仇敵 の商品レビュー
過去の経験や恨みから、不正を許さず正義のために尽くす主人公:恋窪の姿は、ややハードすぎて、「銀行員なのにコナンなの??」とも思った。顧客情報漏洩も甚だしい。最初のほうの短編は、やや腑に落ちないまま話が終わったり、初期の作品らしいといえばそう思う。 とはいえ、「貸すも親切、貸さぬ...
過去の経験や恨みから、不正を許さず正義のために尽くす主人公:恋窪の姿は、ややハードすぎて、「銀行員なのにコナンなの??」とも思った。顧客情報漏洩も甚だしい。最初のほうの短編は、やや腑に落ちないまま話が終わったり、初期の作品らしいといえばそう思う。 とはいえ、「貸すも親切、貸さぬも親切」の言葉や、恋窪の正義を貫き信頼ある関係を構築しようとする姿勢は、見習いたいし、そうあるべきだと思った。
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初期の池井戸潤作品 6作目だそうな。 主人公 恋窪と、因縁の峯岸、中島の関係を背景に、銀行を舞台とした事件が起こる。 果たして恋窪は目的を果たせるのか、、、 初期作品だけあって読みにくい。 短編が続くが、通して登場する人物や、その場限りの人物が混じる。 重要そうな立ち位置の...
初期の池井戸潤作品 6作目だそうな。 主人公 恋窪と、因縁の峯岸、中島の関係を背景に、銀行を舞台とした事件が起こる。 果たして恋窪は目的を果たせるのか、、、 初期作品だけあって読みにくい。 短編が続くが、通して登場する人物や、その場限りの人物が混じる。 重要そうな立ち位置の人が似た名前で出てくると、前の短編に出てなかったか?と前に戻って調べたり。 内容も難しい短編もあり、理解に苦しんだり。 何より毎度の結末がスッキリしない。 今まで読んだ池井戸潤作品の中では一番満足感が低かった。他が良すぎるからなのかもしれないが。
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元大手銀行のエリートが、行内の画策にあって地方銀行の庶務行員へ。若手の指導をしつつ、金融関連の事件を解決していくのを見るのは心地よい ただ、人の死が多かったり、半沢ほど後半の盛り上がりはなかったりで、物足りない感じ
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メガバンクである東都首都銀行で、常務の不正を暴こうとして、今一歩のところで、言われなき罪を着せられた企画次長の恋窪商太郎は、辞職せざるを得なかった。他の銀行に再就職しようとするが、困難で、地方銀行の庶務行員となって、今までと違った銀行をゆったりと見ることができた。ライバルと競い合...
メガバンクである東都首都銀行で、常務の不正を暴こうとして、今一歩のところで、言われなき罪を着せられた企画次長の恋窪商太郎は、辞職せざるを得なかった。他の銀行に再就職しようとするが、困難で、地方銀行の庶務行員となって、今までと違った銀行をゆったりと見ることができた。ライバルと競い合い、足を引っ張り合う銀行から、正常な銀行の中で働くのだった。 若い銀行員の松木は、恋窪に色々相談する中で、長年の銀行で培った経験を生かして、松木を銀行員として成長させる。8つの短編が繋がって、物語が展開するが、短編ごとに終わるのだが、ちょっと尻切れとんぼであるのが、残念であるが、恋窪の活躍が中心に描かれるので、その存在感はなんとも言えないほど明快である。東都首都銀行でライバルだった桜井から連絡があったが、約束の時間に現れず、桜井は自殺したと聞かされる。銀行の常務とつるんでいる企業は、人殺しも辞さない凶暴な企業だった。銀行のクレジットファイルが流出する事件から、見えてくる銀行の信用。高校の同級生だった友人が、IT企業の経営者になっていた。経営的に行き詰まっていた。恋窪を陥れようとする。恋窪は、そのことを知って、「金のために友達を裏切るような真似は死んでもしたくない」と諭す。 銀行が、ベンチャー企業の評価がしにくい存在であることを見せる。 結局は、東都首都銀行の不正が、その関連の中で、暴き、総務部長の不正を明らかにしたり、白山総業の中島の陰謀と戦う。徹底的に叩き潰さないところが、真実性があっていいかもしれないが、池井戸潤の相手を土下座させる迫力までないのが、中途半端かもね。 それにして、恋窪の戦おうとする基準が、自分自身だけでなく、社会的な規範に基づいているのもいいなぁ。簡単にいうと、おせっかいのようにも見える。
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この物語は、かつて銀行で不正を働いていた同僚を追い詰め、それに失敗し、罠に嵌められた主人公が、別な人生を歩んでいるうちに、またかつての仇敵がのさばっている事実を知り、それに対抗していく物語である。どこかスポ根や探偵もの等に通じる、弱点を持つ主人公が、様々な困難を乗り越え、少しずつ相手を追い詰めていき、最後に大逆転劇が繰り広げられる様が圧巻である。
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最初のページで今作品の主役恋窪氏のファンになりました❣️ 池井戸作品の中でのヒットの筆頭は半沢直樹でしょうけど、半沢氏より今作の恋窪氏の方が人間味や温かみを感じます 都市銀行のエリートコースを歩んでいた恋窪は行内の役員の不正を暴く前に濡れ衣を着せられて銀行を追われてしまう やっと...
