1,800円以上の注文で送料無料

コドモノセカイ の商品レビュー

3.9

36件のお客様レビュー

  1. 5つ

    8

  2. 4つ

    9

  3. 3つ

    11

  4. 2つ

    0

  5. 1つ

    0

レビューを投稿

2016/10/21
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

こども。短編。アンソロジー。図書館。いろんな子どもの世界。エトガル・ケレットの「靴」と「ブタを割る」が読みたかったんだけど、ほかの話も興味深かった。子どもの頃のどうにもできない息苦しさが潜んでいたり、天真爛漫だけじゃない子どもの子どもたるところがいっぱい描かれていた。

Posted byブクログ

2016/09/04

各国の著者が描いた「子ども時代」に纏わる短編集。 どれも様々な子どもの想像の世界、体験、視点の描かれ方がリアルで、 中には後味の悪いものも…。

Posted byブクログ

2016/08/02

12の海外作家の短編集。タイトルの通り子どもの視点や思考をもとにした物語。 少しこわい話が多い。子どもって怖い事を考えだすものなぁ… 最後の「七人の司書の館」は希望に満ちている。スラスラ読めつつも、読み終わったときは衝撃みたいなものがある…

Posted byブクログ

2016/06/18

まじない/リッキー・デュコーネイ 王様ネズミ/カレン・ジョイ・ファウラー 子供/アリ・スミス ブタを割る/エトガル・ケレット ポノたち/ピーター・マインキー 弟/ステイシー・レヴィーン 最終果実/レイ・ヴクサヴィッチ トンネル/ベン・ルーリー 追跡/ジョイス・キャロル・オーツ 靴...

まじない/リッキー・デュコーネイ 王様ネズミ/カレン・ジョイ・ファウラー 子供/アリ・スミス ブタを割る/エトガル・ケレット ポノたち/ピーター・マインキー 弟/ステイシー・レヴィーン 最終果実/レイ・ヴクサヴィッチ トンネル/ベン・ルーリー 追跡/ジョイス・キャロル・オーツ 靴/エトガル・ケレット 薬の用法/ジョー・メノ 七人の司書の館/エレン・クレイジャズ 最後の「七人の司書の館」が好きすぎてッ…訳し下ろしとのこと。他の作品も読んでみたいけどなあ。こういう時、原著が読めたらいいのにーと思う。

Posted byブクログ

2016/05/16

岸本さんのエッセイのファンだったけれど、じつは翻訳したものを読んだことがありませんでした。 翻訳、というと、この訳で正解なのだろうけど、なんだか日本語が心地悪いものばかり読んでしまったせいか、敬遠しがちでした。岸本さんが翻訳するジャンルの小説もそんなに好きではないし・・・で、これ...

岸本さんのエッセイのファンだったけれど、じつは翻訳したものを読んだことがありませんでした。 翻訳、というと、この訳で正解なのだろうけど、なんだか日本語が心地悪いものばかり読んでしまったせいか、敬遠しがちでした。岸本さんが翻訳するジャンルの小説もそんなに好きではないし・・・で、これが初・岸本訳です。 うん、文学だ!というのが第一印象です。 やっぱり岸本さんの日本語はすごいな、と思いましたが、いまの翻訳物はみんなこうなのでしょうか。 作品は、表紙の通り、不気味だったり、嫌悪感だったりします。すごいテイスト。

Posted byブクログ

2016/04/09

「こども」にまつわる12の短編を,岸本佐和子の訳で集めた1冊。テーマは同じでも,まったくばらばらなテイストを味わうことができた。あるものは難解で,あるものは懐かしさに溢れていて。そして時々,残酷。 もう思い出すことしかできないけれど,あの頃はきっとこんなに素朴で正直で,じぶんだけ...

「こども」にまつわる12の短編を,岸本佐和子の訳で集めた1冊。テーマは同じでも,まったくばらばらなテイストを味わうことができた。あるものは難解で,あるものは懐かしさに溢れていて。そして時々,残酷。 もう思い出すことしかできないけれど,あの頃はきっとこんなに素朴で正直で,じぶんだけの世界があったんだろうな。 エトガル・ケレットの『靴』と『ブタを割る』,ベン・ルーリーの『トンネル』,エレン・クレイジャズの『七人の司書の館』が特に好きだった。

Posted byブクログ

2016/04/02

さすが岸本佐知子、面白かった。「王様ネズミ」、エトガル・ケレットの2編、ヴクサヴィッチ、「薬の用法」が良かったが、「七人の司書の館」は最後だけあって、ちょっと甘さと切なさのあるファンタジーで、心に残った。司書を登場人物にした物語は結構あるし、どの本の司書も書物を愛し、几帳面で、物...

