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恩讐の鎮魂曲 の商品レビュー

4.1

133件のお客様レビュー

  1. 5つ

    35

  2. 4つ

    66

  3. 3つ

    20

  4. 2つ

    2

  5. 1つ

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2016/07/06

御子柴弁護士シリーズ第3弾 少年院時代の教官 稲見が殺人犯として捕まる。 しかも 犯行を認めている! そして さらに 担当弁護士は既に自分ではない他人に決まっていた‼︎ 依頼人である被告人、被害者、事件関係者、その繋がりが徐々に明らかになってく様子が おもしろい!

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2016/07/06

御子柴シリーズ第3弾。相変わらずレベルの高いリーガルサスペンスだし、二転三転のどんでん返しも見事の一言なのですが。本作の御子柴先生、やたら人間くさくないですか?今までのシリーズではまるで機械のようで血の通い感じさせなかったのですが。成長したと言うことなのかなぁ

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2016/07/01

いくつかの点が繋がり、線になる。 テンポよく話は、進む。 よく考えると切ないやるせない… 私もこの様な状況におかれるのは、嫌だな。

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2016/06/20

緊急避難がテーマの1つ。重いシリーズで、いろいろ考えさせられる。御子柴弁護士の人間らしさが垣間見えた。

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2016/06/18

韓国船沈没事故・老人施設での虐待・少年法・裁判員裁判…、例によって社会派的な題材がてんこ盛り。でもこのシリーズは、薄っぺらな正義とか、その裏返しの露悪趣味なんかの臭いがしない。かなりブラックな話なのに、読んで嫌な気持ちにならないところがいい。そこが他の「社会派」ミステリやイヤミス...

韓国船沈没事故・老人施設での虐待・少年法・裁判員裁判…、例によって社会派的な題材がてんこ盛り。でもこのシリーズは、薄っぺらな正義とか、その裏返しの露悪趣味なんかの臭いがしない。かなりブラックな話なのに、読んで嫌な気持ちにならないところがいい。そこが他の「社会派」ミステリやイヤミスとの違い。

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2016/05/29

前歴から死体配達人の異名をとる、特異なキャラクター御子柴弁護士シリーズの第3弾。 今回も、「手に汗握る」の形容もかくやのリーガルサスペンスに、堪能した。 第3作は、タイムリーな課題といっていい介護施設が舞台。そして、依頼人が最大の敵? 百戦錬磨の御子柴も手を焼き、裁判結果は「相撲...

前歴から死体配達人の異名をとる、特異なキャラクター御子柴弁護士シリーズの第3弾。 今回も、「手に汗握る」の形容もかくやのリーガルサスペンスに、堪能した。 第3作は、タイムリーな課題といっていい介護施設が舞台。そして、依頼人が最大の敵? 百戦錬磨の御子柴も手を焼き、裁判結果は「相撲に勝って、勝負に負ける」の例えか。 法の限界を突き付けられ、自己嫌悪から気力を奪われて、人間らしくなった?、そんな御子柴が最後の最後で救われる。 「どうにも分からない女だな」と、御子柴がつぶやく事務所事務員日下部洋子とのコンビも楽しみなこのシリーズは、まだまだ続きそう。 次回作が待たれる。

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2016/05/29

脛に傷持つ悪辣弁護士の御子柴氏が、今回は恩師たる稲見元教官の事件に立ち向かいます。 ただ今回もまたいわゆる「普通」の事件の構図とはならず、御子柴は彼らしからぬジレンマに悩まされます。 今回の物語の肝は、この御子柴の懊悩にあるように思います。大切な人間のために戦っているのに、その手...

脛に傷持つ悪辣弁護士の御子柴氏が、今回は恩師たる稲見元教官の事件に立ち向かいます。 ただ今回もまたいわゆる「普通」の事件の構図とはならず、御子柴は彼らしからぬジレンマに悩まされます。 今回の物語の肝は、この御子柴の懊悩にあるように思います。大切な人間のために戦っているのに、その手はどうにも空を切ってばかり。それでも、戦うのか?意味があるのか?苦しむ彼の姿は、なんとも辛いものでした。 事件そのものも陰鬱としたもので、世情を反映した介護施設での事件ということでリアリティがあります。これに違い現実があちこちにあるのだろうと思うと、ぞっとさせられるばかりです。 ミステリとしての意外性…というか、起承転結の付け方はある意味作者らしいと思います。ただまあ若干都合よくアイテムが出てくる感じは否めませんでしたが。 個人的には、シリーズ物の一作として、御子柴氏が三度遭遇した苦難に立ち向かう姿を印象深く読みました。そして綺麗すぎるかもしれないラストシーンを経て、また次作、彼がどう変わるのか(変わらないのか)が楽しみになりました。

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2016/05/24

+++ 韓国船が沈没し、251名が亡くなった。その事故で、女性から救命胴衣を奪った日本人男性が暴行罪で裁判となったが、刑法の「緊急避難」が適用され無罪となった。一方、医療少年院時代の恩師・稲見が殺人容疑で逮捕されたため、御子柴は弁護人に名乗り出る。稲見は本当に殺人を犯したのか?『...