最初のページで今作品の主役恋窪氏のファンになりました❣️ 池井戸作品の中でのヒットの筆頭は半沢直樹でしょうけど、半沢氏より今作の恋窪氏の方が人間味や温かみを感じます 都市銀行のエリートコースを歩んでいた恋窪は行内の役員の不正を暴く前に濡れ衣を着せられて銀行を追われてしまう やっとありついた仕事は銀行員とは一線をかくす庶務行員だった… しかし恋窪氏の能力は隠せず、行員の育成にも関わっていく しかし黒い影も彼の前に立ちはだかり、過去の不正とは縁が切れない 短編形式で読みやすく、話しが繋がっているので展開に目が離せない 銀行を舞台にした作品を書かせたら池井戸氏の右に出るものはないような気がする また、ストーリーを追いながら政治や経済にそれとなく目が行くので勉強にもなると感じる
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仇敵 池井戸潤氏 1.著者 バブル時代に銀行員を務めているからか、 資金繰り、特に手形、小切手の類の扱いと、その表と裏の描写が切実です。 2.楽しみ方 経理、財務の視点で読むか? ひとつの小説として、楽しむか?で、読み取る範囲と理解が変化するのが池井戸氏の小説なのだと考えます...
仇敵 池井戸潤氏 1.著者 バブル時代に銀行員を務めているからか、 資金繰り、特に手形、小切手の類の扱いと、その表と裏の描写が切実です。 2.楽しみ方 経理、財務の視点で読むか? ひとつの小説として、楽しむか?で、読み取る範囲と理解が変化するのが池井戸氏の小説なのだと考えます。 3.経理、財務の視点 事業計画の捉え方 信用して調査するか? 疑ってみるか? まさにそれ。 外的環境 需要、競合。 内的環境 供給、生産計画。経費と投資キャッシュ計画。 このロジックが保守的に積み上がっているか? もし、崩れるならば、どの点から崩落しやすいか? 私ならば、そう見る。
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大好きな池井戸さん。ストレスが溜まってイライラしている時に読むとスカッとする。 この本はずっと前から持っていたがなかなか読めずにいた本。今回日曜の休みに一気に読んだ。 私は白黒はっきりした結末が好きなので今回もスッキリ。 ただ、あえて言うなら最後は黒幕との直接対決が見たかったかも。そしたらもっとスッキリしたかも。 でも十分面白くやっぱり池井戸さんの作品はいいなぁと感じた。
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文句無く、面白い。さすが、池井戸ワールド。 小説もテレビ化された半沢直樹シリーズ。その少し前に出されたこの作品は、半沢直樹シリーズのような明かな一罰百戒、大逆転シナリオの路線はありながらも、陰の側面が際立っているように思える。 半沢直樹が最後の最後に大逆転をするような陽の側面...
文句無く、面白い。さすが、池井戸ワールド。 小説もテレビ化された半沢直樹シリーズ。その少し前に出されたこの作品は、半沢直樹シリーズのような明かな一罰百戒、大逆転シナリオの路線はありながらも、陰の側面が際立っているように思える。 半沢直樹が最後の最後に大逆転をするような陽の側面を持ってるとすると、仇敵は前者のような痛快さは無い。前者がテレビ的、後者が実生活に近い気がするのだ。飄々と生きている恋窪が、自らの信念に基づき不正を暴こうとする。しかし、足枷が邪魔をしてかえって痛い目を見る。痛いことのほうが多い。 そこが、半沢直樹シリーズとはまた違った魅力を醸し出すのだとおもう。
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半沢直樹シリーズも面白いけど、この作品もたまらなく面白く、一気に読んでしまった(*•̀ᴗ•́*)و ̑̑ 恋窪と松木のコンビ、シリーズ化しても面白いかも(。•̀ᴗ-)و ̑̑✧
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