さすが岸本佐知子、面白かった。「王様ネズミ」、エトガル・ケレットの2編、ヴクサヴィッチ、「薬の用法」が良かったが、「七人の司書の館」は最後だけあって、ちょっと甘さと切なさのあるファンタジーで、心に残った。司書を登場人物にした物語は結構あるし、どの本の司書も書物を愛し、几帳面で、物静かという共通点はある(というか、この三つがなければ司書とは言えないので当然ではあるが)、この作品には七人の司書がいるので、それぞれ個性があるし、専門分野も違うのが良い。その司書に育てられる女の子が初めは児童書の担当司書の元で育ち、文字を獲得して自分に自ら名前を付け、成長するにつれ、色々な分類の本に触れ、分類法を完璧に学んでいくところが面白いし、司書同士が揉めるポイントも司書らしい。(日本十進分類法とデューイの分類法の違いも興味深い。) それに何より、本好き、図書館好きなら抱く、図書館で暮らしたい、ありとあらゆる本を、時間を気にせず好きなだけ読みたいという夢を叶えてくれる作品なのだ。ラストシーンは爽やかだし、今まで読んだ司書の出てくる小説で一番好きかも。 岸本さんは、どちらかというと奇妙でブラックな味わいの作品が好きな印象があるし、それも大好きなのだが、たまにこういうのを紹介するセンスもいいなあ。

Posted byブクログ

2016/03/07

岸本佐知子さん編訳。 印象に残る話は… 『ブタを割る』なんだかわかるなぁ。目的が変わってくるんだよね。かわいい話。 『最終果実』変な話。なんだか残酷で悲しみがある。理不尽。 『薬の用法』悲劇だと思う。 『七人の司書の館』が1番良かった。 小さな中での成長物語。小川洋子さんの...

岸本佐知子さん編訳。 印象に残る話は… 『ブタを割る』なんだかわかるなぁ。目的が変わってくるんだよね。かわいい話。 『最終果実』変な話。なんだか残酷で悲しみがある。理不尽。 『薬の用法』悲劇だと思う。 『七人の司書の館』が1番良かった。 小さな中での成長物語。小川洋子さんの小説が好きな人は多分好きだと思う。 まじない リッキー・デュコーネイ 王様ネズミ カレン・ジョイ・ファウラー 子供 アリ・スミス ブタを割る エトガル・ケレット ポノたち ピーター・マインキー 弟 ステイシー・レヴィーン 最終果実 レイ・ヴクサヴィッチ トンネル ベン・ルーリー 追跡 ジョイス・キャロル・オーツ 靴 エトガル・ケレット 薬の用法 ジョー・メノ 七人の司書の館 エレン・クレイジャス

Posted byブクログ

2016/02/29

2/25 読了。 タイトル通り、子ども時代の話を集めたアンソロジーだが、ハッピーでカラフルな幼少期ではなく、トラウマティックな記憶にトゲが刺さって抜けなくなるような短篇を選りすぐって収録。割られる運命にある豚の貯金箱の悲鳴だの、寝ている間に周りを取り囲む謎の生き物だの、森の中を移...

2/25 読了。 タイトル通り、子ども時代の話を集めたアンソロジーだが、ハッピーでカラフルな幼少期ではなく、トラウマティックな記憶にトゲが刺さって抜けなくなるような短篇を選りすぐって収録。割られる運命にある豚の貯金箱の悲鳴だの、寝ている間に周りを取り囲む謎の生き物だの、森の中を移動する魔女の家だの、終わりの見えない狭いトンネルだの、プリミティブだからこそ子ども心を苛む悪夢が日常に溶けこんだ世界へようこそ。 ジョー・メノ「薬の用法」とエレン・クレイジャズ「七人の司書の館」がお気に入り。 「薬の用法」は彩度の低い筆致で、自殺した父の遺した麻酔薬で遊ぶ双子の姉弟が起こしてしまった取り返しのつかない事故を描く。ヨーロッパのショートフィルムのような雰囲気。 「七人の司書の館」は打ち捨てられた図書館を守る司書たちの元に届けられた1人の赤ん坊が自立するまでの成長譚。細かいとこまで図書館好きにはたまらない設定であり、なおかつ読後感がよい、ティーンズノベル風の短篇。

Posted byブクログ

2016/02/27
  • ネタバレ

※このレビューにはネタバレを含みます

「この人間界に登場してまだ日が浅く、右も左もわからぬまま、降りかかるさまざまな理不尽や難儀と格闘しておられる」(編者あとがきより)子どもたちをテーマにした外国作品のアンソロジー。 切なさ、不気味さ、理不尽さ、軽妙さ、愛おしさ、まさしくこどもの世界をあらゆる角度から切り取った、ちょっぴり変なお話がずらりでとても楽しい。 『王様ネズミ』(カレン・ジョイ・ファウラー)は「わたし」にとってかけがえのない、「わたしが何より必要としていた本をわたしの元に運んでくれてきた人」であるヴィクトンさんに向けた最後の頁が切なく、ひしひしと胸に来る。「あなたがそこから逃げられないのなら、わたしも逃げずにいよう」、同じ物語を抱えていよう、というのは、素晴らしく誠実な友情であると思う。 『七人の司書の館』(エレン・クレイジャス)は、文句なしに読んでいて楽しい。本と図書館を愛する人間にとっては憧れの、図書館に住み、暮らすという話。 七人の司書に見守られて育つひとりの女の子(延滞本の代わりにブックポストの傍に置かれていた赤ん坊。フェアリーテールの本と一緒にやってきた)が、成長しながら図書館の棚を渡り歩き、世界のすべてを知り、けれど最後には世界そのものを「見る」ために外に出ていく。 予見されていた結末が切ないが、非常に綺麗な形に収まったと思う。そして、本に仕える司書たちやそこで暮らす女の子にめをかけてやる図書館(美味しいものをプレゼントしたり、一時の隠れ家を与えたり)がまた素敵だ。 『ハリー・ポッター』シリーズをしれっと棚に加える柔軟さがまたいい。ここに行ってみたいなぁ、と強く思わせる。 総じて、大満足の本だった。

Posted byブクログ