超・箇条書き の商品レビュー
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1. なぜ箇条書きが最強のビジネススキルなのか コンサルタントでは、短く魅力的に要点を伝える手段として箇条書きが用いられている。箇条書きは、ベタ書きよりも情報量が少ないため情報処理の負荷が低い。結果として、速く正確に伝えることができる。 普通の箇条書きは、言いたいことを羅列するだけで完成する。「超・箇条書き」は、羅列化に3つの技術的要素「構造化」「物語化」「メッセージ化」を加えることで完成する。 2. 超・箇条書きの技術① 構造化 構造化とは、相手が全体像を一瞬で理解できるように、伝えたいことの幹と枝を整理すること。レベル感を整えることが肝であり、そのためのコツは以下の3つ。 ■①「自動詞と他動詞」を使い分ける 状態・現象を伝える場合は自動詞、行為やそれによる因果関係を伝える場合は他動詞を使う。自動詞は目的語や主語が消え、結果として必要な情報が不足してレベル感を整えることが困難になりがちなので、使う場合は注意が必要。 動詞であるべきところを名詞にして体言止めするのは、時制や状態が曖昧になり、理解を妨げるため、使用を避けるべき。 ■②「直列と並列」で時間軸を整える レベル感を整えるためには、つながりを整理することも重要。つながりにはパターン「直列型」「並列型」の2つがあり、「直列型」は文と文の間に時間が流れているもの(問題の発生→解決策の立案→結果など)、「並列型」は流れていないもの(リストなど)。つながりを整理して伝えることで、時間軸を解釈する負担を減らすことができる。 ■③ガバニングで引き出しをつくる ガバニングとは、「3つの問題点」や「2つの対応」などのように、最初にポイントの数を宣言すること。そうすることで全体像を理解しやすくなり、これから伝えられることを受け止める引き出しができる。 3. 超・箇条書きの技術② 物語化 物語化とは、相手が関心を持って最後まで読み切れるように、相手のコンテキストを考えて全体の流れを作ること。そのための要件は「フックをつくる(=相手が関心を持ち、自分事として捉えられる仕掛けをつくる)」こと。フックをつくるコツは以下の3つ。 ■①「イントロ」でつかみ、相手を引き込む 相手が期待していることにすぐに答えることで、相手の関心を引き付けることができ、最後まで話を聞いてもらえる。 ただし、アンサーファーストは万能ではなく、相手が背景や経緯を理解していない場合は、いきなり結論を持ってくるのではなく、まず背景や経緯から伝えるほうが良い。 ■②「MECE崩し」で山場をつくる フレームワークの段階でMECEを用いるのは良いが、プレゼンなどで相手に伝える場合は、MECEを敢えて崩し、相手のコンテキストに沿って必要な情報だけに絞ると良い。そうすることで、情報な情報がハイライトされるため、最後まで聞いてもらいやすくなる。 ■③「固有名詞」で具体的にイメージさせる 一般名詞は抽象度が高いため、具体的なイメージが湧きにくく自分事として捉えることが困難な場合が多いため、一般名詞は固有名詞に置き換えたほうが良い。 4. 超・箇条書きの技術③ メッセージ化 メッセージ化とは、相手の心に響かせ行動を起こさせるようにすること。 そのために「スタンスをとる(=意思表示をする)」ことが必要である。スタンスをとる際のコツは、以下の3つ。 ■①隠れ重言を排除する 隠れ重言とは、文の中で重複している訳ではないが、コンテキストを踏まえると当たり前のことで(=重複しており)、わざわざ伝える意義がないもののこと。聞き手が話し手のペースに合わせないといけないプレゼンでは特に役立つ。 ■②「否定」で退路を断つ 何を否定するかを明示することで、スタンスを明確にすることができる。 (ソニーの開発18条参照) ■③形容詞や副詞は「数字」に変える 特に「程度」は相手によって解釈が異なるため、数字に置き換えることでイメージしやすくなる。 5. TODO どれも言われてみればそうだなと思うものばかりであり、実践できているものもいくつかはある。ただ、自身を振り返って返ってみると「相手に関心を持って聞いてもらえるように」は意識できていなかったため、今後は以下の3つを意識して仕事に取り組みたい。 ■ガバニング 事前に伝える内容が頭の中でイメージできていたときはできているが、考えながら話すときはできていないので、今一度気を付けたい。 ■「MECE崩し」で山場をつくる 分析結果を報告する際など、自身の立場から網羅的に情報を伝えがちな気がするので、クライアント視点で重要・必要な情報を伝えるようにしたい。 ■隠れ重言を排除する 当たり前でありわざわざ伝える意義がないものは排除する。
