ことり の商品レビュー
宝石の様に心のさざめく飴玉を、舐めて溶かしてしまうのは勿体無いと思いながら口に含むのを抑えられなかった、そんな気分で堪らずに読み切ってしまった感じ。読み進むにつれ、“小鳥の小父さん”の慎ましやかな人生に祝福の囀りあれと願って止まない気持ちに。多分それは、自らにも、慎ましくしたなら...
宝石の様に心のさざめく飴玉を、舐めて溶かしてしまうのは勿体無いと思いながら口に含むのを抑えられなかった、そんな気分で堪らずに読み切ってしまった感じ。読み進むにつれ、“小鳥の小父さん”の慎ましやかな人生に祝福の囀りあれと願って止まない気持ちに。多分それは、自らにも、慎ましくしたならば相応の報いを願う希望のような思いを誘い出されるから。
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鳥に関する優しい本とは思いつつもの 自分の中では消化できなかった内容。 もっとゆとりをもって生きていかなきゃと諭されているようでもあって。心苦しかった。。 ファンタジーを心底から楽しめるには自分に余裕がなきやだめなのかと。改めて実感。
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兄弟愛を描いた一冊、平凡のありがたみを再認識した。 読んでいて著者の独特な世界観に引き込まれた
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とても優しい作品です。 私たちは社会の規範と理解を超える人たちに対してレッテルを貼り、見えないところに押しやることで安心して社会生活を送っている側面があって、そのことに気づかされると、私自身もそうやっておめでたく生きているのかなと思い、怖く悲しくなります。社会のそういう側面をとら...
とても優しい作品です。 私たちは社会の規範と理解を超える人たちに対してレッテルを貼り、見えないところに押しやることで安心して社会生活を送っている側面があって、そのことに気づかされると、私自身もそうやっておめでたく生きているのかなと思い、怖く悲しくなります。社会のそういう側面をとらえて、その一方で、司書や名誉園長のように心優しい人たちの存在も描きながら、なにか純粋で透明なものを小鳥の声に託している、そんな小説だと思いました。
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とても良かった。彼の人生が不遇だとかつまらないとは全然思わない。愛溢れる素晴らしい人生だと思う。 あらすじ(背表紙より) 人間の言葉は話せないけれど、小鳥のさえずりを理解する兄と、兄の言葉を唯一わかる弟。二人は支えあってひっそりと生きていく。やがて兄は亡くなり、弟は「小鳥の小父さ...
とても良かった。彼の人生が不遇だとかつまらないとは全然思わない。愛溢れる素晴らしい人生だと思う。 あらすじ(背表紙より) 人間の言葉は話せないけれど、小鳥のさえずりを理解する兄と、兄の言葉を唯一わかる弟。二人は支えあってひっそりと生きていく。やがて兄は亡くなり、弟は「小鳥の小父さん」と人々に呼ばれて…。慎み深い兄弟の一生を描く、優しく切ない、著者の会心作。
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読み始めは、空気の薄い、高原にいるような、少しつらい感覚がありました。慣れるにつれ、「小鳥のおじさん」と呼ばれる男性の生涯は、とても美しいものであることがわかります。一生の間、僅かに出会う人々も、渡り鳥のように、凛とした、いさぎよい清らかさをしめします。今まで私が読んだ小説の中...
読み始めは、空気の薄い、高原にいるような、少しつらい感覚がありました。慣れるにつれ、「小鳥のおじさん」と呼ばれる男性の生涯は、とても美しいものであることがわかります。一生の間、僅かに出会う人々も、渡り鳥のように、凛とした、いさぎよい清らかさをしめします。今まで私が読んだ小説の中で、もっとも美しい心を持った人物になっています。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
「小鳥の小父さん」と呼ばれる、人と上手くコミニュケーションが出来ない、孤独な老人の物語。 小川さんらしい、ひっそりとしていて孤独で哀しいお話。 でも根底には温かさがあり、一生が美しく描かれていて読む手が止まらない。 独自の言葉しか話さなくなった7つ年上のお兄さんとの生活、お兄さんがなくなった後に始まった幼稚園の鳥小屋の掃除の生活、図書館で巡り合った淡い気持ち、いろいろな出来事を経験しながら、ただ淡々と描かれる毎日。 普通の人とは全く違った生活でありながら、でも普通の人と同様に普通に人生は紡がれる。 そのギャップの描かれ方、これこそやっぱり小川さんの作品なんだろうな。
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小鳥との不思議なやりとりが、現実の世界から優しく引き離してくれる様でした。 どんな人の人生にも、淡くせつない出来事がある。小父さんの図書館での様子は、小さい時の甘酸っぱい記憶を思い出させてくれました。
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