黄色いマンション 黒い猫 の商品レビュー
雑誌「SWITCH」に2007年から2016年まで連載されたエッセイをまとめたもの。原宿の黄色いマンションに住んでいたアイドル時代、玄関に置き去りにされた箱の中に入っていた黒い猫を巡る表題作。今年50代になった筆者は、原宿の町を、故郷を、家族を、友人を、かつてのボーイフレンドとの...
雑誌「SWITCH」に2007年から2016年まで連載されたエッセイをまとめたもの。原宿の黄色いマンションに住んでいたアイドル時代、玄関に置き去りにされた箱の中に入っていた黒い猫を巡る表題作。今年50代になった筆者は、原宿の町を、故郷を、家族を、友人を、かつてのボーイフレンドとの思い出を語り尽くす。まるで目の前にいる姉から語りかけられているような自然体の文章。アイドル時代から読書が趣味だったという彼女に、アイドル時代以上の親しみを感じた。
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キョンキョンの言葉は生き生きとしていて 中学生の頃、アイドルの頃、離婚して一人になった頃が 率直で、キョンキョンらしい言葉で綴られている 何回か泣きながら読んでしまう場面もあり ちょっと切ない感じ
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和田さんの表紙と薄さに騙され(?) サクサクあっという間に読める気楽~なエッセイ集…と思いきや 序章からズッシリドッシリ。 とても「江戸っ子みたいにパクっと一口で」(前書きより)とは行かず いちいち箸を置いて一口30回は噛まないと咀嚼できない でも素朴で真っ直ぐで心地よい文章。...
和田さんの表紙と薄さに騙され(?) サクサクあっという間に読める気楽~なエッセイ集…と思いきや 序章からズッシリドッシリ。 とても「江戸っ子みたいにパクっと一口で」(前書きより)とは行かず いちいち箸を置いて一口30回は噛まないと咀嚼できない でも素朴で真っ直ぐで心地よい文章。 当時のBFはどうしてもフミヤに脳内変換しちゃうけど 他にも色々あったんだろなー。 お父さんの話、岡田有希子さんの話は特に心に残る。 【図書館・初読・6月10日読了】
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2007年〜2016年まで、 SWITCH連載「原宿百景」に綴った33篇+特別書き下ろし1篇 キョンキョンが若いころから通い、親しみ、住んでいたこともあるという原宿の町。変わるもの、変わらないもの、たくさんの思い・・・。 「原宿百景」って、9年間も連載してたのね~!すごいっ!...
2007年〜2016年まで、 SWITCH連載「原宿百景」に綴った33篇+特別書き下ろし1篇 キョンキョンが若いころから通い、親しみ、住んでいたこともあるという原宿の町。変わるもの、変わらないもの、たくさんの思い・・・。 「原宿百景」って、9年間も連載してたのね~!すごいっ!! そして、なんと!かつてのアイドルも50歳!! そりゃそうだ、一緒に歳を取ってきたんだもんねぇww 最初の方は、なんだかちょっと・・・ 暗くて不安定なかんじがして、コワイの。 後の方は、私が認識してるキョンキョン。 素敵で、前向きで、元気で。 でも、本来(?)暗い人らしいw そうだったのかー!www そういえば、キョンキョンって、子供いないんだよねぇ~。その分(?)家族との関わり方が素敵。 そして、たくさんの人への愛に満ち溢れている。 大人の、ひとりの、女として、生きてる。 痛みも、悲しみも、苦しみも、楽しさも、優しさも、 たくさん知っているのに、まだまだこれから行くわよ!って感じでカッコいい! やっぱり素敵だなぁ!!
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きょんきょん、もはや私の中ではアイドルあがりの女優ではない。 酸いも甘いも知っている、そしてその心の機微を表現できる女性。 お母さんのユミさん(お母さんが自死し、養女にだされ芸者になったという)を語る時のきょんきょんの優しい視点、 長姉の死、岡田有希子の死にも触れていた。空をとんだって表現してた。 世代が同じだからその頃の原宿とか中学時代の空気とか、懐かしくせつなくなりながら読んだ。 きょんきょんの新刊がでるたびに読むだろうな。
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家族(猫ちゃん含む)のことや、 ご近所さん、友人、通りすがりの人たち・・・ 半世紀まるっと、いい出会いに溢れてるんだな〜。 お気に入りを選曲したカセットテープを交換したり、 アイドルも、普通に恋を楽しみ、 そして、失恋もするんだな〜〜。 華やかな世界から見えない部分で、 しっかり...
家族(猫ちゃん含む)のことや、 ご近所さん、友人、通りすがりの人たち・・・ 半世紀まるっと、いい出会いに溢れてるんだな〜。 お気に入りを選曲したカセットテープを交換したり、 アイドルも、普通に恋を楽しみ、 そして、失恋もするんだな〜〜。 華やかな世界から見えない部分で、 しっかり人間っぽい生き方してて。 ぜ〜んぶ、魅力に変換できてるのが素敵。 キョンキョンが放つ言葉は、 飾らなくて、潔くて ひとつひとつが かっこいい!
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こんな素直な文章、ちょっと珍しい。 エッセイとカテゴライズするのがなんだかもったいない。エッセイなんだけど、「生エッセイ」とか「活〆エッセイ」とか「朝採りエッセイ」とか…、とにかくあまりに素直で丸出しの剥き出しで、でもそれがナチュラルで本来あるべき姿で憧れで…そんな意味で差別化...
