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ロボット・イン・ザ・ガーデン の商品レビュー

3.9

216件のお客様レビュー

  1. 5つ

    56

  2. 4つ

    77

  3. 3つ

    50

  4. 2つ

    7

  5. 1つ

    4

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2017/04/21

中年ダメ男とポンコツロボットとの心温まるお話。 まあ読んでてロボットがもはやロボットというよりは完全に単なる子供に感じてしまいましたが。いっそロボットじゃなくて実際に人間の子供とかしゃべることができる犬とかでも・・・と考えたけど、それだと虐待的な話が生々しくなってくるのかもな・・...

中年ダメ男とポンコツロボットとの心温まるお話。 まあ読んでてロボットがもはやロボットというよりは完全に単なる子供に感じてしまいましたが。いっそロボットじゃなくて実際に人間の子供とかしゃべることができる犬とかでも・・・と考えたけど、それだと虐待的な話が生々しくなってくるのかもな・・・きっと作者さんは小さなお子さんがいてその育児体験からこのロボット「タング」が生まれたんだろうなあ・・と思ったらホントにそうだったようで。なるほど。 しかしこの話でちょっとおもしろかったのは「ダメ男」のダメっぷりの描写。基本的にこの男の視点で話が語られるので「自分がダメ男だ」と認識しての語りにはならず、むしろとげとげしい妻よりも彼の方に感情移入したくもなるけどでもやっぱりダメ男でもあり・・というなんとも絶妙のダメさ加減。ステレオタイプなダメっぽさじゃなくほんのりと、それでいてリアルに感じさせるさじ加減がすごい。

Posted byブクログ

2017/04/14

ぽんこつロボット・タングとベンの珍道中『ロボット・イン・ザ・ガーデン』…簡単に言うと、妻に愛想を尽かされた中年イギリス男のベンが庭に迷い込んで来た古いタイプのロボットのタングを直そうとアメリカに飛び、修理できる人探しの珍道中を描いているんだが、ベンとタングが互いを離れ難く感じてく...

ぽんこつロボット・タングとベンの珍道中『ロボット・イン・ザ・ガーデン』…簡単に言うと、妻に愛想を尽かされた中年イギリス男のベンが庭に迷い込んで来た古いタイプのロボットのタングを直そうとアメリカに飛び、修理できる人探しの珍道中を描いているんだが、ベンとタングが互いを離れ難く感じてくる過程が好きだ…。タングが旧型まんまの形状で、どうも知能レベルも子供くらいなんだけど、とにかく壊れてるらしいのでそれが彼の能力のリミットなのか今のところ不明、不安になるとベンの服をつかんで後ろに隠れたり…可愛いの!!胸のフラップ(蓋かな)がちょっとの衝撃でぱかぱか開いちゃって、繊細さの欠片もない(笑)ベンがガムテープで止めるんだけど、不服があったり言葉返せない時にタングがこのガムテープをあの手でいじる様になるんだが、そう言うちっちゃい動作が愛おしい。ずーっと眺めていたくなる表紙。表紙買いする作品でもあるが、この表紙はイメージ絵ではなく、ちゃんと物語の一部分を切り取ったもので、意味が解る所まで読むと、この表紙が如何に素晴らしいかが解って更に好きになる、タングが。タングの手足の形状がなぜこうなってるのか、とか妻に愛想尽かされた、一見ぐーたらダメ男に見えるベンが、繊細と言うほどじゃないにしても一個一個気付いて行くとこがいい。小説読んでて思わず吹き出すってあんまりない。スクラブルのまがい物のボードゲームしてるタングとベン。存在しない単語はダメ、英語(イングリッシュ)だけってベンに言われた時の返答「タングの言葉。タングリッシュ」(笑)あとがきで作者が、子供が子供なりにこねる理屈とかを興味深く覚えてて反映してるんだなぁ、って思った。AIと人間の物語が好きな人は読みべし!!

