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家康、江戸を建てる の商品レビュー

4

131件のお客様レビュー

  1. 5つ

    32

  2. 4つ

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  3. 3つ

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2017/04/24

江戸を作り上げたのは、家康じゃないんだということね そりゃあ、家康が全部できるわけではないけど 人の力を信じて、発想して、時間をかけて そして、江戸に住む人々を想像して作られる姿は なんだかすごいなぁと思いながらも やっぱり、顕示欲や独占欲、諦めもあったりと 人間臭くて、驚きも満...

江戸を作り上げたのは、家康じゃないんだということね そりゃあ、家康が全部できるわけではないけど 人の力を信じて、発想して、時間をかけて そして、江戸に住む人々を想像して作られる姿は なんだかすごいなぁと思いながらも やっぱり、顕示欲や独占欲、諦めもあったりと 人間臭くて、驚きも満載の、元気が出る小説

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2017/04/23

家康の江戸開府について歴史小説として知れる本。ひとつひとつのエピソードが長くないので読みやすい。今の東京の地名の由来が分かって面白い。冷静に考えると東京が都市として発展したのはこの江戸開府の400年前からであり、それまでは湿原状態だったことを考えると、とてつもない編纂だし、その基...

家康の江戸開府について歴史小説として知れる本。ひとつひとつのエピソードが長くないので読みやすい。今の東京の地名の由来が分かって面白い。冷静に考えると東京が都市として発展したのはこの江戸開府の400年前からであり、それまでは湿原状態だったことを考えると、とてつもない編纂だし、その基礎を作った徳川家の偉業ぶりは計り知れない。

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2017/04/22

江戸、家康という切り口で書かれた作品は枚挙に暇が無いが、江戸のインフラに着目し独自の視点で書かれている本作品。 関八州の荒野を目の当たりにした家康の心に去来したものを推し量る術は持ち合わせてはいない。けれど、 江戸から戦禍を無くし未来永劫平和な社会を打立てようとする胸に秘めた家康...

江戸、家康という切り口で書かれた作品は枚挙に暇が無いが、江戸のインフラに着目し独自の視点で書かれている本作品。 関八州の荒野を目の当たりにした家康の心に去来したものを推し量る術は持ち合わせてはいない。けれど、 江戸から戦禍を無くし未来永劫平和な社会を打立てようとする胸に秘めた家康の決意が 天守閣の漆喰を白に固執する、その言葉に込められた真意を知り思わず言葉を失う自分があった。 命を賭けて江戸の基盤を築いた人々が、巷での市場移転・誘致勧誘の混乱醜態を見て何処かで嘲笑していないことを切に願う!

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2017/03/20

連作短編5編 江戸の町を一から造るという大事業に,治水工事や金融政策,上水道や築城などそれぞれの専門分野で精魂傾けた男達の仕事,気概に圧倒される.そしてその背後にあるのは家康の信念.感服しました.

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2017/03/14

徳川家康が江戸をどのように開発してきたのか、物語として読ませる。利根川を曲げて鹿島灘に注ぐようにしたこと、全国で使えるお金を流通させたこと、都市の住民が生活できるように、上水道をひいたこと、そして江戸城を築いたことーーこれらが江戸の未来を見据えた巨大な都市計画プロジェクトであるこ...

徳川家康が江戸をどのように開発してきたのか、物語として読ませる。利根川を曲げて鹿島灘に注ぐようにしたこと、全国で使えるお金を流通させたこと、都市の住民が生活できるように、上水道をひいたこと、そして江戸城を築いたことーーこれらが江戸の未来を見据えた巨大な都市計画プロジェクトであることに驚愕した。さらに、川を曲げるプロジェクトなど、個々のプロジェクトを指揮する人々の苦悩や苦労については、その行動が今の東京が世界に通じる都市であることを支える成因であろう。こんな大規模プロジェクトを推進できた家康がうらやましい。権力を持っていただけではなく、その先の未来を見据えることができた家康の偉大さに敬服。その偉大さは、現在も残る地名にある。銀座、井の頭、水道橋、もちろん丸ノ内や大手町なども。

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2017/03/08

①流れを変える ②金貨を延べる ③飲み水を引く ④石垣を積む ⑤天守を起こす どの話も面白い。江戸時代最初期、首都造りに携わった個人を主人公に5章。 壮大な話も有れば、一族の内輪揉めみたいな話も有る。 後世に名を残す人もいれば全然知らない人もいる。 題名に反して家康が出て来ない...

①流れを変える ②金貨を延べる ③飲み水を引く ④石垣を積む ⑤天守を起こす どの話も面白い。江戸時代最初期、首都造りに携わった個人を主人公に5章。 壮大な話も有れば、一族の内輪揉めみたいな話も有る。 後世に名を残す人もいれば全然知らない人もいる。 題名に反して家康が出て来ないのが面白い。出てきても脇役だ。オススメ!

