永遠をさがしに の商品レビュー
2017年6月 お互い相手のことを強く想い、求め合っているのに、どこか噛み合わない母と娘の不器用な繋がりがとても温かかった。 世界的な指揮者(奏一郎)の父とふたりで暮らす、和音16歳。父のボストン行きをきっかけに、もとから冷え切っていたふたりの関係はさらに離れてしまう。そんな...
2017年6月 お互い相手のことを強く想い、求め合っているのに、どこか噛み合わない母と娘の不器用な繋がりがとても温かかった。 世界的な指揮者(奏一郎)の父とふたりで暮らす、和音16歳。父のボストン行きをきっかけに、もとから冷え切っていたふたりの関係はさらに離れてしまう。そんな中、ある日和音が家に帰ると、父の再婚相手だという真弓が現れる。そして、日本に残る和音と共に暮らすことにしたと言う。何の相談もなしに再婚を決めた父と自由すぎる真弓に、日に日に苛立ちが募る和音。だが、和音は友人をきっかけに再びチェロを弾き始めることで、実母、時依が家を出て行った理由、真弓の想い、父の気持ちを知る。音楽を通して、さまざまな人の想いが重なり合う。 和音は、実母、時依がチェリストだったことから、4歳のときから自分の意思とは関係なく、チェロを弾き始める。母に喜んでもらいたくて、友だちとも遊ばず、小さな身体で大きなチェロを抱える。この物語の登場人物はみんな音楽に携わっている。何かに挑み続ける人の葛藤や強さに感動した。 何十年とひとつのことに向き合い続けることは、ときにはとても辛いことかもしれない。でもそれでも戦い続けた人だからこそ見える景色があるのだと、この本を読むと思う。 「あたしはとことんやった。で、やめるって決めた。こう見えても、4歳のときから36歳まで、30年以上チェロやったんだから。その上での結論だよ。」 という真弓の言葉に、とことん音楽と向き合った強い気持ちを感じ、なんだか涙が出てしまった。いまの自分の人生以上の時間を何かにかけるというのは、どんな感じなのだろうと思った。単純にかっこいいなと思ったし、それだけの時間を注ぎ込めるものに出会えるって素敵だなと思った。
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2017/05/21 またしても、マハさんの魔法にかけられた。 時に絵画を、時に映画を、そして今回は音楽の魅力を言葉で紡いでくれた。 マハさんの紡ぐ言葉は美しい。そして私たちが当たり前のように日々目にしているもの、接しているものの尊さに気づかせてくれる。 マハさんの物語は、必ず人...
2017/05/21 またしても、マハさんの魔法にかけられた。 時に絵画を、時に映画を、そして今回は音楽の魅力を言葉で紡いでくれた。 マハさんの紡ぐ言葉は美しい。そして私たちが当たり前のように日々目にしているもの、接しているものの尊さに気づかせてくれる。 マハさんの物語は、必ず人と人のつながりが軸にある。きっとその特別なつながりは物語の中にしか存在しないものではなく、誰もが誰かとの間に持っているものなんじゃないかな。そのつながりを特別なものにできるかどうかは、私の生き方次第。大切な人のために、自分のできることを真心込めてやれる人でありたい。
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抱きしめてくれる両腕を求めてしまう、何歳になっても。芸術の神さまに愛されてしまったからといって、それ以外の愛を拒む必要はないのに、それは往々にしてこんなにも難しく、くるしい。
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もう、原田マハは読まないかもな。 こんなに陳腐な設定はだめだ。 こんなに深みのない登場人物もね。
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初めて読む作家さん。世界的な指揮者とチェロの演奏家だった母を持つ、和音16歳の物語。家を出て行ってしまった母、そこへ現れる新しい母と名乗る真弓。 音楽を通して、様々な親子の愛情、友情が描かれていて。 母や真弓さんには秘密があり驚かされることに。様々な試練を和音が周りの人々に支えら...
初めて読む作家さん。世界的な指揮者とチェロの演奏家だった母を持つ、和音16歳の物語。家を出て行ってしまった母、そこへ現れる新しい母と名乗る真弓。 音楽を通して、様々な親子の愛情、友情が描かれていて。 母や真弓さんには秘密があり驚かされることに。様々な試練を和音が周りの人々に支えられながらチェロに向き合っていく様子が丁寧に書かれている。チェロの旋律が聞こえてきそうな素敵な小説でした。
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凄かった。物凄くよかった。怒涛の展開でページをめくる手が止められなくての一気読み。こんなに熱い涙がボトボトこぼれ落ちたのはどの小説ぶりだろう。ティッシュを何枚使った事か。 マハさんの作品を読むといつも思う。凄いって。圧倒されてしまう。 真弓さん、本当に素敵だなぁ。優しくて強い。最...
凄かった。物凄くよかった。怒涛の展開でページをめくる手が止められなくての一気読み。こんなに熱い涙がボトボトこぼれ落ちたのはどの小説ぶりだろう。ティッシュを何枚使った事か。 マハさんの作品を読むといつも思う。凄いって。圧倒されてしまう。 真弓さん、本当に素敵だなぁ。優しくて強い。最強じゃないか。 寄付をされたピアノが調律師によって最終調整された場面。少し前に読んだ小説のあの人がついつい浮かんできて…そうしたら文庫の解説が宮下奈都さん。わおっ!
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
音楽家の両親を持つ女子高生の主人公の話。 母は昔に居なくなってしまい、父も海外へ。 父と再婚したという真弓との同居。 なかなかこの状況についていけなかったのですが、 読み進めるほどに、真弓さんがとってもいい人に。
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綺麗で丁寧な描写に、まるで音が聞こえるような錯覚を覚えました。優しくて誰より強い彼女にばかり、あまりにも試練が立て続けに起こるのが読んでいてすこし辛かった。お父さんのちょっとお茶目なキャラがこの本一番の癒しでした。
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読みやすくて、心が元気になるストーリー。和音と真弓の関係が心地いい。もっと対立するのかと思ったけど、真弓の真剣な思いが和音を変えていったのがよく分かる。文斗と朱里もいい友達だなー。映画化したらすごく良さそう。
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本著者のファンだが、この本も良かった。通勤電車で何度か目を潤ませてしまう。楽器をひく妻にも勧めた。 音楽家の両親(母は昔に居なくなってしまう)を持つ女子高生の主人公の話。以前飼っていた鳴かない鳥「トワ」に主人公をダブらせながら生きていく青春時代を描く。若い雛鳥を何人もの大人が陰...
本著者のファンだが、この本も良かった。通勤電車で何度か目を潤ませてしまう。楽器をひく妻にも勧めた。 音楽家の両親(母は昔に居なくなってしまう)を持つ女子高生の主人公の話。以前飼っていた鳴かない鳥「トワ」に主人公をダブらせながら生きていく青春時代を描く。若い雛鳥を何人もの大人が陰ながら支えている事に気付き心震える。 途中あれ?チェロってどの大きさの楽器だっけな?と思い、ググろうとして、「チェロ引きのゴーシュ」を思い出す。ああ、あの大きなやつか。
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