コドモノセカイ の商品レビュー
海外小説アンソロジー。ほんとに岸本さんが選ぶお話にハズレなしです。普段読んでいる国内小説とは違う世界をこっそり覗いた感じでワクワクしました。 岸本さんの帯文やあとがきも良く、あとがきには各著者の経歴や著作が紹介されておりとても親切。興味が湧きます。 最終話の「七人の司書の館」は秀...
海外小説アンソロジー。ほんとに岸本さんが選ぶお話にハズレなしです。普段読んでいる国内小説とは違う世界をこっそり覗いた感じでワクワクしました。 岸本さんの帯文やあとがきも良く、あとがきには各著者の経歴や著作が紹介されておりとても親切。興味が湧きます。 最終話の「七人の司書の館」は秀逸。これをラストに持ってきたセンスも。
Posted by
編者の岸本先生自身も書かれておりますが、基本的に陰鬱やな…という短編を多数収録。 発狂、救いのないエンディング、結局それは何だったのか……。 しかし、子どもってそういうものなのかもしれない…。
Posted by
やはり、一筋縄ではいかない小説ばかりの岸本さん翻訳本。 他の訳本と違うのは主人公が子供ということくらいで、ヘンテコだったり薄ら寒かったりは健在です。 岸本さんの幼少期も割とヘンテコだったようなのでこのくらいじゃないと満足できません。 私は岸本さんが好きですし、彼女が選んだ海外作品...
やはり、一筋縄ではいかない小説ばかりの岸本さん翻訳本。 他の訳本と違うのは主人公が子供ということくらいで、ヘンテコだったり薄ら寒かったりは健在です。 岸本さんの幼少期も割とヘンテコだったようなのでこのくらいじゃないと満足できません。 私は岸本さんが好きですし、彼女が選んだ海外作品も私の知らない世界を教えてくれるので好きです。 スッゴク面白い、、わけじゃないのだが気になってまた追いかけて。という感じです。
Posted by
子どもが主人公の海外の短編集。翻訳家・岸本佐知子さんの編訳。岸本さんのエッセーが好きで手に取った本。いかにも海外の小説、日本の子ども時代を描いたよくあるほのぼのした雰囲気などは無く、でも不思議にああ、子ども時代は確かに何もわからずこんな風にもがいていたかもな、と思わせる。「七人の...
子どもが主人公の海外の短編集。翻訳家・岸本佐知子さんの編訳。岸本さんのエッセーが好きで手に取った本。いかにも海外の小説、日本の子ども時代を描いたよくあるほのぼのした雰囲気などは無く、でも不思議にああ、子ども時代は確かに何もわからずこんな風にもがいていたかもな、と思わせる。「七人の司書の館」を最後に持ってきたのが秀逸。「人生は宝探し」って、子どもに言ってあげられる大人でありたいなあ。不思議な感覚が残る一冊でした。
Posted by
7人の司書の館:図書館で暮らす夢のような話。閉館図書館司書達が,延滞料代りのバスケットの中の赤ん坊を育てる。 王様鼠:迷子は王様鼠に見つけられ無事帰る…恩師の現実とのギャップが切ない。
Posted by
今よりももっと世界が身近で残酷で、傷付きやすかったあの頃のお話。 『ブタを割る』のこどもならではの価値基準など、確かになんの違和感もなくぬいぐるみと友達だったし、人間と同じかそれ以上に大切にしていた存在があった。ただただ『七人の司書の館』みたいな日々を送りたい人生だったから刺さっ...
今よりももっと世界が身近で残酷で、傷付きやすかったあの頃のお話。 『ブタを割る』のこどもならではの価値基準など、確かになんの違和感もなくぬいぐるみと友達だったし、人間と同じかそれ以上に大切にしていた存在があった。ただただ『七人の司書の館』みたいな日々を送りたい人生だったから刺さった。
Posted by
読みおわってから不思議なほど子供時代の様々な断片を思い出す。引っ越し続きのなかで出会い、それっきりとなった友だち達、そしてたくさんの本達。 思い出というほどのものでもないけど、忘れていたことがこんなにもたくさんあったんだな。 『まじない』妄想のエスカレーションが最高に楽しい。宇...
読みおわってから不思議なほど子供時代の様々な断片を思い出す。引っ越し続きのなかで出会い、それっきりとなった友だち達、そしてたくさんの本達。 思い出というほどのものでもないけど、忘れていたことがこんなにもたくさんあったんだな。 『まじない』妄想のエスカレーションが最高に楽しい。宇宙人が手強くても、自分で作ったルールなら、抜け道もいくらでもありだよね。 『最終果実』民話を題材にとった異形な怪物譚の中に、普段は忘れてしまっている子供時代の後悔がフラッシュバックする。 ごめんねと伝えることはもうできないから、飲み込んでいくしかない。オトナになっても生きていくのは難儀だな。
Posted by
- ネタバレ
※このレビューにはネタバレを含みます
12のアンソロジー。 面白おかしな子どもの世界、子どもだけが触れることを許される世界が、かつて自分にもあったな、とふと思い出した。自分がとっくに大人になってしまっていることに気付いた。子どもの想像力ってこういう感じだったかもと淡いノスタルジーに包まれる。 理不尽なことも、説明のできない不思議なことも、切なくて悲しいことも、嫌で仕方ないことも、嬉しくてワクワクするようなことも、全部一緒に押し寄せてくるような本だった。あの頃はそれらが全部すぐ側にあった。 どれも良くて選ぶのが難しいが、『子供』『ブタを割る』『最終果実』『トンネル』『薬の用法』『七人の司書の館』が特に好きだった。
Posted by
子どものお話のアンソロジー。子どもの話はそこに本質があるからおもしろい。純粋で眩しくて理不尽で残酷で。子どもの逞しさには敵わない。そういう世界を自分もよく通ってきたなと思う。子どもの目からみると大人はずいぶん呑気だな。悲しくてずるいな。だから大人はせめて子どもの邪魔をしないでおき...
子どものお話のアンソロジー。子どもの話はそこに本質があるからおもしろい。純粋で眩しくて理不尽で残酷で。子どもの逞しさには敵わない。そういう世界を自分もよく通ってきたなと思う。子どもの目からみると大人はずいぶん呑気だな。悲しくてずるいな。だから大人はせめて子どもの邪魔をしないでおきたい。見守るだけで。最後の司書の話が特におもしろかった。
Posted by
コドモの世界って、どうしようもなく少し捻れていたり、ひんやりするような怖さが見え隠れしたり。そうそう、甘やかな記憶だけではないんだよな、と。 「王様ネズミ」「七人の司書の館」が好きだった。
Posted by