デューン 砂の惑星 新訳版(下) の商品レビュー
幾重にも練られたプロット、ラストへ集約する分かりやすいストーリー展開、普遍的な人間性、余分なSF的解説のオミット、翻訳の読みやすさ。そして第1部完という感じで終わるので、続きが読みたくなる。""
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最後はあっさりしてるなあと感じたが、惑星アラキスの世界はこれからも続くものなので、これはこれでいいのだと思う。本作品全体では、独特の世界観を描ききったのが見事。だからこそ、この続きがどうなるのか気になるし、読んでみたくなる。また、新訳は読みやすく、下巻の巻末の用語集があるのだが、...
最後はあっさりしてるなあと感じたが、惑星アラキスの世界はこれからも続くものなので、これはこれでいいのだと思う。本作品全体では、独特の世界観を描ききったのが見事。だからこそ、この続きがどうなるのか気になるし、読んでみたくなる。また、新訳は読みやすく、下巻の巻末の用語集があるのだが、参照しなくてもすらすら読めてしまう。独特の言葉が世界観を構築し、それを最低限の補足で読めるのはありがたい。作品中ではキリスト教やイスラム教の知識をベースにした部分が多く、そのような知識に乏しい私が、本当の意味で作品を理解できたかどうかが心配である。まあ、本人が楽しんだと感じているので、理解の深さは置いておくとして、心配無用なのかもしれない。
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本当はこれだけじゃ無くて続きもある。30年前の記憶が少しよみがえったな。でも今読むとまあ、すごく面白いわけでも無いか。やはり歳によって感じ方が変わるね。
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矢野徹氏が翻訳した旧版を中学生の時に読んで、途中で挫折した記憶がある(^_^;「デューン砂の惑星」。酒井昭伸氏の新訳が登場したので、わくわくしながら発売日に上中下巻買い揃えました。長い話だけど、読み始めると本当にあっという間。 いやー、おもしろかった! 良いところのお坊っちゃん...
矢野徹氏が翻訳した旧版を中学生の時に読んで、途中で挫折した記憶がある(^_^;「デューン砂の惑星」。酒井昭伸氏の新訳が登場したので、わくわくしながら発売日に上中下巻買い揃えました。長い話だけど、読み始めると本当にあっという間。 いやー、おもしろかった! 良いところのお坊っちゃんが地位を追われて他郷を彷徨い、不遇の状況の中で新たな力を身につけて、最後は英雄となって敵を倒す。 エッセンスを思い切り要約すると要はそういう話で、典型的な貴種流離譚にして復讐譚。物語のフォーマットとして、本当に昔っからある「よくある話」です。 SFの古典的名作として名高いこの作品、「生態系SFの先駆け」と評されたり冒頭から独特なジャーゴンの嵐が説明無しに飛び交いまくったりして、SF初心者にはちょっとハードルの高いイメージがあるかもしれません。が、ストーリーの根幹は先に述べた通りの大時代的なよくある話ですので、わからないところは少々飛ばし読みしつつ「血湧き肉踊る冒険譚」としてシンプルに楽しんでしまえばこんな面白い作品はなかなかないですよ!数多い登場人物(メインキャラだけで何人いることやらヽ( ´ー`)ノ)の個性極まるキャラ立ちぶりも素晴らしい。 もちろん、全球がほぼ不毛の砂漠に覆われている惑星アラキスになぜ酸素が大量に存在し、動物が問題なく活動できるのかという生態学的な世界構築のユニークさ、機械に頼らず人間自身の精神力を極限まで高めることで繁栄を極めた異形の未来社会のグロテスクな魅力、意識の拡張を爆発的に押し進める「命の水」をはじめとする精神世界のサイケデリックな描写(作品の発表時代に鑑みて、ヒッピーのドラッグ文化の影響も感じ取れます)といった、SFならではの世界観とガジェットを深く堪能する楽しみ方もできます。誰が読んでもその人なりの視点で楽しめる、一大エンターテインメントだと思います。
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四半世紀ぶりに読み返した。 忘れてることもたくさんあったが、 私にとってSFとはこの小説のことだ と思い出した。 現代と地つづきなのだが、 全く別の世界を環境から構築し、 その世界で繰り広げられる 計略の中の計略の中の計略の ストーリー展開。 続きも新訳して欲しい。
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