罪人よやすらかに眠れ の商品レビュー
大きなお屋敷のイメージが頭に浮かびます。 業を持つ人だけが吸い寄せられるように招かれる館。そこに住む面々もまたミステリアスで引き込まれます。 北良さんの謎が知りたいです。 推理と不思議なお話で楽しめます。
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本人も気が付いていないような業を引き寄せてしまう家。それに引き寄せられる罪人たち。それは館の中で暴かれる。 6つの短編。短いためキリがよく読みやすい。パターンは一緒のため最後の方はオチが読めるのが欠点だがライトミステリとしてちょうど良かった。
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この作者のパターンだけど、ラストがそれでどうなった?みたいで今一つだな。 2016.1.14
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【収録作品】さいしょの客 友人と、その恋人/2人めの客 はじめての一人旅/3人めの客 徘徊と彷徨/4人めの客 懐かしい友だち/5人めの客 待ち人来たらず/さいごの客 今度こそ、さよなら
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中島家の屋敷を訪れた人の秘密を居候的存在の北良が暴くという連作短編集。北良の台詞一つで話が一転し、類稀なる洞察力でロジカルに秘密を明かにしていく展開で面白いです。 結局、北良を始めとした屋敷の住人が何者なのか明らかにされないですし、秘密が明らかになってもその後は有耶無耶なままです...
中島家の屋敷を訪れた人の秘密を居候的存在の北良が暴くという連作短編集。北良の台詞一つで話が一転し、類稀なる洞察力でロジカルに秘密を明かにしていく展開で面白いです。 結局、北良を始めとした屋敷の住人が何者なのか明らかにされないですし、秘密が明らかになってもその後は有耶無耶なままですっきりしませんが、北良が裏でどういった関与をしているのか推測出来る作りになっているので、なかなか興味深い一冊です。
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シビアな事件もありながら、さくっと読みやすい 連作短編集。 業を抱えた人間が、なぜか引き寄せられる、 札幌の中島公園近くのお屋敷「中島家」 そこに住むのは美形の一家と使用人に 謎の美形北良(きたら)氏。 氏の名前、もちろん中島公園にあるコンサート ホールを意識しているのだろうな...
シビアな事件もありながら、さくっと読みやすい 連作短編集。 業を抱えた人間が、なぜか引き寄せられる、 札幌の中島公園近くのお屋敷「中島家」 そこに住むのは美形の一家と使用人に 謎の美形北良(きたら)氏。 氏の名前、もちろん中島公園にあるコンサート ホールを意識しているのだろうな。 なんだか、あの周辺を歩いてみたくなる。 そして、様々な事情でその屋敷に招じ入れられる 人たちの語る断片から隠された事実を語りだす 北良氏。恐ろしいほどの洞察力は、どこか人間離れ しているほど。 悲惨な事件が暴かれても、さほど深刻な印象に ならないのは、基本的に招じ入れられた人が犯人や それに準じる役割を受け持ってはいないからだろうか。 それでも、彼らが突きつけられる選択は、辛いもの には違いないのだけれど。。。 それでも、選択肢がある人は、まだマシなのか。。。 最終話のラストの会話からして、シリーズ化 されるのかな。 彼らの正体もいずれ明かされるのだろうか。
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+++ 訪れた者は、この場所で自らの業と向き合う。それは揺らがぬ、この《館》のルール。 「この館に、業を抱えていない人間が来てはいけないんです」 北海道札幌市、中島公園のすぐそばに不思議な《館》がある。 公園と同じ名の表札を掲げるその建物に、吸い寄せられるように足を踏み入れた...
+++ 訪れた者は、この場所で自らの業と向き合う。それは揺らがぬ、この《館》のルール。 「この館に、業を抱えていない人間が来てはいけないんです」 北海道札幌市、中島公園のすぐそばに不思議な《館》がある。 公園と同じ名の表札を掲げるその建物に、吸い寄せられるように足を踏み入れた客の境遇はさまざまだ。 「友人と、その恋人」を連れた若者、 「はじめての一人旅」に出た小学生の女の子、 「徘徊と彷徨」をせざるを得ない中年男性、 「懐かしい友だち」を思い出すOL、 「待ち人来たらず」に困惑する青年、 「今度こそ、さよなら」をするために過去をひもとく女性……。 そして彼らを待ち受けるのは、北良(きたら)と名乗るおそろしく頭の切れる男。 果たして迷える客人たちは、何を抱えて《館》を訪れたのか? ロジックの名手が紡ぐ、6つの謎。 まったく新しい《館》ミステリ、ここに誕生! +++ 札幌市の中島公園にほど近い高級住宅街の、ひときわ大きな中島家の邸宅で繰り広げられる推理物語である。なぜか吸い寄せられるように、業を抱えた人物が中島邸の前へたどり着き、邸に住まう誰かに誘われて中島家にやってくる。犯した罪を白日の下に晒される者あり、業を洗い流して帰っていく者あり、さまざまであるが、抱えているものはかなり残酷な事々である。来訪者は、無理やり連れてこられたわけではないのだが、囚われた、という印象を受けるのは、業を宿した者を引き寄せる中島家と、元々業を抱えて邸に居ついてしまい、いまや探偵役となっている北良の存在ゆえだろうか。もっと別の来訪者の物語もぜひ読みたいと思わせる一冊である。
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- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
前作『凪の司祭』は、一応ファンのつもりだった石持浅海という作家と、絶縁を検討するほど酷い作品だった。怒りが収まらないうちに、早くも新刊が出たわけだが…。 札幌のとある場所にある館。全6編、それぞれに「業」を抱えた人間たちが、この館に迷い込む。そして、「業」の真相が、謎の美青年により白日の下に晒される、というパターンである。「館」と聞いたとき、また連続殺人かと思ったが…。 さいしょの客。酔いつぶれた友人と、その恋人。そんな些細なことからばれるとは。というか、通報しろよっ!!! 2人めの客。少女にはあまりにも酷な真相。少女は責められない。解決になっていない気がするが、こうするしかないのか。 3人めの客。親としてどう振る舞うべきか。子も子なら、親も親。現実にありそうな事例だな…。4人めの客。転校によって、親友と別れざるを得なかった人は多いだろう。でもさ…ここまでするか? どうやって後始末したのやら…。 5人めの客。子持ちの女性と交際してはいけないわけではない。しかし、子の立場で見ると、どうなのか。救いがないオチだ…。さて、ここまで割とあっさりした読み口だったが、さいごの客。ようやく本領発揮と言えるだろうか。 無差別殺人で8人が殺され、恋人を失った女性。もやもやを抱えたまま3年が経ったが、その真相は…。この方の過去の作品にもあった通り、目的のためには、人命はそんなに軽いのかという、おなじみの展開でした。チャンチャン。 客自身に非がある場合とない場合、色々だが、石持作品らしい自己中心的な人物のオンパレード。『凪の司祭』を読む前なら、それらを突っ込んで楽しめたのだろうが、『凪の司祭』の後遺症が重すぎたようだ。館の住人たちも、何だか鼻につくし…。 一言だけ。やすらかに眠っていい罪人なんか、出てこないだろうがっ!!!
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館に来た客の持つ謎を解くという安楽椅子探偵もの.これがシリーズものでなければこの設定はどうなの,という気がする.
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