怒り(上) の商品レビュー
上巻なので起承転結の起・承の部分がひたすら描かれており時間がゆっくり進んでいる。スピーディーには読み進められないけど、じっくり読みながら心理的にも情景に関しても描写が細かくて作者の吉田修一さんの繊細さが伝わってきた。読み進めていくうちに、下巻でどういう展開になるのかすごく楽しみに...
上巻なので起承転結の起・承の部分がひたすら描かれており時間がゆっくり進んでいる。スピーディーには読み進められないけど、じっくり読みながら心理的にも情景に関しても描写が細かくて作者の吉田修一さんの繊細さが伝わってきた。読み進めていくうちに、下巻でどういう展開になるのかすごく楽しみになっていった。
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映画を観ていてもたってもいられず 読み始めた、初吉田修一作品。 シンプルに語られていく 3通りのそれぞれの日常。 ここをあぁ描いてたのか! と思うようなちょっとした設定や エピソードの違いを感じた。 映画では想像しか出来なかった背景が 小説では繊細に語られていたり、 今のとこ...
映画を観ていてもたってもいられず 読み始めた、初吉田修一作品。 シンプルに語られていく 3通りのそれぞれの日常。 ここをあぁ描いてたのか! と思うようなちょっとした設定や エピソードの違いを感じた。 映画では想像しか出来なかった背景が 小説では繊細に語られていたり、 今のところどちらも秀逸だなぁと感心。 正直に言うと、映画のイメージなしに まっさらな気持ちで読んでみたかった。 きっとすごくよかっただろうと思う。
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最初の事件の描写は読んでて気分が悪くなるくらいショッキングで、でも三つのエピソードは違和感ない展開でストンと入ってくる。 どのキャラクターにも愛着が湧いてくるから、この先読むのが楽しみなのと、こわいのと。 続きは下で書きます。
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話の雰囲気は「悪人」に似ている。極悪殺人犯が逃亡して、一般人の中に紛れている。東京、千葉、沖縄に登場する身元の知れない男のどれかが極悪殺人犯なのだろうが、それがどれかわからない。殺人犯でない他の二人の物語は、殺人犯でないとわかればまったく関係のない、普通の人の物語なのだろうが、...
話の雰囲気は「悪人」に似ている。極悪殺人犯が逃亡して、一般人の中に紛れている。東京、千葉、沖縄に登場する身元の知れない男のどれかが極悪殺人犯なのだろうが、それがどれかわからない。殺人犯でない他の二人の物語は、殺人犯でないとわかればまったく関係のない、普通の人の物語なのだろうが、得体の知れなさが人間も読者も疑心暗鬼にさせる。怒りとは、その疑心暗鬼を描く人たちに対する怒りなのだろうか。多分本当のテーマは十分に理解しきれていないのだろうが、それでも面白かった。
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映画が良かったので観終わったあとすぐ買ったもののやっと今になって読みました。 映画では描ききれなかったエピソードや登場人物たちの内情も書かれてるし、若干違う部分もあるので映画を観てストーリーがわかってる人でも十分楽しめると思います。 誰が真犯人なのかわからないハラハラ感もあり...
