消滅世界 の商品レビュー
自分が読んできた村田沙耶香の本の中で、1番インパクトがある本だった。千葉に行くあたりから嫌悪感がずっとあり、次第に狂っていく主人公と、もしかして読んでる私が異常なのかも、とかんじる恐怖感がすごかった。新種のホラー。「正常ほど不気味な発狂はない」は名言。嫌悪感なのに癖になる、怖いも...
自分が読んできた村田沙耶香の本の中で、1番インパクトがある本だった。千葉に行くあたりから嫌悪感がずっとあり、次第に狂っていく主人公と、もしかして読んでる私が異常なのかも、とかんじる恐怖感がすごかった。新種のホラー。「正常ほど不気味な発狂はない」は名言。嫌悪感なのに癖になる、怖いもの見たさでまた村田沙耶香の本が読みたくなった。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
ひたすら気持ち悪いなぁと思いながら見てたが、最後まで気持ち悪いまま終わってスッキリしなかった。 自分の感性が侵食されていく感触があって、作品のテーマも正常とは?異常とは?といった感じなので「考えさせられる作品」としては良いのかもしれないが、「カタルシスを与える作品」としては星1しか与えられない。 作者が作品を通して伝えたいメッセージは理解できたので星2。
Posted by
「家族」の形が変わる不思議な話。 今の「正常」も段々と変化して、この物語のようになるような気がしてしまった。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
SF作品として読んでも耐えられなかった私の備忘録として記します。 全体的に世界観の構築が拙く、登場人物も物語を進めるために台詞を与えられている作品だった。 人工授精が当たり前となった世界で、主人公は自然受精で生まれてきたというアイデンティティの持ち主。 母の代から人工授精が当たり前であるにも関わらず、遺伝子操作の設定には言及されておらずあくまでも現代日本、関東近辺を舞台に物語は進んでいく。 近未来的な描写が稚拙。 人工授精関連の医療が発達しているが、情報源は基本的にテレビ。IT関連が発達しているという描写は一切ない。 自動車も人が運転しており、電車も現実と同じように使用されている。リモートワークは発達しておらず、毎日出社してお昼には蕎麦屋に行く描写すらある現代日本っぷり。 更に、登場人物はすべからくアニメキャラクターに恋愛感情を抱いた経験があるように見える。 ゲーム、漫画、バーチャルアイドルなどの描写は一切なく、作者のITとエンタメの造詣に疑念。 なによりも、幼少から中年になるまでアニメキャラクターへ恋愛感情を抱くことができる登場人物たちの精神性の幼さに驚愕。飽きないの? ここまで記述した内容はあくまでも設定が、個人的に好みではなかっただけなのだと思う。 しかし、主人公の母親の人物像はあまりにも酷い。 彼女はただ、自然恋愛、自然妊娠を崇拝していただけのような描写が冒頭にある。 にも関わらず、終盤では性愛至上主義の価値観を娘に植え付けたのは悪意だったのだと思わせるような発言をしていた。 しかもその発言は、主人公が地の文で比喩表現として用いて居た言葉をそのまま使用するのだ。 「呪った」だの、「清潔な部屋」だの、主人公の心の声ではなかったのか。 もはや、母親は物語を都合よく進めるための役割を全うする人物だとしか思えない。 あと、主人公吐きすぎ。
Posted by
恐ろしすぎる。 読んでいくうちに私の中でも「正常」が奪われてる感じがしました。こんな未来は恐怖でしかありません。でも、このまま技術が発展していくと有り得る世界なのかも知れない、、
Posted by
新種のホラー感。何かを問うような物語なのかなと思って耐えて読み続けたけど、全く求めてたものとは違った。読むべきではなかった。なんか不気味すぎた。 「大切なものは、他人に見せると簡単に踏みにじられる。そんなに彼らが大事なら、ちゃんとしまっておきなさい」 っていうセリフはめっちゃ共感...
新種のホラー感。何かを問うような物語なのかなと思って耐えて読み続けたけど、全く求めてたものとは違った。読むべきではなかった。なんか不気味すぎた。 「大切なものは、他人に見せると簡単に踏みにじられる。そんなに彼らが大事なら、ちゃんとしまっておきなさい」 っていうセリフはめっちゃ共感したし刺さった。自分が今までなんとなく思っていたことが言語化されてて言葉になったのでよかった。
Posted by
途中で、再読だ…!と気づいたけどよく憶えてなかったしそのまま読了。そうそう。この不可思議な感じだったな。恐ろしいSFのようでもあるけれど、実際の2024年の現実世界から地続きにある未来のようにも思えて、絶妙にリアル。アダムとイブの呪いがラストで奇妙に回収されていることで、スッキリ...
途中で、再読だ…!と気づいたけどよく憶えてなかったしそのまま読了。そうそう。この不可思議な感じだったな。恐ろしいSFのようでもあるけれど、実際の2024年の現実世界から地続きにある未来のようにも思えて、絶妙にリアル。アダムとイブの呪いがラストで奇妙に回収されていることで、スッキリするような余計に気持ち悪いような…。私にとってはこの物語はホラーです。
Posted by
読む前の評判と読んだ後の気持ちが全然違った。 気軽に読んでいい内容ではなく、どことなく気持ち悪くなるような作品であった。
Posted by
凄く大人向けの小説でした。(エロさを感じさせない描写ですが) 初めて、村田沙耶香さんの本を読みましたが、 この世界観に圧倒されます。(どのように生きたら、こんな世界が思いつくのか、と不思議です。) ページ数も250程なので、サクッと読めるのですが、没入感はとても大きいです。 ...
凄く大人向けの小説でした。(エロさを感じさせない描写ですが) 初めて、村田沙耶香さんの本を読みましたが、 この世界観に圧倒されます。(どのように生きたら、こんな世界が思いつくのか、と不思議です。) ページ数も250程なので、サクッと読めるのですが、没入感はとても大きいです。 読み終わると、肩の力が抜ける感覚に陥りました。 リアルなもう一つの世界線を感じたい方にオススメです!
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
生殖行動・夫婦・果ては家族や性別という概念がだんだんとなくなって行く過渡期の世界の物語。 主人公たちが実験都市千葉へ移り住む動機がいまいちよくわからなかったし本当にそのような技術や制度が実現したとて人間ってそんなに合理的に進化できるものだろうかという考えが邪魔して素直に読めなかった。それともそれすらも作中でいうところのあっちの世界の考え方なのか?
Posted by