桜ほうさら(上) の商品レビュー
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タイトルの「桜ほうさら」は、甲州や南信州の「ささらほうさら」 (いろいろなことがあって大変という意味) という言葉に桜をからめた言葉だそうで、 でも中信地区の私は初めて聞いた言葉でした。 でも「大変大変」って言うよりは、「ささらほうさらだね~」って言う方が綺麗だと思ったんだけど 地元の人からしたらそうでもないのかな? 桜の時期に読もうと春休み買ってあった本ですがずるずると・・・もう散ってるわっっ!!って・・・ 宮部さんの時代物は読みやすいですね~ 背景がバッチリ思い浮かぶというか その町の賑やかさがちゃんと思い浮かびます。 まだ上巻なので笙之介の日常が主ですが どんどんささらほうさらになりそうな予感!!!
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2016.11.4読了。挿絵無い方が良いなぁ。表紙のイラストもタイトル文字もそうなのだが、このテイストだと物語の佇まいを壊してると思う。妖とか駄菓子とかを題材にしてるものならこのとぼけた感じの優しいテイストでも合うだろう。でもこの話はそんなほのぼのした話ではなくシリアス面の方が強...
2016.11.4読了。挿絵無い方が良いなぁ。表紙のイラストもタイトル文字もそうなのだが、このテイストだと物語の佇まいを壊してると思う。妖とか駄菓子とかを題材にしてるものならこのとぼけた感じの優しいテイストでも合うだろう。でもこの話はそんなほのぼのした話ではなくシリアス面の方が強いと思うのだ。挿絵を入れるなら風景のみか写実的なイラストの方がいい。目次の黒いグラデバックの桜の花弁や章題の桜の花弁は良い効果を出してるのに…。途中にある関係図も分かりやすいけどこの物語においてはイラストはない方がいい。明朝体の名前と線による図でよかった。どうしてもここでイラストを入れるならシルエットだろう。すごく勿体無いなぁ。笙之介と父親の思い出に出てくる「楽しく黙りこくって歩き-」の表現は好きだなぁ。私も幼い頃に父と黙りこくって魚獲りとか散歩とかしたからこの静かな無言の楽しさはよく知ってる。救荒録は今で言う防災ハンドブックだろうか。江戸時代からこういうものがあるという事は日本の水準の高さでもあり日本という国がいかに災害の多い国かを示すものなのだと思う。にしても話が良い分挿絵の残念さが際立つな。ああ勿体無い。
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富勘長屋の個性的で勢いのいい住人達と、村田屋治などの人達の中で、ひょろひょろと流されつつみんなに愛されている若侍さん、古橋笙之介。 普段は気ままに暮らしている笙之介が、時折お家の話や気になることに熱中する様子のバランスが良い。 古橋家や権力争いの謎と疑惑が積み重なり、これがどう...
富勘長屋の個性的で勢いのいい住人達と、村田屋治などの人達の中で、ひょろひょろと流されつつみんなに愛されている若侍さん、古橋笙之介。 普段は気ままに暮らしている笙之介が、時折お家の話や気になることに熱中する様子のバランスが良い。 古橋家や権力争いの謎と疑惑が積み重なり、これがどういう展開を見せるのか、楽しみです。
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父の汚名をすすごうと上総国から江戸へ出てきた古橋笙之介は、深川の富勘長屋に住むことに。母に疎まれるほど頼りなく、世間知らずの若侍に対し、写本の仕事を世話する貸本屋の治兵衛や、おせっかいだが優しい長屋の人々は、何かと手を差し伸べてくれる。家族と心が通い合わないもどかしさを感じるなか...
父の汚名をすすごうと上総国から江戸へ出てきた古橋笙之介は、深川の富勘長屋に住むことに。母に疎まれるほど頼りなく、世間知らずの若侍に対し、写本の仕事を世話する貸本屋の治兵衛や、おせっかいだが優しい長屋の人々は、何かと手を差し伸べてくれる。家族と心が通い合わないもどかしさを感じるなか、笙之介は「桜の精」のような少女・和香と出逢い…。しみじみとした人情が心に沁みる、宮部時代小説の真骨頂。
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花見の会の話あたりから面白くなってきた。 笙之介に構うおきん、かわいい。 下巻では、笙之介と和香がどうなるのか気になるな。
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つづきがまだあるので星は4つに留めておきますが、あいかわらずの「読ませる力」がすごくて、あっという間の上巻読了です。
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宮部みゆきの時代小説珍しいなと思って読んでみた。 下町の長屋に暮らす、書の写しで生計をたてるかたわら、父の死の謎をとき、ぬれぎぬを晴らそうとするが・・ 宮部みゆきらしく登場人物はみんな魅力的。謎ときも興味深くて一気に下巻まで読ませます。 でもみんなに愛される主人公や、助けに入る...
宮部みゆきの時代小説珍しいなと思って読んでみた。 下町の長屋に暮らす、書の写しで生計をたてるかたわら、父の死の謎をとき、ぬれぎぬを晴らそうとするが・・ 宮部みゆきらしく登場人物はみんな魅力的。謎ときも興味深くて一気に下巻まで読ませます。 でもみんなに愛される主人公や、助けに入る人達がうまい話すぎてちょっと簡単すぎる感じかな
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父の汚名を晴らすために田舎から江戸へ出てきた(出させられた)、若侍の話。 江戸で長屋に住み、写本の仕事をして過ごす世間知らずの笙之介が、色々な人と触れ合って成長していくさまが軸。
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父親がお家騒動に巻き込まれて無実のうちにお家廃絶となり、母や兄とも不仲と言う暗い身の上の主人公・笙之介であるので、もっと深刻で悲しげなストーリーかと思っていたら、笙之介を取り巻く人々が善人なので、心穏やかに読めました。下巻で事件の真相が証されるのでしょうか。
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再読。久しぶりに宮部さんの時代物を読むと、安心してドキドキワクワクできる。「桜ほうさら」というタイトルの語感や響きと、可愛らしい表紙のイラストが、内容にもぴったり。肝心の謎解きはまったく進まなくて、他の謎解きに巻き込まれて寄り道しているにもかかわらず、楽しい。村田屋の老番頭の帚三は、「ぼんくら」シリーズの「おでこ」を思い出させるなあ。下巻はようやく核心に迫る・・・んだったかな?
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