きょうの日はさようなら の商品レビュー
図書室。 夏に読めたら最高だったかな。ストーリーのオチは物足りなさもあったけど、発想と、感情を表すことばのひとつひとつがとても良かった。
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最近マイブームの一穂ミチ。 女子高生の話かあ・・と読み始めた時はノッテこなかったけど読み進めるうちに引き込まれた。作者の筆のうまさかなあ。 登場人物の明るさの背後にある悲しみが、なんとも切なかった。最後、サイドストーリーのような沖津くん目線の話もよかった。 思いがけず面白い一冊だ...
最近マイブームの一穂ミチ。 女子高生の話かあ・・と読み始めた時はノッテこなかったけど読み進めるうちに引き込まれた。作者の筆のうまさかなあ。 登場人物の明るさの背後にある悲しみが、なんとも切なかった。最後、サイドストーリーのような沖津くん目線の話もよかった。 思いがけず面白い一冊だった。
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①語彙★☆☆☆☆ 読みやすい語句を使いながらも、その場の状況や人物像が手に取るようにわかる。空想科学らしき内容も丁寧に描写されている。 ②登場人物数★☆☆☆☆ 2つの家族でストーリーが収まるコンパクトな仕様。名前も覚えやすく、関連した命名のため、すぐにインプットできた。 ③1文感...
①語彙★☆☆☆☆ 読みやすい語句を使いながらも、その場の状況や人物像が手に取るようにわかる。空想科学らしき内容も丁寧に描写されている。 ②登場人物数★☆☆☆☆ 2つの家族でストーリーが収まるコンパクトな仕様。名前も覚えやすく、関連した命名のため、すぐにインプットできた。 ③1文感想 冷めきった1つの家族に今日子がやってきて、少しずつ変わっていくひとつの家族、そして徐々に明らかになる今日子の境遇が重なり、温かくもあるが、切ないひと夏の思い出が描かれていた。
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長い眠りから目覚めた30年前の女子高生と、2025年を生きる高校生の双子の姉弟とのひと夏の出来事。 30年前の女子高生って言ったら私じゃん!と思いながら、知らず知らずのうちに平成、令和と過ごして、時代の変化、生活の変化に順応している(つもり!?)けれど、目覚めたらこの世界って戸...
長い眠りから目覚めた30年前の女子高生と、2025年を生きる高校生の双子の姉弟とのひと夏の出来事。 30年前の女子高生って言ったら私じゃん!と思いながら、知らず知らずのうちに平成、令和と過ごして、時代の変化、生活の変化に順応している(つもり!?)けれど、目覚めたらこの世界って戸惑うよな…。 話し言葉ひとつとっても、そこに潜む無意識のような使い方に時代の変化を改めて意識した。 個人的に、最近高校生達が主人公の物語を読んでいることが多い。 すっかり過ぎてしまった若い頃のあの時を思い出したいのか、はたまたその年代の自身の子供の事を理解したいのか…。 いずれにしても、あの頃の1日ってとっても貴重だったな、って過ぎてから思うんだよ、とこの作品を通して少し切なくなりました。
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さくさく読んでしまった 表紙もいい 登場人物お互いに影響し合ってるんだろうけど線が交わるというより漸近線とか接点というかんじのふれ方ふれなさ加減ですき 一穂ミチさん、暗く終わらないのが最高
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現代の双子の高校生が、30年間の眠りから目覚めた女子高生のいとこと過ごす夏の話。 ある事件から、冬眠状態のまま生き延びた今日子。彼女が目覚めたら30年の時がたっていました。引き取られた親戚の家の子、明日子と日々人と出会い、仲良くなっていきます。 「昔はCDをレンタルしてMDや...
現代の双子の高校生が、30年間の眠りから目覚めた女子高生のいとこと過ごす夏の話。 ある事件から、冬眠状態のまま生き延びた今日子。彼女が目覚めたら30年の時がたっていました。引き取られた親戚の家の子、明日子と日々人と出会い、仲良くなっていきます。 「昔はCDをレンタルしてMDやテープに曲を入れてたのに、今は曲のデータを購入したりサブスクで聴いたりしている」など、現代と過去の比較描写が前半にたくさん出てきます。アラサー、アラフォー世代にはあるあるで懐かしく感じるかも? 後半は、今日子が冬眠状態で生き延びれた理由や、事件の背景などが徐々に明らかになっていきます。 本編後のサブキャラ目線の短編がとても刺さりました。「あの時そうだったんだ…」と後からわかる感じや、他の人物の視点を通して今日子の人柄に深みが増す感じが素敵。こういう話を書けるようになりたい…!