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2017/04/06

みすぼらしいロボット:タングが、さえない男:ベンと出会い、共に旅をして共に成長する物語。 とにかくタングが可愛くてたまらない! 何度もニヤけて、最後にはホッコリ幸せな気分にしてくれます!

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2017/04/05

2017/04/05 タングがとっても可愛くて愛おしい! オチは途中からなんとなく想像できてしまったけれど、読み進めるのがとても楽しい作品だった。

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2017/03/22
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

最初はなんだか面白くなかったけど、読み進むにつれて面白くなってきました。つまるところ主人公の成長物語なんだけど、それが表紙イラストどおりのルックスのロボットと旅をするうちに大人になっていく(悲しみを乗り越えていく)というのがミソなんですね。ロボットとアンドロイドの違いとか、ロボットやアンドロイドに感情があるのかとか、問題提起(?)も盛り込みつつ大団円を迎えます。

Posted byブクログ

2017/03/08

最初はベンの情けなさっていうかやる気のなさにちょっとウンザリ気味だったし、うわぁ、この奥さん性格悪っとか正直思ってました(笑) そりゃ、うだつが上がらない旦那にイライラしてるのはわかるけどタングを毛嫌いしなくてもって。 でも、読み進めるうちに引き込まれる引き込まれる。 なんなの...

最初はベンの情けなさっていうかやる気のなさにちょっとウンザリ気味だったし、うわぁ、この奥さん性格悪っとか正直思ってました(笑) そりゃ、うだつが上がらない旦那にイライラしてるのはわかるけどタングを毛嫌いしなくてもって。 でも、読み進めるうちに引き込まれる引き込まれる。 なんなの、この可愛い子。 だだこねてみたり、寂しがってみたり、辺な遠慮してみたり。 だんだんロボットというよりちびっ子にしか見えなくなってきちゃいました。 2人の絆も深まってきて、このままずっと一緒にいればいいのに、とか、でもタングこのままじゃ動かなくなっちゃうし、とか。 ハラハラしながら、でもワクワクしながらどんどん読んじゃいました。 いやぁ、最後は見事なタングロス(笑) まだまだ2人の冒険を読みたかったなぁ。

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2017/02/26

家に迷い込んだロボットを修理する手がかり、人を探す旅に出る主人公の男。その旅で、ロボットのことだけでなく、自分とも向き合う出会い、体験があり…。 冒険心や、ロボットやアンドロイドがうろうろする世の中ってどんなものだろうという好奇心を、くすぐられる一冊です。もちろん、ロボットのタン...

家に迷い込んだロボットを修理する手がかり、人を探す旅に出る主人公の男。その旅で、ロボットのことだけでなく、自分とも向き合う出会い、体験があり…。 冒険心や、ロボットやアンドロイドがうろうろする世の中ってどんなものだろうという好奇心を、くすぐられる一冊です。もちろん、ロボットのタングも実に愛くるしい。

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2017/02/22

感想に悩むぐらいに名作。 ミステリー、人工知能であるAIの近未来、夫婦間の食い違い、出産・子育てなどを描き、そして、必ず癒やされるSF。 前例ないぐらいポンコツロボットが、子供のように可愛い過ぎて、一気読み間違いない。 母親経験のある著者による緻密な構成が素晴らしい。そして、読み...

感想に悩むぐらいに名作。 ミステリー、人工知能であるAIの近未来、夫婦間の食い違い、出産・子育てなどを描き、そして、必ず癒やされるSF。 前例ないぐらいポンコツロボットが、子供のように可愛い過ぎて、一気読み間違いない。 母親経験のある著者による緻密な構成が素晴らしい。そして、読みやすく見事に仕上げた翻訳者もいい。 ハードSFに疲れた人達にも、是非とも読んで頂きたい。 作者のコンセプトは以下の通りなのだろう。 ・ニートでダメ中年男性の再生 ・子供の成長 ・人間とAI(人工知能)との共存 ・外見の差別

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2017/02/21

庭の石畳の上に、ポツンと佇むレトロなおもちゃのような姿のかわいらしいロボット。 行きつけの書店で平積みになっていた、酒井駒子さんの手によるこのカバー画を見て、思わず頬を緩めながら本書を手にとっていました。 現代とそう変わらない雰囲気を持ちながら、高性能のアンドロイドが家事や仕事...

