海の見える理髪店 の商品レビュー
家族がテーマの6編の物語。 やはり表題作の「海の見える理髪店」が私は一番良かった。 年老いた店主が若い客に語る、と言う形で進んでいく。 淡々とした語り口だが、壮絶な内容。 じんわりと心に染みる物語。 最後の「成人式」は、冒頭から涙が止まらず。 夫婦の新たな出発にまた涙。 「 遠く...
家族がテーマの6編の物語。 やはり表題作の「海の見える理髪店」が私は一番良かった。 年老いた店主が若い客に語る、と言う形で進んでいく。 淡々とした語り口だが、壮絶な内容。 じんわりと心に染みる物語。 最後の「成人式」は、冒頭から涙が止まらず。 夫婦の新たな出発にまた涙。 「 遠くから来た手紙」は、ちょっと不思議な話だけど好き。 誰にでも後悔や忘れたい事、逃げ出したい事があるけれど、本当に大切な事を忘れずに、改めて家族に感謝をしようと思える一冊です。
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大人の寓話集という感じでした。六つの話。どれもが家族や死という切り口や暗喩を含んでる。読み進めるうちに涙の国に連れていかれてしまいそうでした。
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真面目に不器用にささやかに生きている人たちが、報われてほしいと願う短編集。あくまでもどこまでも「短編集」。
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短編集はもともと苦手なので辛めな点数になる。 海の見える理髪店 評価4 父親と子の物語。淡々と話は進む。小さいショックを受けるエピソードがじわじわと重なり、読み終わったあとに大きな余韻を残す。そんな展開。 いつか来た道 評価4 16年振りに会った母親は認知症を発症して...
短編集はもともと苦手なので辛めな点数になる。 海の見える理髪店 評価4 父親と子の物語。淡々と話は進む。小さいショックを受けるエピソードがじわじわと重なり、読み終わったあとに大きな余韻を残す。そんな展開。 いつか来た道 評価4 16年振りに会った母親は認知症を発症していた。 人生を支配し続けた母親の現在を受け止めた時、マユちゃんとようやくサヨナラすることができた。赦しの物語。 遠くから来た手紙 評価2 本当に遠くから来た手紙... 夫婦の危機に陥った原因がそれほど深刻ではなさそうなので、微笑ましい話なのかと。逆に言うと少し物足りない。 空は今日もスカイ 評価2 とても疲れた頭で読んだためか、少し展開についていけなかった。 フォレスト、フクシに救われるといいけど。おとうさんからもうぶたれないといいけど。 時のない時計 評価2 父の形見の時計を時計屋に修理してもらう話。 父がどんな人なのか?実は子は父親にあまり興味がない。わかってるつもりで知らないことばかり。 時計屋の、家族と時計にまつわる話を聞きながら、父の思い出をたどる。修理代は高くついたけど、父を想い父を理解するというプライスレスな経験ができた。 それが時計が偽物だと告げられたのに私が「なにやら嬉しそうだった」理由…なのかな?たぶん。 成人式 評価4 数ページ読んで、鈴音と同じ年頃の娘を持つ僕はキテしまう。なんとか最後まで読むが、やはり泣いてしまう。 夫婦再生の物語。大きな救いがあってよかった。 でも、こんな娘の成人式は、たまらないよ…
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海の見える理髪店でのある客が聞いた店主の人生。表題作のほか、少し切ない短編集。派手さはないが、綺麗にまとまっている印象。 好きだったのは「空は今日もスカイ」と「成人式」か。世界が広がることで大人になっていく子どもと、子に近づくことで子離れをする親。どちらも明るくはないが、未来に希...
海の見える理髪店でのある客が聞いた店主の人生。表題作のほか、少し切ない短編集。派手さはないが、綺麗にまとまっている印象。 好きだったのは「空は今日もスカイ」と「成人式」か。世界が広がることで大人になっていく子どもと、子に近づくことで子離れをする親。どちらも明るくはないが、未来に希望の持てる話でよかった。
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直木賞受賞作品。 家族について語られる、いくつかの小品。 表題作は、じわじわと進んでいき見事に落とす。 その展開と結末は、なかなかに良かった。 続く作品群も、そこそこに静かに良い。 古い職人がやっている、時計屋の店内で修理を待っているような感じ。古いけど落ち着いていて、みていたい...
直木賞受賞作品。 家族について語られる、いくつかの小品。 表題作は、じわじわと進んでいき見事に落とす。 その展開と結末は、なかなかに良かった。 続く作品群も、そこそこに静かに良い。 古い職人がやっている、時計屋の店内で修理を待っているような感じ。古いけど落ち着いていて、みていたいけど、少し居心地が悪い。でも、時は静かに進んでいき、やがて結末を迎える。
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もう読まないでおこうかなぁと思ってた荻原浩作品。 直木賞ということで読んでみた。 様々な家族のお話。 面白かった。 短編なのでさらっと読める。 やっぱり表題の「海の見える理髪店」が好きかな。 切ないような温かいような気持ちになるお話だった。 *** 第155回直木賞受賞作 ...
もう読まないでおこうかなぁと思ってた荻原浩作品。 直木賞ということで読んでみた。 様々な家族のお話。 面白かった。 短編なのでさらっと読める。 やっぱり表題の「海の見える理髪店」が好きかな。 切ないような温かいような気持ちになるお話だった。 *** 第155回直木賞受賞作 主の腕に惚れた大物俳優や政財界の名士が通いつめた伝説の床屋。ある事情からその店に最初で最後の予約を入れた僕と店主との特別な時間が始まる「海の見える理髪店」。 意識を押しつける画家の母から必死に逃れて十六年。理由あって懐かしい町に帰った私と母との思いもよらない再会を描く「いつか来た道」。 仕事ばかりの夫と口うるさい義母に反発。子連れで実家に帰った祥子のもとに、その晩から不思議なメールが届き始める「遠くから来た手紙」。 親の離婚で母の実家に連れられてきた茜は、家出をして海を目指す「空は今日もスカイ」。 父の形見を修理するために足を運んだ時計屋で、忘れていた父との思い出の断片が次々によみがえる「時のない時計」。 数年前に中学生の娘が急逝。悲嘆に暮れる日々を過ごしてきた夫婦が娘に代わり、成人式に替え玉出席しようと奮闘する「成人式」。 人生の可笑しさと切なさが沁みる、大人のための“泣ける"短編集。
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第155回直木賞受賞作。今年の直木賞を読んだ後、そういえば読んでいなかったと手にした一冊。 目次で6つの小題が目に入ったので、6人の客がやってくる理容店の話かと思ったら、6作の別々の小品集だったんですね。語っていって徐々にわかってくるそれぞれの家族。 「海の見える理髪店」の最後、...
第155回直木賞受賞作。今年の直木賞を読んだ後、そういえば読んでいなかったと手にした一冊。 目次で6つの小題が目に入ったので、6人の客がやってくる理容店の話かと思ったら、6作の別々の小品集だったんですね。語っていって徐々にわかってくるそれぞれの家族。 「海の見える理髪店」の最後、二人の関係が分かった時に、ハッとしました。
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好きな作家さんなので期待度が大きすぎて2つ星となってしまい残念です。 でも、直前に読んだ村田さんの「エリザベス友達」があまりにも良すぎての結果だろうと思います。 読んでいて、幼い頃に通っていた床屋さんの風景やそこにあった非日常の世界が甦り懐かしさが募りました。
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短編集ですが、面白いのとそうでは無いのものの差が激しいように感じました。 やっぱり「海の見える理髪店」が面白かったですし、長さもちょうどよかったです。 ほんの少しだけ元気をくれるような感じでした。
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