映画が良かったので観終わったあとすぐ買ったもののやっと今になって読みました。 映画では描ききれなかったエピソードや登場人物たちの内情も書かれてるし、若干違う部分もあるので映画を観てストーリーがわかってる人でも十分楽しめると思います。 誰が真犯人なのかわからないハラハラ感もありながら、切ないシーンも多くて胸が痛くなります…。
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若い夫婦が自宅で惨殺され、現場には「怒」という血文字が残されていた。犯人は山神一也、二十七歳と判明するが、その行方は杳として知れず捜査は難航していた。そして事件から一年後の夏―。房総の港町で働く槇洋平・愛子親子、大手企業に勤めるゲイの藤田優馬、沖縄の離島で母と暮らす小宮山泉の前に、身元不詳の三人の男が現れた。
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吉田修一の「悪人」が、あまりに大好きなのですが、その「悪人」後に、満を持して発表されていた、この「怒り」。物凄く物凄く読みたかったのです。その願いが、漸く、最近、叶いました。いやあ。嬉しいなあ。読書の愉悦を満喫しまくっております。 で、無事に上巻、読み終えましたが、、、もちろん面白い。素晴らしい。大満足、なのですが。なのですが。正直にセキララに本音をいいますと、「『悪人』ほどでは、ないかなあ?あっこまで面白くは、ないかなあ?」という、大変に失礼な意見と、なった次第です。吉田さん、すみません。ごめんなさい。でも、個人的セキララな感想では、どうしても、悪人のほうが好きなんですよね。 まあ、まだ、上巻を読み終えただけ、ですので。まだ、まるまる、下巻が、残っている。いやあ、幸せです。早く、一刻も早く、下巻を読み通したい。気が急くねえ。楽しみだねえ。 まず、題名の「怒り」の意味が、上巻を読んだだけでは、今はまだ、ピンと来ていません。下巻を読み終えた時に、その題名に込められた意味、理解できるのだろうか?楽しみだ。どうなんだろうなあ、、、しっかし「怒り」って題名。不思議ですよね。こんなタイトルの小説、あり得るの?ってなタイトルだな。「怒り」ですよ?英語で言うと、「ANGER」なのかしら?どうなのかしら?もっと激しい、烈しい、もっと強烈な感情なのかしら?「怒り」と「憤怒」は、違うのか?どうなんだ。何故にこの題名なんだ。凄い、気になります。 ちなみに、上巻だけでは、まだ、ストーリーの核心部分には、全く触れていない、といいますか、そこまで物語が進んでいない、といいますか。本当に、この先、どうなるんだろうなあ? 完全な個人の妄想なのですが、個人的に、今、思っていることは。 小木幸則、里佳子夫妻を殺害した山神一也と、 千葉の田代哲也 東京の大西直人 沖縄の田中さん は、同一人物なのではなかろうか、と思う次第です。 上巻で語られる、千葉、東京、沖縄で展開される3つの物語は、時系列がずれていて。 東京。優馬の話。そして、警察の話。コレが現在の山神の話、で、 千葉。槙親子の話。 沖縄。泉親子の話。この二つが、過去の山神のエピソード、なのではなかろうか?と。 山神一也は、 一重まぶたの目 右頬に並んだ三つのホクロ 左利き が、特徴。 一重まぶたは整形で直した。だから優馬が直人に対して、「お前の寝起きの顔ってヒドイな。瞼、腫れ上がりすぎ」となる。 直人の右頬に三つならんだホクロは、優馬の母親が、気づいた。 田中さんが左利きなのは、那覇で、泉と辰也が気づいた。 むう。田代君だけが、絡んでいないな。 優馬の時の話でのみ、2013年を迎えた。という明確な年号の説明があるが、他の二つのエピソードでは、今何年か、という話はでていない、気がする。 でも、山神の女装似顔絵がTV放映された翌日に?千葉で愛子と明日香が、似顔絵の張り紙を見ている?という描写もある。 沖縄で、田中さんが、辰也に向かって「香川?プレミア?」と言ったのは、香川真司が、イングランド・プレミアリーグでサッカーをしていた描写だと思うのだが、これは2012年頃の筈。 等を考えると、、、直人・田代君・田中さん = 山神一也 説は、無理があるのか?どうなのか? 謎は深まるばかりです。全ては、下巻が解決するのでしょうが、、、ああ、はよ、読まねば。 あと、直人も、田代君も、田中さんも、基本的には良い人、ってか、人間として良い影響を周りに与えているかたがたの気がします。そんな人物と、凶悪な殺人を犯した、山神一也が、どのようにして一致しうるのか?そもそも、何故、山神一也は、小木夫妻を殺害したのか?「怒」の血文字が意味するのは、なんなのか? ああ、もう、下巻が読みたい。今すぐにでも。いやあ。読書の愉悦。まさにそれですね。吉田修一さん、素晴らしいなあ。
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内容紹介 殺人現場には、血文字「怒」が残されていた。事件から1年後の夏、物語は始まる。逃亡を続ける犯人・山神一也はどこにいるのか? 感想は下巻で
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サスペンス小説を読みたいと思い、話題の書だったので読了。理不尽で不可解な殺人事件のあと、1年後に、平凡な生活を送っていた3組の家族の所に正体不明の男が現れる。真犯人は誰なのか、家族との関わりの中でドラマが展開する。
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映画を観てから読んだ。驚くほど映画の配役と違和感が無い。 特有の比喩が妙な現実味を感じさせて、ぞぞっとなる。
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