+++ 韓国船が沈没し、251名が亡くなった。その事故で、女性から救命胴衣を奪った日本人男性が暴行罪で裁判となったが、刑法の「緊急避難」が適用され無罪となった。一方、医療少年院時代の恩師・稲見が殺人容疑で逮捕されたため、御子柴は弁護人に名乗り出る。稲見は本当に殺人を犯したのか?『贖罪の奏鳴曲』シリーズ最新作!!圧倒的迫力のリーガル・サスペンス! +++ 御子柴礼司シリーズの三作目。冒頭は、韓国船籍の旅客船の沈没事件の描写から始まる。、物語にどんな関係があるのかわからないまま、特別養護老人ホームで起きた殺人事件に流れが移る。被害者は、特養の介護士、被疑者は御子柴の医療少年院時代の教官だった稲見。御子柴は、強引な策を弄して稲見の弁護人になるのである。罪を認めている稲見だが、御子柴の鼻は、何かきな臭いものを嗅ぎ取っている。次々に明らかになる事実はどれも驚くべきもので、一時も目を離せない。御子柴の屈託や、稲見の矜持も見どころである。まだまだ御子柴から目が離せないシリーズである。

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2016/05/26

★2016年5月21日読了『恩讐の鎮魂曲(レクイエム)』中山七里著 評価A 弁護士御子柴礼司が登場する推理小説サスペンス。中山七里氏の作品はいくつか読んできているが、『贖罪の奏鳴曲』シリーズは初めて。どうも実は3作目らしい。 内容はオーソドックスな推理小説仕立てで、大変面白く...

★2016年5月21日読了『恩讐の鎮魂曲(レクイエム)』中山七里著 評価A 弁護士御子柴礼司が登場する推理小説サスペンス。中山七里氏の作品はいくつか読んできているが、『贖罪の奏鳴曲』シリーズは初めて。どうも実は3作目らしい。 内容はオーソドックスな推理小説仕立てで、大変面白く読めました。多少、トリックとか作りこみのところでのミスを批判する人もいますが、それよりも作品の構想、筋書き自体がよく出来ていていると感心しました。面白ければ良いのではないでしょうか? 弁護士御子柴は、その中学生時代に5歳の幼女殺害し、死体切断放置したことから、当時死体配達人と呼ばれた過去を持つ。少年院で教官稲見武雄に育てられ、矯正して実社会に戻り、一念発起して司法試験に合格。弁護士となった異例の経歴の持ち主だ。それが故に、その過去を知る一般市民、企業は御子柴を使いたがらないが、ヤクザなど裏社会の人間の弁護は引きも切らず、圧倒的不利な状況を優秀な頭脳と緻密な下調べと弁論の組み立てで無罪を勝ち取る稀有な敏腕弁護士となっていた。 ある日、自らの人生の師である 教官稲見武雄が、入所していた川口市の特養ホームの介護士栃野守を殺害して逮捕されたことを知り、弁護を申し出る。しかし、稲見は、人を殺したことは間違いなく、その償いをするから、弁護不要と言い張る。 無理やり弁護を引き受けて、調べ始めると様々な事件の背景が浮かび上がってくる。 ■殺された栃野守は、数年前の沈没したブルーオーシャン号事件の時に、緊急避難要件で裁判に勝訴した当人であったこと。 ■稲見と同じ入所者グループの後藤清次は実は稲見の長男が命をかけて駅で救った男性だったこと。 ■ブルーオーシャン号事件で救命胴衣を取られて死亡した日浦香織をよく知る多治見市からわざわざ川口にまで来て入所しているやはり稲見と同じ入所者グループの小笠原栄の存在。 被告人が弁護を望まない逆境の中、御子柴はどうやって法廷闘争を繰り広げるのか? 刑法の緊急避難要件とは、補充性 危険回避のために他の方法がなくやむを得ない行為と認定されること法益均衡 回避することで得られた利益が侵害された利益より大きいか?が2大要件とされるが、適用はかなり困難。

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2018/01/25

シリーズ第3弾。少年院時代の恩師・稲見が殺人容疑で逮捕されたことを知った御子柴は、すでに決まっていた国選弁護人を押し退けてまで弁護に乗り出す。 待望の御子柴シリーズ最新作。やっぱりこのシリーズが一番好きだな。 先の2作ほどの派手さはないけれど、いろんなピースがきれいに嵌まってい...

シリーズ第3弾。少年院時代の恩師・稲見が殺人容疑で逮捕されたことを知った御子柴は、すでに決まっていた国選弁護人を押し退けてまで弁護に乗り出す。 待望の御子柴シリーズ最新作。やっぱりこのシリーズが一番好きだな。 先の2作ほどの派手さはないけれど、いろんなピースがきれいに嵌まっていって、読んでいて気持ちがいい。何よりいつになく人間らしい御子柴先生が見れる。 かつての恩師のため、無罪を主張し奔走する御子柴と、自ら真っ当に罪を償うことを望む稲見。 法とは何か、罪とは何か、贖罪とは何か、なかなか重いテーマを含みながら、ラストの手紙に救われる。

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