。 私の感想としては、「その気持ち、分からなくはないが、共感は出来ない」だった。 父は焼き鳥が好きだし、子供は唐揚げが好きだから、死んだ小鳥は家へ持って帰って料理しようとか、喧嘩している男の子達を止めるには、シャベルで両人の頭を叩けばいいとかは、理屈では合っているかも知れない。少なくてもこの主人公の、女の子の頭の中では、合理的で正当な考え方かも。 だが勿論、大人達には受け入れられない。当たり前だ、それらは「非常識かつ異常」な考え方だからだ。 確かに、白羽さんの言う「縄文時代」の人間なら当たり前の事かも知れない。空から落ちてきた鳥は、有り難くいただく。喧嘩している奴等は、仲間の秩序を乱すので両成敗。 もっとも白羽さんは「縄文時代」から抜け出せない人間が嫌いなのに、合理的な感覚が特出している、ひょっとしたら「縄文時代」の感覚の持ち主かも知れない主人公に寄生するのは無理。 主人公は、勿論「縄文時代」の人間ではない。逆に近代的な「コンビニ」に依存している。機械的に並べられる商品、マニュアル通りの「挨拶」、くもり1つない清掃された窓ガラス、連呼されるセール品の数々など。そこに人間的な考え、感性、感情等はあまり必要ない。職場の仲間達に対しても「普通の人間」を演じることが出来る。 そして、主人公はそんな環境でしか生きられない。周り(普通)とは違うからだ。 でも、これってひょっとしたら子供時代に誰でも有るかも知れない「想像力の欠如」なのかも。子供達はよく喧嘩をする。殴れば殴られる。殴られたら痛い。下手するとケガする。とんでもない大ケガの場合も。 「想像力の欠如」は時として「感情、感覚の欠如」に繋がる。「小鳥は可愛い」が、死んだらどうなる?痛い?辛い?悲しい?が思い付かない。だから可哀想に繋がらない。と考えると怖い。 こういった「殴られたら痛い」だろうね、「死んだら可哀想」だねといった感覚、感情、そしてそれらに繋がる「想像力」は大人になる前に、大人達に教えられているのだろうが、本当に身に付いてくるのは、保育園、学校などで学ぶルール、社会で縛られる法律などで多くの経験を経てからではないだろうか。 しかし現代、老若男女問わず「想像力の欠如」している人が多いのかも知れない。最近の「猟奇的な」事件をニュースで見たりすると、そう思ってしまう。 そこまで行かなくても、普通(?)の一般の大人達でさえ、怒りぽく短絡的になってきているように思える。それが「歳のせい」なのか「ストレス」のせいか、はたまた「社会のせい」か。 ただ、主人公には「コンビニ」がある。主人公が唯一「自分らしく」生きていける場所で、かつ「普通」の人に見える場所が。そういった意味で、主人公には「コンビニ」があって良かった。もしかしたら、少なくない数の「普通」の人に見せている「普通でない」人達がいて、「生きづらさ」を感じているかも知れないから。 もちろん、上記は私の勝手な妄想で、その上に立っての感想ですが。
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無機質な文体、口語調のあたりがゾワゾワくる。ちょっと理解し難い部分もあるのだけれど、だから面白い。かつて著者がインタビューで「これ、私のことなんですよねー」と淡々と語っていたあの時の表情がチラついた。
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36歳独身コンビニ店員の主人公。 社会不適合者、あっち側の人間と見られないように周囲に合わせて自分を作っている。 ぞくっとするストーリーだが、 生き方の正解って何? 他人を見下し、 境界を作って相手の生き方を否定しがちな 私たちに疑問を投げかけるような内容だった。
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36歳未婚女性。幼い頃からアスペルガー症候群のような症状あり。コンビニのアルバイトしかしたことがないが本人はそれが唯一人間社会の一員として認められる時間と感じている。 社会はそれぞれの年代に合わせた生き方をしていないとその訳を追求したがるが、本人が良ければそれが一番幸せという理...
36歳未婚女性。幼い頃からアスペルガー症候群のような症状あり。コンビニのアルバイトしかしたことがないが本人はそれが唯一人間社会の一員として認められる時間と感じている。 社会はそれぞれの年代に合わせた生き方をしていないとその訳を追求したがるが、本人が良ければそれが一番幸せという理解が進めば生きやすい世の中になると思った。 発達障害の人は生きにくさや自分の特異性を自覚しており修正しようと試みる人が多い。健常者はそこに気づいておらず自分や世間の常識に合わせようとする。時代や常識に流されるままで生きることを真剣に考えないのは健常者の方ではないかと思った。
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不気味で怖くて、胸糞な展開もあるけれど、ラストはなんだかスッキリとした気持ちで読み終えることができた作品でした。
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村田沙耶香さんの作品は初めて。 やっぱり代表作?的なこちらを選びました。 芥川賞受賞作品らしさ溢れていますね。 個性的な人達が出て来る個性的な作品でしたが 私はとても好きでした。面白かったし、 読むのが遅い私でもスラスラ読めました。 私は主人公、古倉恵子さんの生き方は 素晴ら...
村田沙耶香さんの作品は初めて。 やっぱり代表作?的なこちらを選びました。 芥川賞受賞作品らしさ溢れていますね。 個性的な人達が出て来る個性的な作品でしたが 私はとても好きでした。面白かったし、 読むのが遅い私でもスラスラ読めました。 私は主人公、古倉恵子さんの生き方は 素晴らしいと感じました。 自分に欠落しているものがある事を認識し、 なるべく他人に迷惑をかけないよう、 「普通の人」を装ってでも 「生きやすい方法」を 見出して懸命に生きている。 ちょっと変でも、全然いいじゃん、 誰よりも自分を分かってるじゃん、って 思いました。もう、ありのままでいいじゃん。 それよりも、問題なのは白羽くん。 実は、こういう人は沢山存在する、と感じる。 全てを人のせい、時代のせい、世の中のせいに して、自分の殻に閉じこもっている。 そして周りに負担と迷惑をかけまくる…。 古倉さんを、見習って下さいね。 他の村田沙耶香作品も是非読んでみたいです。
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自分も社会に馴染めなくて普通の人間のフリをしていると思った。でも戸倉にとってのコンビニのようにどこか居場所があるのかな。
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