眩 の商品レビュー
深遠で摩訶不思議な魅力が言葉の介在を否定し凜として鎮座している、その絵に引き寄せられて 頁を捲り感動で涙腺が緩むのにさして時間を要しない。「葛飾北斎」とその娘「応為」絵筆一本で生き抜いた 半生を描いた「まかてさん」の作品。 幾つになろうが今の自分が一番若いと信念を持ち自分の...
深遠で摩訶不思議な魅力が言葉の介在を否定し凜として鎮座している、その絵に引き寄せられて 頁を捲り感動で涙腺が緩むのにさして時間を要しない。「葛飾北斎」とその娘「応為」絵筆一本で生き抜いた 半生を描いた「まかてさん」の作品。 幾つになろうが今の自分が一番若いと信念を持ち自分の道を邁進するその「応為」の生き方は本当に美しい。 最終章はカバーを外し本文と絵を対比させながら眺めました。直に講義を受けたような素晴らしい内容です。
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葛飾北斎とその娘のお栄さん(葛飾応為)の物語。 なるほど、絵の才能ってのは、父親から娘に移るんだね。ということは、X染色体上に優性形質として乗ってるということなんでしょうか。 確かに、黒澤明と娘の和子さんを見てると、顔も声も瓜二つですもんね。絵の才能も移ってるようですし。 ...
葛飾北斎とその娘のお栄さん(葛飾応為)の物語。 なるほど、絵の才能ってのは、父親から娘に移るんだね。ということは、X染色体上に優性形質として乗ってるということなんでしょうか。 確かに、黒澤明と娘の和子さんを見てると、顔も声も瓜二つですもんね。絵の才能も移ってるようですし。 それにしても、葛飾応為、光と影の使い方が素晴らしいですね。あまり有名ではありませんが、もっと評価されても良いかも。
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葛飾北斎の娘、お栄(葛飾応為)が主人公。応援したくなるような健気な主人公ではなく、はじめから女を捨てていて、図太い感じのお栄。絵を描くというたったひとつのことにここまで夢中になれてかっこいい。北斎は、病を乗り越えて、90まで絵を描き続けた。何歳になってもさらに上を目指して絵を描い...
葛飾北斎の娘、お栄(葛飾応為)が主人公。応援したくなるような健気な主人公ではなく、はじめから女を捨てていて、図太い感じのお栄。絵を描くというたったひとつのことにここまで夢中になれてかっこいい。北斎は、病を乗り越えて、90まで絵を描き続けた。何歳になってもさらに上を目指して絵を描いていた父が側にいたから、お栄も迷わず絵を続けられたのかな。
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杉浦日向子 のコミック「百日紅 」を読んで 葛飾北斎の娘お栄(葛飾応為)にものすごく興味をもった そしてこの表紙! 原画が観てみたいなあ ただただ絵を描きたかった 江戸時代末、生きづらかったけれどはねのけて自分の道を進んだ 「江戸のレンブラント」と称される ≪ 眩眩と 体に焼き...
杉浦日向子 のコミック「百日紅 」を読んで 葛飾北斎の娘お栄(葛飾応為)にものすごく興味をもった そしてこの表紙! 原画が観てみたいなあ ただただ絵を描きたかった 江戸時代末、生きづらかったけれどはねのけて自分の道を進んだ 「江戸のレンブラント」と称される ≪ 眩眩と 体に焼き付く 色光 ≫
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
女子として、すっきり。こんな生き方を‼︎ 元気もらえました。 生きるか、死ぬか。描くか、描かないのか。 っていう。北斎とその三女お栄。 「そうか。生きてるか死んでるか、五分と五分だと言ったか」 描かなくてはいられない…羨ましい…伝わる‼︎ 倒れてからの北斎。 そして、崎十郎のところを離れようとするお栄。 〜先々のあたしから見たら、今日のあたしがいっち若いじゃないか。〜 アタシの心にも。 太田記念美術館『吉原格子先之図』観に行くよ‼︎
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北斎の娘にして「江戸のレンブラント」天才女絵師・葛飾応為の知られざる生涯。あたしはただ、絵を描いていたいだけ。愚かな夫への軽蔑、兄弟子への叶わぬ恋、北斎の名を利用し悪事を重ねる甥――人生にまつわる面倒も、ひとたび絵筆を握ればすべて消え去る。北斎に「美人画では敵わない」と言わせ、西...
