図書室で暮らしたい の商品レビュー
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※このレビューにはネタバレを含みます
初めてエッセイを読みました。大好きな辻村さんだったので、エッセイも抵抗なく読めると思ったら、大当たり。辻村さんの生い立ちや考え方、暮らしの中で感じることが詰まっていて、より辻村作品への理解が深まり楽しめそうです。自分も本を読むのが好きでたくさん読んできましたが、本の中身は覚えていてもその本を読んでいた時に自分自身に起きたことは案外覚えていないなと気付かされました。 地方出身者ということで親近感が湧きました。 感じたことを文章に出来るなんて作家さんってやっぱりすごいなと改めて。 周りの人への感謝を忘れない辻村さんのことがもっと素敵に感じられました。
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私はやはりフィクションが好きだ 辻村深月さんのやさしいお人柄は伝わってきたけれど エッセイはイマイチだな 一番好きだったのは表紙 憧れだわ ≪ ぬくぬくと 本に囲まれ 暮らしたい ≫
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私は、辻村深月が初めて好きになった作家です。 他のジャンルにも言えるのですが、 私はジャンル全体が好きというよりも、ジャンルの中でも特に好きなものが存在し、その特に好きなものを突き詰めるのが好き。 だから、本を読むのが好き、なのも、 色々な本を読むのは確かに好きだけれど、本を読...
私は、辻村深月が初めて好きになった作家です。 他のジャンルにも言えるのですが、 私はジャンル全体が好きというよりも、ジャンルの中でも特に好きなものが存在し、その特に好きなものを突き詰めるのが好き。 だから、本を読むのが好き、なのも、 色々な本を読むのは確かに好きだけれど、本を読むのが好き、となるときに思い浮かべるのはできれば辻村深月の本を読みたいという気持ちなのです。 私は、辻村深月を好きになって、追いかけてきて、 良かった、「幸せ」だ、とこの本を読んで思いました。 前半のエッセイももちろんよかったのですが、 何よりも胸をうたれたのは後半。 自身の著作について触れた章と、直木賞を受賞した際のことを書いた章です。 大好きで大好きでたまらない、 あの登場人物たちのことを。 生みの親である辻村深月が再度優しい言葉でふれてくれる。なんて幸福なことだろうか。 「胸が締め付けられる」なんて、フィクションでよく見るようなことを体験したのは初めてかもしれない。 紙のページの上に彼の名前を見たときに ぎゅううと胸が締め付けられる。愛しくて切なくて。 ありがとう。と、辻村先生に本当に言いたい。 彼のことを忘れていないどころか、とても大事にしていてくれて、ありがとう。と。 辻村先生が、どんな思いで作家としているのか。 作家になった当初の思いは消えることはないけれど、年月を重ねさまざまな本を書くことで周りの影響も受け良く変化していると思う。「成長」というのかな。 だけれど、本当に辻村先生の良さを支えているのは、根っこのような、芯のような。 この本のなかでも強く辻村先生が仰っている思いがあってこそなのだと思う。 だから、私は辻村深月先生の本を読み続ける。 彼女の思い・彼女の言葉を信じることができるからだ。 作家と、一ファン。重なることもないかもしれないけれど、私の中ではかけがえのないもの。 辻村先生が、過去の著作を振り返る中で、 初期のころからのファンである私が受け入れがたい作品については内容をあまり振り返り触れないことに、私が好きで大事な作品については登場人物たちを親友のように名前を呼ぶことに。 私は安堵し喜びを感じている。 不安を感じる必要はなかったんだなと。 先生は変わってしまうんじゃないか、という心配。 不安を感じ始めて、『鍵のない夢を見る』で恐怖を覚えてから以降、辻村先生は「心配ないよ」と思えるような作品を出してくれているように私は思える。 本作もそのうちの一つ。 優しい本です。 是非、読んでみてください。
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いろいろな所に書いた文章をまとめた本。 結婚して子供もいてたのを初めて知りました。 創竜伝やジョジョへの文章にはニヤニヤしてしまいます。 辻村さんのことがよくわかる一冊です。
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辻村深月のことを知れて良かったこと20%。 辻村深月のことを知れて残念だったこと80%。 「読まなきゃ良かった」と、読んだから言えるコメント。 「図書室で暮らしたい」というタイトルはもったいなすぎた。 もっと、それらしい中身の本に付ければ感動したのに・・・
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デビュー当時から大好きな辻村さんのエッセイ第2弾、とても楽しく読めた。 昨年、書店のサイン会で少しお話する機会もあり、ふんわりとした優しい方だった。日々の暮らしの中で、小さなことにも気を配り感謝の気持ちを持たれていて、ますます好きになった。 これからも新刊を楽しみに待ちます!
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※このレビューにはネタバレを含みます
大好きな作家さんのエッセイ。買わずにはいられない。作家さんが作家としている理由、日々どんなことをとらえているのか、それがどんな形で仕事に生かしているのかを赤裸々に語っている。 自分の過去の経験とかぶっていることも多く、嫌な過去もあるけれど、それも受け止めていて、この人にもこんな思いをしたことがあったんだ、と優しいく嬉しい気持ちになった。とても心強い。いつまでも思春期のころの気持ちを忘れず、色々書いているのはすごい。忘れていた気持ちを思い出させてくれる。 自分のことを書いているわけではないとわかっていてもそう捉えてしまう、そうなることを筆者も書いているけれど、私もこの本を読んで同じ気持ちになった。
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普段、発売間もないハードカバー本を買うことはないのですが、これはもうタイトルの『図書室で暮らしたい』と表紙のイラストに思いっきり共感してしまい、しかも大好きな辻村深月のエッセイときたら手に取らないわけにはいきませんでした。 友人とのランチの帰り道、パン屋さんでパンを買い、ふら...
普段、発売間もないハードカバー本を買うことはないのですが、これはもうタイトルの『図書室で暮らしたい』と表紙のイラストに思いっきり共感してしまい、しかも大好きな辻村深月のエッセイときたら手に取らないわけにはいきませんでした。 友人とのランチの帰り道、パン屋さんでパンを買い、ふらりと立ち寄った昔ながらの小さな書店で平積みされているところを見つけました。 読んでいて、途中、何度も涙で中断を余儀なくされました。それでも読み始めたら止まらなくて、読み進めては泣き、を繰り返してようやく読了。 「好きなものが多すぎて、ごめんなさい!」のオビのアオリ文そのまんま、好きなもの、好きなことについて、作品への愛の滲む文章でたくさん語られています。 さらに、小さな子供を持つ母親の体験談も多数掲載されていて、泣いたのはおもにこちら。「うちの子へ」はもう涙なくしては読めない……! 全編に共通していると思うのは、他者への感謝の気持ちに溢れていること。子供の頃に貴重な体験をさせてくれた大人の話や、作家生活、育児生活のなかで出会った人たちからの温かい言葉や気遣い……それらをテーマにしつつ、そこに敬意や感謝が込められていて、心がほかほかしました。 辻村さんの人柄の温かさを知ると同時に、自分の好きなことに正直に、まっすぐになるための勇気を伝えてくれる素敵な一冊です。
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どの話も面白い。読書や本のエピソードがとても良かった。なぜか自分の記憶で直木賞受賞時のエピソードが悪くい方向に捏造されていて、この人性格良くないなあ思い込んでたけど、そんなことは全くなかった。今年のベストエッセイ集です。
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