庭の石畳の上に、ポツンと佇むレトロなおもちゃのような姿のかわいらしいロボット。 行きつけの書店で平積みになっていた、酒井駒子さんの手によるこのカバー画を見て、思わず頬を緩めながら本書を手にとっていました。 現代とそう変わらない雰囲気を持ちながら、高性能のアンドロイドが家事や仕事に就くのが当たり前となっていることからすると、少し未来になるのでしょうか。 イギリスの田舎に住む、法廷弁護士として成功している妻エイミーと、対照的に職にもつかず、親から譲り受けた家で、親からの遺産のおかげでぼんやりと過ごしている夫のベン。この夫婦の家の庭に、ある日忽然とボロボロの旧式ロボットが現れたところから物語は始まります。 タングと名乗るこの迷子のロボットに興味を持ったベンは、タングとともに、その生みの親を探す旅に出ることにし… キュートで魅力的なカバー画と、面白そうなストーリーにも拘らず、冒頭しばらくは、何かと頼りないベンとそれに苛立つエイミーとのやり取りにこちらまでウンザリしました。それに加えて、うるさくて駄々っ子で言うことをきかないタングの様子を見て、少しでもかわいいと思った自分に腹が立ったほどです。 そう、誰一人共感できるキャラがいないところからスタートしたんです。 ところがところが、二人(一人と一体!?)が旅に出てからは、いくつものトラブルやいろんな人との出会いを通じて互いに理解を深め、少しずつ少しずつ変わっていく二人(いや、そやから一人と一体)の姿に、冒頭部での苛立ちも忘れてのめり込んでいきました。 そしてタングの仕草のかわいらしさ、微笑ましさといったら! 時にハラハラ、時にドキドキしながら、いつの間にか、ずっとこの二人と一緒に居たいと願っていました。 ストーリーは全く違うけど、ロボットと人間の温かい絆を描いたと言う意味で、これは現代の「ロビー(アシモフが書いたロボットものの短編)」ですね。本当にいい本でした。

Posted byブクログ

2017/02/14

図書館で。水彩風な表紙が可愛い。 とりあえず主人公がどうにもこうにもうだつの上がらない男で何をするにも言い訳ばかりで周囲の事に無関心でなんでコレと奥さん結婚したんだろ?と思いました。なんて言うのか共通点もないし価値観もことごとく合わなそうな二人なのにな。 タンクは…これは可愛い...

図書館で。水彩風な表紙が可愛い。 とりあえず主人公がどうにもこうにもうだつの上がらない男で何をするにも言い訳ばかりで周囲の事に無関心でなんでコレと奥さん結婚したんだろ?と思いました。なんて言うのか共通点もないし価値観もことごとく合わなそうな二人なのにな。 タンクは…これは可愛いと言っていいんだろうか?というレベルだなぁ…。緊張すると液漏れするロボットとか私だったら怖くてレンタカーとかベッドには寝かせられない。 自我を音量で通すのは子供らしいけど子供と同じではない分扱いが楽なんだか大変なんだか。この方の考えて居るAIの人権とか道具として使用された製品の境がよくわからないのでなんかコレはヒトとして扱うべき存在なのかどうかで大分ん?と頭をひねるところもありました。人と同様とは思えないよな、うん。 とは言え。男性のこういう気が利かない点、女性はイラァっとするよねぇ、みたいな所が非常に面白く、笑わせてもらいました。奥さんとの新婚旅行時の洗濯ロボは笑った(笑) それにしても君に似合いの完全な人間になってやり直すなんて言ってたら多分そんな日は来ないと思うのでその結論にはちょっと不満かな。お互い不完全な所があってそこで妥協しながら生きて行くってのがオチなのかと思ったらそうでも無かった。でもタンクは子供には人気ありそうだ。

Posted byブクログ