北斎の娘にして「江戸のレンブラント」天才女絵師・葛飾応為の知られざる生涯。あたしはただ、絵を描いていたいだけ。愚かな夫への軽蔑、兄弟子への叶わぬ恋、北斎の名を利用し悪事を重ねる甥――人生にまつわる面倒も、ひとたび絵筆を握ればすべて消え去る。北斎に「美人画では敵わない」と言わせ、西洋の陰影表現を体得し、全身全霊を絵に投じた絵師の生涯を圧倒的リアリティで描き出す
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皆さんの評価がいいので、憚れますが、「阿蘭陀西鶴」「恋歌」に及びません。悪くはないが、人物の設定や筋の運びに作為があり、緊張と推進力に欠ける文章は、読まされているようでした。それにしても、応為は凄い絵を描きましたね。「吉原格子先乃図」は浮世絵を超え、レンブラントを思わせる近代絵画...
皆さんの評価がいいので、憚れますが、「阿蘭陀西鶴」「恋歌」に及びません。悪くはないが、人物の設定や筋の運びに作為があり、緊張と推進力に欠ける文章は、読まされているようでした。それにしても、応為は凄い絵を描きましたね。「吉原格子先乃図」は浮世絵を超え、レンブラントを思わせる近代絵画です。近代絵画の鑑賞作法を知らない当時の人々の受け止め方に興味があります。この境地に達した応為は次の作品に進まなかったというのでしょうか?
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葛飾北斎の娘で絵師だった葛飾応為の一生。 北斎は天才だったが、応為も優れた絵師だった。 江戸末期なので登場人物はほぼ実在するが、作者の想像で埋めた部分が作品を分厚くし、それぞれの波乱の生涯を余すところなく描き切った。
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だめだ辛い。 読後どころか途中から、主に善次郎との関係が辛くてずーーんと重くなった。恋愛ものはあんまり読まないからか?好きな人と添えない物語は何か懐えぐられるなぁ…。 もうさっさと読み終わってこの本を手放したい一心で一気に最後まで読んだ。 せめてその後、いい人に巡り会えれば良...
だめだ辛い。 読後どころか途中から、主に善次郎との関係が辛くてずーーんと重くなった。恋愛ものはあんまり読まないからか?好きな人と添えない物語は何か懐えぐられるなぁ…。 もうさっさと読み終わってこの本を手放したい一心で一気に最後まで読んだ。 せめてその後、いい人に巡り会えれば良かったなぁと思ってしまう。 そういうのを捨てたからこその、応為であったわけだけれども。 特に三十路女は身につまされるようで辛いです。 馬琴師匠はかっこ良かったなぁ。
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葛飾北斎の娘、お栄(葛飾応為)の絵を描き続ける様が全面に出ている。 とにかく絵が好きで、夢中になり、女性的なしぐさや仕事は全くしないのだが、その書かれた絵はとてもしなやかで女性的であり、着眼が素晴らしいと思う。 「菊図」しかり「吉原格子先之図」しかり「三曲合奏図」しかり。 (「吉...
葛飾北斎の娘、お栄(葛飾応為)の絵を描き続ける様が全面に出ている。 とにかく絵が好きで、夢中になり、女性的なしぐさや仕事は全くしないのだが、その書かれた絵はとてもしなやかで女性的であり、着眼が素晴らしいと思う。 「菊図」しかり「吉原格子先之図」しかり「三曲合奏図」しかり。 (「吉原格子先之図」は単行本の表紙になっている) 「三曲合奏図」に登場する花魁、女芸人、町娘の背景の膨らませ方はさすが朝井まかて。という感じ。
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