こんな素直な文章、ちょっと珍しい。 エッセイとカテゴライズするのがなんだかもったいない。エッセイなんだけど、「生エッセイ」とか「活〆エッセイ」とか「朝採りエッセイ」とか…、とにかくあまりに素直で丸出しの剥き出しで、でもそれがナチュラルで本来あるべき姿で憧れで…そんな意味で差別化したい気持ちになるくらい、私の中で特別な一冊になった。 以前、「MEKURU」の特集を読んだ際、キョンキョンの頭の良さや、感性の寛容さ、でもそれでいてシンプルな人間性に憧れたのだけれど、今回のエッセイでは、それらの憧れスペックがどのようにキョンキョンの血となり骨となり搭載されたのか、小泉今日子という秘密結社のトップシークレットであってもおかしくないような内容が、まるでその日の天気の話をするような気軽さで綴られている。 幼き頃の1日の出来事から、ごく最近の話、アイドルとして10代でデビューしてからの話、家族の事、ある一晩の出来事から、1年間の出来事まで、大きな出来事も小さな小さな出来事もぜんぶ同じ温度で書かれているのが、好感が溢れて止まらない。Can't stop 好感。 読んでいると、キョンキョンのあのしっとりした声が頭で響く。 ちょっといたずらっぽい口調だったり、かしこまった口調や、少女だったり大人だったり、様々なテーマのエッセイがあるのだけれど、どれも共通しているのは、とにかく丁寧。自分の心に丁寧な人なんだと思った。 出来事の受け止め方というか、その時その時、間違いなく感じた事を、とても丁寧に大事に記憶してきたというか、自分の感覚を信じて、それに素直に従って生きることをとっても大事にしている。 物凄く悲しい出来事、物凄く寂しい出来事、それらもぜんぶ、丁寧に丁寧に、逃げることなく向き合ってきたから出来上がったんだ、キョンキョンは。両極を知っている人は強い。 ほとんどの人は、悲しさや寂しさまでも丁寧に感じている余裕なんてない。 私なんか、ちょっとでも寂しいとすぐに目の前の寂しさを解消しようとするし、悲しい出来事もお酒飲んで寝て忘れる!とかしちゃう。でもきっとキョンキョンは、悲しみも寂しさも、味が出なくなるまで味わいながらしゃぶりつくすんだろうと思う。もうスルメなのかゴムなのか判別もつかなくなるまで、あの小さな顎で丁寧にハムハムするのだろう。可愛いな、おい。 そのハムハムしている作業を惜しげもなく綴っていて、涙が止まらなかった。(ねえ?なんの話???) 境遇も年齢もなにもかも違うんだけど、とにかく共感に似た心の震え。 「キョンキョンに、俺はなる!」と海賊王宣言していた私だが、これを読んだ後、キョンキョンになる必要はないのかもしれない、と悟りの境地っぽいところに達した私。~feat.一朝一夕にはいかないという諦め~ 自分の感性に素直に、自分の気持ちに丁寧に、まずはこれを実践してみようと思うのだけれど、これって実はとても難しいんだよなあ…。
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小泉今日子の大ファンだから、手にとった。 読み始めた。 けれど、だんだんと、心の中でキョンキョンは 私にとって、ただのアイドルではなく、 敬愛する大人の女性そのものである、と気づく。 放たれる言葉、その経験、そこから感じたこと。 やさしく過去を見つめるまなざし。 なりたくて、...
小泉今日子の大ファンだから、手にとった。 読み始めた。 けれど、だんだんと、心の中でキョンキョンは 私にとって、ただのアイドルではなく、 敬愛する大人の女性そのものである、と気づく。 放たれる言葉、その経験、そこから感じたこと。 やさしく過去を見つめるまなざし。 なりたくて、まだまだそうなれない自分の 憧れの存在なのだ。 姿形も、演ずる姿も、書かれた文も 全てが恋いこがれる永遠のアイドルを たっぷり味わえる読書時間だった。
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小泉今日子さんが「SWITCH」に連載した 「原宿百景」33篇と書き下ろし1篇が 収められた一冊。 読後のこの感覚はなんだろう。 好きな女流作家の作品を読んだ後のような。 じんわりと何かが私にしみ込んで それらは少々重たくもあるのだが まったく嫌ではない。むしろ 目覚めたら熱が下がっていた時の けだるい快感が無性に嬉しい。 それはおそらくこの本が 単なるエッセイではなく 本人による見事な「小泉今日子50年史」 になっているからなのだろう。 現在と未来を見つめる目には 冷徹さと熱さがバランスよく同居し 過去を見つめる目には 懐古と後悔が往来し どこか諦めたような優しさがある。 自らの50年を 手のひらで何度も何度もひっくり返し 愛おしそうに見つめる彼女の横顔が 見えるようだ。 彼女は10代の頃から 自分がどんな人間かほとんどわかっていたと思う。 だから、自分とのつきあい方がうまい。 関わり方のセンスが実にいい。 これは私たち一般の女性たちも 大いに学ぶべきだ。 常に自分を知る努力をすること。 諦めずに自分としっかり関わること。 それができて初めて 他者と誠実に関わることができるのだ。 いま「独り」を生きる 小泉今日子という人が 誰よりも輝いて見えるワケが この本の中にある。
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