夢幻花 の商品レビュー
あっという間に読み終えました。 バラバラに見えたことが次々と繋がっていく展開はさすがです。 でも、キャラが多かった分、1人1人の魅力には欠けたかなぁと思います。 ストーリーの面白さとしても、まあまあといった感じ。
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江戸時代まで存在していた幻の黄色いアサガオをめぐるミステリ。 東野さんが完成に時間をかけただけのことはあって、本作はミステリとしての側面だけではなく、「負の宿命」「サイエンス」「才能」「青春小説」「家族間の人間ドラマ」などの様々な要素が盛り込まれている。そして前半部に配置された...
江戸時代まで存在していた幻の黄色いアサガオをめぐるミステリ。 東野さんが完成に時間をかけただけのことはあって、本作はミステリとしての側面だけではなく、「負の宿命」「サイエンス」「才能」「青春小説」「家族間の人間ドラマ」などの様々な要素が盛り込まれている。そして前半部に配置されたそれらの様々な伏線が結末に向けて完璧に回収されている。その展開は実に鮮やかであり、帯にある東野ミステリの真骨頂という言葉は実に的確なコピーだと思う。個人的には一つ一つのテーマをもう少し深く掘り下げてもいいんじゃないかなという気もしたけれど、誰にでもお薦めできる良作であることは疑いないものと考える。 なお、単行本刊行後の2014年10月、日本の基礎生物学研究所という機関で黄色いアサガオを咲かせることに成功したとのこと。すごいなあと思いつつも、田原歯科医の「消えゆくものは消えゆくままに」の言葉を思い出し(このあたりはエッセイ集『さいえんす?』に東野さんの意見が載っている)、科学への向き合い方って難しいなあと思ったりもした。
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花を愛でながら余生を送っていた老人・秋山周治が殺された。第一発見者の孫娘・梨乃は、祖父の庭から消えた黄色い花の鉢植えが気になり、ブログにアップするとともに、この花が縁で知り合った大学院生・蒼太と真相解明に乗り出す。一方、西荻窪署の刑事・早瀬も、別の思いを胸に事件を追っていた…。宿...
花を愛でながら余生を送っていた老人・秋山周治が殺された。第一発見者の孫娘・梨乃は、祖父の庭から消えた黄色い花の鉢植えが気になり、ブログにアップするとともに、この花が縁で知り合った大学院生・蒼太と真相解明に乗り出す。一方、西荻窪署の刑事・早瀬も、別の思いを胸に事件を追っていた…。宿命を背負った者たちの人間ドラマが展開していく“東野ミステリの真骨頂”。
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