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
軽い気持ちで手に取った本ですが滅茶苦茶面白かったです。ジュブナイルも侮れない。 コールドスリープから目覚めた女の子との出逢いと、そこから始まる奇妙な共同生活が描かれる。まあよくある『インターステラー』的展開を踏襲しつつも世代間の感覚の擦れやギャップを濃やかに活写している点が興味深いですね。 自分としては割と始めの方の、明日子の何気無い言い回しに鋭いメスを入れるような今日子の指摘が気に入ってます。相手を傷付けない為に為される婉曲な言い回し。然しその実それは相手にも傷付けられたくないが為の距離感でありバリアでもある。今を生きる若者にとって昔がどうだったかなんて知る由も無いけれど、どうやら世相や風潮はよりセンシティブになりつつあるという事は誰より肌で感じている。 誰もが薄々感じているけど、敢えて言語化は為ない。それが世間という社交の場ではマナーだから。然し三十年前というマナーの埒外から来た人間にはそんなこと関係ない。何れは現代の風潮に染まるとしても。 こういう繊細な機微を女子高生というキャラクターを使って表現するのは実に上手いアイディアだと思う。日本語は開闢以来現在進行形で凄まじい淘汰に晒され続けている。その微妙な変化に誰よりも敏感なのはいつだって女子高生なのだ。学者や研究者のような教養ある大人ではない。 物語の終わり方に関しては何とも切なく、読者諸氏には受け入れ難く捉える向きもあろうかとは思う。然し最初から最後まで全編通して全く退屈することの無い佳作であったと、個人的には感じている。
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図書館でふと目にして借りてきた一穂ミチさんの本。オレンジ文庫ってジュニアメインかな?と思いながら読み始めました。 高校生達の物語なのだけれど想像以上に面白かったです。
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30年間の眠りから覚めた女子高生が現代の高校生姉弟と生活を始める話。 今日子の寂しさが想像できない。さっきまでいた友達が、目覚めたら誰もいない。家族も。 最後、なんとか気持ちの折り合いをつけようとしている今日子の本音が溢れていて辛い。 明日がいつも通り来ることを信じている時の...
30年間の眠りから覚めた女子高生が現代の高校生姉弟と生活を始める話。 今日子の寂しさが想像できない。さっきまでいた友達が、目覚めたら誰もいない。家族も。 最後、なんとか気持ちの折り合いをつけようとしている今日子の本音が溢れていて辛い。 明日がいつも通り来ることを信じている時の今日子が、対比されていて今を生きているということが尊かった。
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2025年、夏休み。 高校生の明日子と双子の弟の日々人は折り合いの悪い父親から、突然、同じ年のいとこがいることを知らされる。 いとこの名は堂上今日子。明日子の目には「純血種のJK」あるいは「女学生」に見える彼女は実は1978年生まれ。 彼女は、冷凍睡眠で30年間眠っていたのだった...
2025年、夏休み。 高校生の明日子と双子の弟の日々人は折り合いの悪い父親から、突然、同じ年のいとこがいることを知らされる。 いとこの名は堂上今日子。明日子の目には「純血種のJK」あるいは「女学生」に見える彼女は実は1978年生まれ。 彼女は、冷凍睡眠で30年間眠っていたのだったーーー。 毛色の変わったタイムスリップもののような読み心地。 タイムスリップものの小説や映画の名作がちらちらと頭に浮かぶ。 今日子と同じ時代を同じような年代で生きていた私には懐かしすぎる今日子の語る1995年。 まるであの頃の友達のはなしを聞いてるかのよう。 三十年近く前のはなしなのに、昨日のことのように感じる。 同時に、明日子たちの感覚もわかる気がする。 私はもう女子高生でなくおばさんだけれど、2025年の一年前、2024年を生きている。 今日子と明日子たち、両方の感覚がわかることで、不思議な感慨が起こる。 ラストは切なかったが、その後の短編『堂上今日子について、そしてさよならプレイガールちゃん』は、さらに切なくて半泣きで読んだ。 年齢を重ねたからこその読後感ではないかと思う。 あの頃も今も未来も大切にしたくなる作品です。 さてさてさんのレビューでこの作品を知ることができました。 ありがとうございました!
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