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復讐屋成海慶介の事件簿 の商品レビュー

3.5

52件のお客様レビュー

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2016/07/04

手ひどく男に振られた美菜代は凄腕の復讐屋・成瀬のもとを訪れて復讐を依頼するも、小馬鹿にされ相手にもしてくれない。それでも美菜代は無理やり彼の事務所に転がり込んで、彼の手腕を盗もうと助手として働きだす… いつもちょっとひねった設定が楽しい作者さんの作品、今回もユニークな設定で、け...

手ひどく男に振られた美菜代は凄腕の復讐屋・成瀬のもとを訪れて復讐を依頼するも、小馬鹿にされ相手にもしてくれない。それでも美菜代は無理やり彼の事務所に転がり込んで、彼の手腕を盗もうと助手として働きだす… いつもちょっとひねった設定が楽しい作者さんの作品、今回もユニークな設定で、けっこうドロドロでもある(テーマが復讐なだけに)エピソードを面白く読ませてくれます。 復讐屋で荒稼ぎしながら復讐を必ずしも良しとしない成瀬のバックグラウンドや、最後の美菜代とのやり取りには思わぬシリアスさが秘められていて、ただ軽く楽しめるだけのお話でもありません。 また、別れた元妻を取り戻そうとする男たちのエピソードは滑稽さとともに哀れさをも感じたり、脚本家の盗作騒動の結論の付け方もそりゃそうだと腑に落ちるものだったり、話ごとに異なった楽しめ方ができて、充実して楽しめる一冊だと思いました。

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2016/06/02

復讐屋とは言っているけれど、物騒なことをしているわけでもなさそう。 「復讐するは我にあり」(p47) 復讐するのは自分だ、神である自分が復讐するんだからお前たち人間は復讐しなくていいんだよ という意味らしい。これを方針にしているようだ。 他人が何か困ることをして復讐してやろうと思...

復讐屋とは言っているけれど、物騒なことをしているわけでもなさそう。 「復讐するは我にあり」(p47) 復讐するのは自分だ、神である自分が復讐するんだからお前たち人間は復讐しなくていいんだよ という意味らしい。これを方針にしているようだ。 他人が何か困ることをして復讐してやろうと思わずとも、良からぬことでその人が成り上がったのなら、きっとそのツケはその人本人に返ってくると思う。そう思わないとやってられないわ。

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2016/04/08

タイトル通り、復讐屋の成海の元で 押しかけ秘書として働き始めた美奈代が出逢った様々な案件。 成海のキャラが掴めなかったせいもあって 全体に薄い印象。 シリーズ化していけば面白いかも。 【図書館・初読・4月8日読了】

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2016/02/29

最近の原田作品に比べると、登場人物のキャラが大人しく、その代わりにストーリーで読ませる内容で、その意味では、初期の「東京ロンダリング」のような感じ。復讐屋という奇想天外な設定も、どことなく、東京ロンダリングに近い気がする。 復讐屋を自称しながら、依頼のままに復讐をするのではなく、...

最近の原田作品に比べると、登場人物のキャラが大人しく、その代わりにストーリーで読ませる内容で、その意味では、初期の「東京ロンダリング」のような感じ。復讐屋という奇想天外な設定も、どことなく、東京ロンダリングに近い気がする。 復讐屋を自称しながら、依頼のままに復讐をするのではなく、むしろ、復讐の炎をさりげなく消して回るような主人公の鳴海。そして、その正体や生い立ち、そして成海がなぜ復讐屋というものを仕事にしているのかという理由が次第に明らかになって、彼を襲った過酷な運命とその克服に読者の思いが至るという展開が中々おみごと。

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2016/02/23

信頼も職も彼氏もなくしてしまった女性が 復讐をしてもらうために訪れた『復讐屋』。 連続短編で、どうして失ったのか、から 頼みに来た人、過去の依頼人まで様々に。 主人公の動機に至っては、確かにこれは復讐したい。 復讐できなくても、何かしてやりたい。 の前に、違和感を覚えなさせなか...

信頼も職も彼氏もなくしてしまった女性が 復讐をしてもらうために訪れた『復讐屋』。 連続短編で、どうして失ったのか、から 頼みに来た人、過去の依頼人まで様々に。 主人公の動機に至っては、確かにこれは復讐したい。 復讐できなくても、何かしてやりたい。 の前に、違和感を覚えなさせなかった男もすごい。 いや、恋は盲目? 結局復讐はしなくても、不幸はきますよ、な 教訓ができそうな落ち。 いやいや、結局その気持ちが出来るのは 大変な努力がいります。 最後も、散らかしているものを持って 出ていくぐらいしてもよかったかと。

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2016/01/25

成海慶介と美菜代のコンビが面白い、続編の期待。「遺産相続で揉め事が起きた時、後で必ず幸せになるのは遺産を放棄したほうだって」わかる気がする。「あなたの復讐はもう成し遂げられたも同然です」

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2016/01/24

ゲスなパン大好き。 絶対映像化できるって楽しくなってきました。 成海は冷酷な奴だと思ってたらいいとこ見えてくるんだもん…美奈代の復讐が1番好き。 続きあったらいいなぁ。

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2016/01/04

「三人屋」「アイビー・ハウス」「はじまらないティータイム」「ミチルさん、今日も上機嫌」などの原田み香さんの「復讐屋成海慶介の事件簿」、2015.11発行です。連作短編5話、なかなか楽しめる物語でした。セレブの依頼のみ受ける復讐屋の成海慶介、手付金100万、実費、成功報酬100万、...

「三人屋」「アイビー・ハウス」「はじまらないティータイム」「ミチルさん、今日も上機嫌」などの原田み香さんの「復讐屋成海慶介の事件簿」、2015.11発行です。連作短編5話、なかなか楽しめる物語でした。セレブの依頼のみ受ける復讐屋の成海慶介、手付金100万、実費、成功報酬100万、なんとも濡れ手で泡の仕事ぶり。復讐を依頼に来て、受けてもらえずそのまま秘書の仕事に就いた神戸美菜代。復讐屋の仕事の「鍵」は「復讐してはならない」ということw。エピローグがなんとも「粋」でした(^-^)

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2015/12/30

さくさく読めるけど、 「復讐せずは我にあり」ってものすごく心に残ります。 いい考え方。 それを全編で教えてくれる作品。 人物観察が鋭い、というか意地悪チックで楽しい。でも登場人物に対しての作者の目はとても優しい。

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2015/12/26

「復讐屋」というとなんとも物騒で恐ろしそうに思えるのですが。実は案外とほっこりさせられてしまう連作短編集。さまざまな理由で予期せぬ不幸に突き落とされ、相手への復讐を願う人々。だけど成海が彼らに対して行う「仕事」は実に意外。え? それでいいの? と思ってしまうのですが。言われてみれ...

「復讐屋」というとなんとも物騒で恐ろしそうに思えるのですが。実は案外とほっこりさせられてしまう連作短編集。さまざまな理由で予期せぬ不幸に突き落とされ、相手への復讐を願う人々。だけど成海が彼らに対して行う「仕事」は実に意外。え? それでいいの? と思ってしまうのですが。言われてみればなるほど、なんだよなあ。 お気に入りは「盗まれた原稿」。ああそうだよね、とこれが一番「ごもっとも」と言いたくなってしまいました。たしかにこういう輩って本末転倒なんですよね。

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