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P28 羅列の他に3つの技術要素 1.「構造化」2.「物語化」3.「メッセージ化」 P68 メールには「宣言」が有効 P74 構造化 ⇨「自動詞と多動詞を使い分ける」「直列と並列で考える」「ガバニング」 P84 物語化のコツ3選 1.「イントロづくり」 相手が期待していることを1番に持ってくる 2.「MECE崩しで考える」 ミーシー(Mutually Exclusive and Collectively Exhaustive:漏れなくダブりなく) 3.「固有名詞を使う」 自分ごとと認識してもらう、話が生々しくなる 相手を主人公にする P133 メッセージ化のコツ3選 1.「隠れ重言を排除する」 NG表現 「〜を改善する」、「〜を見直す」 「〜を推進する」、「〜を最適化する」 「〜のバランスをとる」、「〜を徹底する」 「〜を強化する」、「〜を実行する」 2.「否定を使う」 何をしないかを明示して強調する ex:長時間労働に走るのではなく、生産性をあげる 3.「数字を使う」 形容詞や副詞を数字に ex:数多くの⇨3年間で5倍の ※参考P160
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プレゼン、営業する時の資料作成で気をつけなければならないポイントのおさらいのような本。 時間制限のある相手に対して端的にあいてが知りたいことを伝え、伝えたいことを伝えるようにする必要があると改めて感じました。 個人的には星2つでもいいけれど、一般的に言ったら星3つが妥当かと思い、...
プレゼン、営業する時の資料作成で気をつけなければならないポイントのおさらいのような本。 時間制限のある相手に対して端的にあいてが知りたいことを伝え、伝えたいことを伝えるようにする必要があると改めて感じました。 個人的には星2つでもいいけれど、一般的に言ったら星3つが妥当かと思い、この評価にしました。
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おさらいの本。基礎基本を思い出せる。 この手の本は普段の食事のようなもので。 何か健康にいいもの食べたから劇的に体調が良くなるとかではない。が、日々の食べものに気をつけることで確実に健康に近づける。 要はさしたるフックポイントなかったとしても読んだ方がいいということ
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前提;相手が知りたいコンテキストに合った情報を伝える ①自動詞か?他動詞か? →何によるものなのかまでわかるように書く ②体言止めはNG →上がったか下がったかとかわからない ③区切り方 →時系列なのか?並列なのか? ガバニング →最初に何個あります、と言うのを伝える ④物語化 →フック(結論)を先に持ってくる、全部をMECEにする必要はないので不必要な情報は絞る ⑤固有名詞 →固有名詞を積極的に使い、相手が読むときに想像しやすいようにする。 相手が自分ごと化するような文言をつける ⑥アクションを書く →推進や改善をするのは当たり前、なにをアクションすることで改善できるか ⑦スタンスをとる 数字→具体的にできる部分は数字を記載したりする 否定→何かと何かを比べて、どっちの方向に進むか
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報告をする際にもっとうまくできるのではと思い、拝読。確かに紹介されているポイントを実施すると読みやすくなるなと実感しました。