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2017/03/06

秀吉から家康に告げられた、不公平な領地替え。 家康は関東には、手つかずの未来があると直感を信じて、日本史上もっとも人と米と土と金を投入した巨大なばくちに打ってでた。 物語は連作で、それぞれの事業でメインとなる人物を立てて、家康の江戸の基盤となる事業を地道で気の遠くなる作業で仕上...

秀吉から家康に告げられた、不公平な領地替え。 家康は関東には、手つかずの未来があると直感を信じて、日本史上もっとも人と米と土と金を投入した巨大なばくちに打ってでた。 物語は連作で、それぞれの事業でメインとなる人物を立てて、家康の江戸の基盤となる事業を地道で気の遠くなる作業で仕上げていく様子を描いてます。 ちょうど関ヶ原やら大坂の陣やら戦もあったその時に 戦とは関係なく進められていた壮大な街づくりに、 いちいち関心しましたし、 土木はちょっとわからないけど、建築は見るのも好きだし、 細かな表現でイメージしやすくて楽しめました。 請け負う職人の仕事も誇りも気持ちいい。

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2017/03/05

天正18年(1590年)夏、小田原攻めの最中に、豊臣秀吉は徳川家康に関八州を「進呈」すると言い出した。それまでの東海5カ国と引き換えに。 家臣たちの猛反対の中、家康はこの国替えを受け入れる。「関東には、手つかずの未来がある」との直感の故に。 江戸の泥地を、利根川の流れそのもの...

天正18年(1590年)夏、小田原攻めの最中に、豊臣秀吉は徳川家康に関八州を「進呈」すると言い出した。それまでの東海5カ国と引き換えに。 家臣たちの猛反対の中、家康はこの国替えを受け入れる。「関東には、手つかずの未来がある」との直感の故に。 江戸の泥地を、利根川の流れそのものを変えることで肥沃な関東平野に変える一大工事。三代に渡る執念ーー「流れを変える」 現代に続く計量貨幣の世の基礎となる小判を発行し、全国貨幣の支配者にーー「金貨を延べる」 江戸の街に上質な水道を。井の頭のルーツーー「飲み水を引く」 城が焼け落ちても残る、強くて美しい石垣を作り上げた男達の物語ーー「石垣を積む」 常識を覆した白い壁に込められた二つの意義ーー「天守を起こす」 戦争から平和の世へ。軍人・家康の治世家としての側面をクローズアップした快作。 世界に冠たる江戸の町を、現代の大都市東京の基礎を作った男達の物語。 普段歩く町の風景も変わって見えてくるような気がする。

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2017/02/26

家康が未開の地江戸をどのように作ったかがわかる5つのストーリー。 川の流れを変えて(現在の利根川は東京湾に注いでいた)湿地であったところを開発できるようにしたり、戦国の世から天下統一された世界では土地を褒賞にできないが故貨幣を制することが天下を守るために必要と見抜き小判を鋳造する...

家康が未開の地江戸をどのように作ったかがわかる5つのストーリー。 川の流れを変えて(現在の利根川は東京湾に注いでいた)湿地であったところを開発できるようにしたり、戦国の世から天下統一された世界では土地を褒賞にできないが故貨幣を制することが天下を守るために必要と見抜き小判を鋳造する話など、家康の先見性と大胆さがよくわかる。 今の地名がなぜその地名なのか(水道橋は、名の通り飲み水を井の頭の方から引っ張り外堀を超えさせる橋をかけたからとか、銀座はあたりが銀貨幣鋳造の中心地だったからとか)がわかり楽しい。 ブラタモリをみているような、へぇ〜で溢れる本。 その分感情の起伏はなく、ストーリーというより知識欲を満たすようなもので、小説というよりも江戸という地域の建立歴史本といった感じである。

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2017/02/26

中学校や高校で江戸時代を学習した後に読むと知識がさらに深まる作品だと思いました。山城から平城への変化については、日本史の学習でも学んだので懐かしいなあと思いながら読み進めました。今ある利根川の形や、貨幣の意味、そして天守閣の在り方など今ある事象を見るときに違った視点をくれる作品だ...

中学校や高校で江戸時代を学習した後に読むと知識がさらに深まる作品だと思いました。山城から平城への変化については、日本史の学習でも学んだので懐かしいなあと思いながら読み進めました。今ある利根川の形や、貨幣の意味、そして天守閣の在り方など今ある事象を見るときに違った視点をくれる作品だと思います。分かりやすく書いてあるので、歴史好きはもちろん、歴史が苦手な人も入りやすい作品です。個人的に、貨幣ができあがっていくまでの話が一番ドキドキしましたし、読んでいて楽しかったです。

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