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ベタ書き(情報処理は相手任せ) 箇条書き(情報処理負担を減らす) 相手にとって悩ましいことなどを率直に意見し過ぎるのは、日本では成果につながらない(意見と人格が同一視されがちだから) 意見の衝突や否定が続くと、日本では自らを否定されたように感じ相手を遠ざける。 情報過多の時代だから、情報を選別し、少なくすることの価値が増えている 普通の箇条書きと超箇条書きは異なる 超箇条書き →構造化、物語化、メッセージ化を含む ・構造化(グルーピング) →レベル感を整える ①「状態•現象」と「行為」を分ける →自動詞と他動詞を使い分ける ②体言止めは曖昧になるため気をつける 「コストの低下」 =コストが下がった(過去) =コストが下がっている(現在) =コストが下がる(未来) =コストを下げた(過去) =コストを下げている(現在) =コストを下げる(未来) ③直列型か並列型か(時間の流れがあるかないか) 直列 A→B 並列 •A •B ④ガバニング(統制)(頭出し)する =「ポイントは3つ」 ・物語化 フックを作る。聞き手とコンテキストを考え抜く ①イントロづくり 相手が期待していることにまずこたえる ②MECE崩し 伝える必要があるものだけ伝える ③固有名詞で具体的にイメージさせる 聞き手を主人公にする ・メッセージ化 ①隠れ重言を排除する 当たり前のこと、意味のないことは言わない 「〜を改善する」どのように改善するのか 「〜を見直す」どのようにして見直すのか 「〜を推進する」具体的に何をするのか ②否定で退路を断つ 立ち位置を明確にするために否定を使う 「長時間労働に走るのではなく、生産性を上げる」「無難な道を選ぶのではなく、衝突をいとわない」 ソフトな否定「AよりもB」利益よりも売上 「AからBになる」ボリュームからバリューへ ③数字を使う 形容詞や副詞は避ける
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異動して新しい職場で過ごしている今、新しいことを覚えるために、分からないことを伝えてるために、抱える案件の説明をするために、さまざまなメモを取る必要がある。が、いかんせんメモが下手くそ。自分の書いたものが全然読めない。そもそも整理してかけていない。なんとかうまくメモできないものが...
異動して新しい職場で過ごしている今、新しいことを覚えるために、分からないことを伝えてるために、抱える案件の説明をするために、さまざまなメモを取る必要がある。が、いかんせんメモが下手くそ。自分の書いたものが全然読めない。そもそも整理してかけていない。なんとかうまくメモできないものが…ということで、箇条書きでメモを取る方法を学ぶためにこの本を手に取った。 書いていることはすごくシンプルだ。だから物足りないと思う人もいるかもしれないが、書かれていることを忠実に実行すれば、自分のようにメモの取り方がとにかく下手くそな人には一助になるかもしれない。 箇条書きで大切なのは、大きく分けると3点。構造化、物語化、そしてメッセージ化。構造化とは、動詞を他動詞と自動詞にグルーピングし、時系列を決定してイントロを付すこと。物語化とは相手を飽きさせないための工夫。そしてメッセージ化で相手の心に響かせ、相手を動かす。 今はちょっとずつここに書かれたことを実践している。うまくいくかは分からないけど、いつかはこれが自然にできて、自分の血肉となっているといいなと思う。
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・固有名詞による物語化→生々しくなり、また聞き手を引き付ける ・MECE崩しによる物語化→全部並列なら集中もたない、また、前提によっては割愛する。相対MECEにする ・隠れ重言=改善する、推進する、強化する、見直す。。。→何を、どう、と具体化しないと当たり前の話だらけにせず、メッセージ化 ・否定=せず、よりは、から、など。でスタンスを取る ・数字を使う。程度を伝えメッセージにする ・状態と行動区分けし構造化=自動詞と他動を使い分ける。体言止めはご法度 ・ほか、時間経過があるならそれも構造化し構造に語らせる、ガバニング ・超箇条書きは相手を動かすもの。結論ファーストが全てではない
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超・箇条書きのポイント 構造化 物語化 メッセージ化 NGワード 〜を改善する,〜を見直す,〜を推進する,〜を最適化する,〜のバランスをとる,〜を徹底する,〜を強化する,〜を実行する
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